2019/20 セリエA第9節レッチェ戦はディバラ選手の PK でユベントスが先制するもマンコース選手の PK で追い付かれ、試合は 1-1 の引き分けに終わりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
US Lecce [4-3-1-2] |
Juventus [4-3-1-2] |
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GK | 21: ガブリエル | 1: シュチェスニー |
DF | 16: メッカリエッロ 13: ロセッティ 5: ルチオーニ 27: カルデローニ |
13: ダニーロ 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 12: アレックス・サンドロ |
MF | 37: マイェル 77: タフツィディス 4: ペトリッツィオーネ 8: マンコース |
23: エムレ・ジャン 5: ピアニッチ 30: ベンタンクール 33: ベルナルデスキ |
FW | 17: ファリアス 30: ババカル |
10: ディバラ 21: イグアイン |
レッチェのリベラーニ監督は 4-3-1-2 を選択。ババカル選手とジエゴ・ファリアス選手が2トップを組み、マンコース選手がトップ下でサポートする陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのサッリ監督も4-3-1-2 を選択。負傷が癒えたダニーロ選手が先発に復帰し、中盤ではエムレ・ジャン選手とベンタンクール選手もスタメンに名を連ねる布陣で試合に臨みます。
最初に決定機を手にしたのはホームのレッチェ。2分にマンコースがデ・リフトと競り合って生じたクロアボールをマイェルがシュート。これはシュチェスニーの正面を突いたため、ユベントスは難を逃れる。
ユベントスは8分にエムレ・ジャンのクロスからベルナルデスキに決定機が訪れる。しかし、ボールが足元に入ったため、シュートは相手 DF がブロック。こぼれ球を狙ったディバラのシュートも DF の身体を張ったプレーで防がれてしまう。
それでもユベントスは15分にA・サンドロのシュート性のクロスにイグアインが合わせて先制かと思われたが、VAR でイグアインのオフサイドが確認され、ゴールとはならない。
26分にはベルナルデスキのラストパスに反応したディバラがエリア内に侵入してシュートを放つが、これは GK ガブリエルが好セーブで CK に逃れる。ユベントスはその後も攻勢を続けるが、身体を張って守るレッチェ DF 陣を崩し、GK ガブリエルに冷や汗をかかせることはできず。
前半は 0-0 のゴールレスで折り返すこととなる。
均衡を破ることに成功したのはユベントス。47分に右 CK のクリアボールをシュートしようとしたピアニッチがペトリッツィオーネに倒されて PK を獲得。これをディバラがゴール右下に蹴り込み、ユベントスが1点を先制する。
対するレッチェは55分にババカルのポストプレーから最後はコンコースのシュートが枠を捉えるも、シュチェスニーが CK に逃れる。この CK からのクロスがデ・リフトの左手に当たり、今度はレッチェが PK を獲得。これをマンコースが中央に蹴り込み、レッチェが同点に追いつく。
勝ち越しを狙うユベントスは60分にA・サンドロのパスに反応したベルナルデスキが GK もかわしたが、シュートを左ポストに当ててしまい絶好の勝ち越し機を逸してしまう。
するとユベントスはピアニッチが右太ももを痛め、ケディラとの途中交代を強いられる。それでも右サイドで幅を取るケディラを使って攻めを見せるが、GK ガブリエルを脅かすまでには至らず。
中央を固めて籠城戦を敢行するレッチェに対し、ユベントスは96分にクアドラードの縦パスに反応したイグアインのシュートが枠を捉えるも、GK ガブリエルが身体に当ててセーブ。結局、試合は 1-1 のまま終了し、勝点1を分け合うこととなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などに対する採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
PK は防ぎようがなかったものの、それ以外のレッチェの枠内シュートはストップ。安定した仕事はできていた。
DF: ダニーロ 6.0
クアドラードと比較すると攻撃面や連携面で劣っていたが、離脱期間が長かったことを踏まえると許容範囲内だろう。それらの向上が期待される。
DF: ボヌッチ 6.0
堅実なプレーを続けていたものの、違いを作り出すプレーはなかった。得意のロングフィードで局面を打開する機会が少ないのは残念だった。
DF: デ・リフト 5.5
ババカルとの空中戦で劣勢となり、レッチェに同点の PK を献上と低調な内容だった。ボローニャ戦から3試合連続で内容が思わしくなく、擁護することは難しくなりつつある。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
攻守においてチームに推進力をもたらす。フォーメーションの関係で生まれた自身の目前にあるスペースを活用した攻めを見せており、攻撃の良い起点となっていた。
MF: エムレ・ジャン 6.0
ケディラの代役としてフィジカルバトルを担う。右サイドでディバラやダニーロのサポートを行い、潤滑に攻撃ができるよう汗をかき続けた。
MF: ピアニッチ 6.0
バランス良く攻めるためにボールを動かす起点となっていたが、効果的な縦パスの本数は少なかった。試合中に右足を痛める形で途中交代となり、離脱期間への懸念が残ってしまった。
MF: ベンタンクール 6.5
マテュイディの代役を務め、終盤はピアニッチの代役を担った。ボールを呼び込んだり、スペースに走り込んだりと黒子役を兼任的に行った試合だった。
MF: ベルナルデスキ 5.5
トップ下として26分にディバラに素晴らしいパスを送った以外はチャンスメイクや決定機で貢献することはできなかった。60分の決定機を逸したことが大きなマイナス。
FW: ディバラ 7.0
自らの力で局面を打開してチャンスを拡大し、決定機には枠内シュートをお見舞いするなどセカンドトップとして十分な働きを見せた。PK をセーブ不可能な場所に蹴り込んだことも大きい。
FW: イグアイン 5.5
後方からの縦パスへの反応は素晴らしいものだった。それらのチャンスの1つを活かすことができていれば、高評価を得られたことだろう。しかし、決定力や横からのクロスでの空中戦ではさっぱりだった。
【交代選手など】
DF: クアドラード 6.5
58分にダニーロとの交代で出場。右サイドに推進力を与え、クロスでチャンスを作り出すなど期待された仕事は十分に果たしていた。
MF: ケディラ 6.0
負傷したピアニッチに代わり67分から出場する。中盤にバランスを与え、お膳立てのために奔走したものの、勝点3の獲得までには至らなかった。
MF: ラビオ 5.5
エムレ・ジャンとの交代で72分から出場機会を得る。ただ、期待された攻撃での局面打開をすることはできず、不完全燃焼となってしまった。
サッリ監督 6.0
決定機を作り出してシュートを打てていたことは評価項目だが、肝心の FW 陣が決定力不足だった。相手 GK が肝を冷やしたのはディバラの1本だけでは勝つことは難しい。低調なパフォーマンスのデ・リフトにいつまで目を瞑るのかも注目点である。
バレリ主審 5.5
前半の荒れ模様になりかけた試合をカードを提示することで何とかコントロールしたが、PK のジャッジが少し物議を醸すことだろう。ピアニッチの振った右足への接触はあったが、ボールはコントロールできていたとは言い切れないからだ。