アトレティコ戦から中2日で行われた 2019/20 セリエA第4節エラス・ベローナ戦は PK で先制を許すも、ラムジー選手とロナウド選手のゴールでユベントスが 2-1 で逆転勝ちしました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-3] |
Hellas Verona [3-4-2-1] |
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GK | 77: ブッフォン | 1: シルベストリ |
DF | 13: ダニーロ 28: デミラル 19: ボヌッチ 12: アレックス・サンドロ |
13: ラフマニ 24: クンブラ 21: ギュンター |
MF | 8: ラムジー 30: ベンタンクール 14: マテュイディ |
5: ファラオーニ 34: アムラバト 4: ベローゾ 88: ラゾビッチ |
FW | 16: クアドラード 10: ディバラ 7: ロナウド |
20: ザッカーニ 10: ディ・カルミネ 14: ベッレ |
ユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。水曜日のアトレティコ戦からは5選手をターンオーバーし、ブッフォン選手とデミラル選手が初出場を果たす布陣で試合に臨みます。
対するベローナのユリッチ監督は 3-4-2-1 を選択。こちらは予想されたメンバーが先発に名を連ね、最前線のディ・カルミネ選手の奮闘が攻撃の鍵を握る陣容で試合を迎えます。
試合は1分にラムジーからのパスを受けたクアドラードが左足で狙うが、シュートは枠を大きく外す展開で幕が上がる。
ベローナは4分にロナウドからボール奪取してカウンターを発動させるも、右サイドからのクロスはブッフォンがキャッチ。ユベントスは17分にクアドラードのクロスをトラップしてシュートを打とうとしたロナウドがエリア内で倒されたが、笛は鳴らず。
すると、直後の19分にデミラルがディ・カルミネをエリア内で背後から圧し潰す形で倒してしまい、ベローナが PK を獲得。左下を狙ったディ・カルミネの PK はポストに嫌われ、ラゾビッチの押し込みはクロスバーに弾かれてチャンスが潰えたかに見えたが、右サイドからのクロスのクリアをベローゾが左足で決めてベローナが1点を先行する。
ビハインドを背負ったユベントスは31分にロナウドからのパスを受けたラムジーのミドルシュートがギュンターに当たってコースが変わってゴールに吸い込まれ、同点に追いついて前半を終える。
試合は後半開始直後に再び動く。ユベントスは48分に右サイドを突破したクアドラードがギュンターに倒されて PK を獲得。これをロナウドが中央に蹴り込み、ユベントスが逆転に成功する。
1点を追うベローナはここから猛反撃を開始。63分にザッカーニが左サイドからミドルシュートを放つが、これはブッフォンが横っ飛びセーブで防ぐ。77分にはベローゾのクロス気味のシュートが枠に向かったが、これもブッフォンが CK に逃れる。
ユベントスは88分にイグアインが入れたクロスから最後はピアニッチがゴールを狙うも、シュートは枠の左へと飛んでしまう。
ベローナは90分に右サイドのファラオーニが入れたクロスに走り込んだラゾビッチがフリーで合わせたが、シュートはブッフォンがまたもブロック。こぼれ球に詰めたベローゾのシュートもクロスバーに弾かれて反撃もここまで。
ベローナの攻撃を何とか凌ぎ切ったユベントスが 2-1 で逆転勝利を手にし、勝点3を積み重ねることに成功した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.5
ビルドアップでの貢献は乏しく、相手のプレスに蹴り出すのがやっとという内容。しかし、GK の最も大事な仕事であるシュートストップやクロス対応で十分すぎるほどの役割を果たした。
DF: ダニーロ 6.0
クロスの精度が雑だったものの、守備の局面では落ち着いたプレーを見せる。プレー全体としてはまずまずの出来。
DF: デミラル 5.5
対人守備の強さを見せる一方、気合が空回りして PK を献上するなどマイナス面もあった。良くも悪くも持ち味が全面に出た試合と言えるだろう。
DF: ボヌッチ 6.0
得意のロングフィードを通すなど良い印象を残す。その一方で90分に相手 FW に食い付き、自らが空けたスペースを埋めるために中に絞ったダニーロの背後で浮いたラゾビッチにフリーでシュートを打たせた原因を作ったことがマイナス。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
左サイドで攻守において手堅いプレーを見せる。アッレグリ時代と役割が似ており、安定した内容が期待できることだろう。
MF: ラムジー 7.0
周囲との連携面では改善の余地を多く残すが、カバー範囲の広さでエリア内に顔を出すことでチームに推進力を与える。思い切りの良いシュートで初ゴールが貴重な同点ゴールとなった。
MF: ベンタンクール 5.5
戸惑いが大きく、ボールに触る機会が極端に限定されていた。起用の頻度を考えるとプレー内容は止むを得ないが、サッリが改善策を持ち合わせているかに左右されるだろう。
MF: マテュイディ 6.0
底なしのスタミナでベローナ守備陣にプレッシャーをかけ続けた。対面するアムラバトからボール奪取を複数回成功させたいところだったが、相手選手の出来が良かったため、これは難しいミッションだった。
FW: クアドラード 6.5
開始直後にシュートを打ち上げ、スピードで相手を振り切って PK を獲得するなどクアドラードらしさが全面に現れていた。好調さを維持し、攻撃で良いアクセントを付けていることが強み。
FW: ディバラ 6.5
ボールを受けてからのターンやドリブル突破で存在感を示す。ロナウドとの距離感や連携も時間とともに改善し、次戦以降に期待を持たせる内容だった。ファーストタッチが乱れた場面が唯一の改善点。
FW: ロナウド 7.0
左サイドからのカットインやクアドラードのクロスを良いポジションで待ち構えるなど点取り屋として期待された仕事を遂行し続ける。PK によるゴールも決め、結果を残していた。
【交代選手等】
MF: ピアニッチ 6.0
51分にベンタンクールとの交代で出場する。相手選手から張り付かれる状況下でもボールを捌くなど経験の差を見せ、チームのポゼッションを落ち着かせた。
MF: ケディラ 6.0
ラムジーに代わり61分から出場。中盤でバランスを取ってチームに落ち着きを与えたが、クロス攻撃に活路を見出したベローナの攻撃を制限するまでには至らなかった。
FW: イグアイン ー
ディバラとの交代で72分から出場する。空中戦の競り合い時にベローゾの腰でサンドされたことで流血。沈黙を強いられ、不完全燃焼の形で試合を終えることとなる。
サッリ監督 6.0
ターンオーバーを実施した中で勝点3を獲得。とは言え、プレー時間の短い選手たちが適応できていない現状が浮き彫りになった試合でもあった。どのようにプレー時間を与えて適応を促すかが今後の注目点になるだろう。
ラ・ペンナ主審 6.5
フィジカルを活かしたデュエルを仕掛けるベローナに対し、一定の基準を適用して試合が荒れすぎないようにコントロールした。PK の判断も的確で物議を醸すこともなかった。