ユベントスは公式サイト上でカンセロ選手をマンチェスター・シティに移籍金6500万ユーロで売却し、同時にダニーロ選手を3700万ユーロで獲得したと発表いたしました。
発表されたプレスリリースは以下のとおりです。
トリノ、2019年8月7日 ー ユベントス・フットボールクラブはマンチェスター・シティ FC と以下の項目で合意に達したことを報告致します。
- 選手ダニーロ・ルイス・ダ・シウバの登録権を3年分割3700万ユーロで獲得いたしました。ユベントスは選手と2024年6月30日までの5年契約を締結しました。
- 選手ジョアン・カンセロの登録権を3年分割6500万ユーロで売却いたしました。この取引は連帯育成金などを除く差額の2860万ユーロがプラスとして計上されます。
要するに、ユベントスは「カンセロ選手を放出」し、代わりに「ダニーロ選手+2800万ユーロ」を手にしました。ダニーロ選手が “ピッチ上で他を圧倒するパフォーマンス” を継続して見せるまで、この取引では批判が付きまとうことになるでしょう。
ブラジル出身のダニーロ選手は1991年7月生まれの28歳。ポルト(2012年1月〜 )、レアル・マドリード(2015年7月〜 )、マンチェスター・シティ(2017年7月〜 )などを渡り歩いて来たサイドバックです。
ただ、守備に難を抱える選手でレアル在籍時以降は評価を高めることはできていません。「守備時のポジショニングが悪く、守備力も高くなく、ウィンガーとして起用するには攻撃力が足りない」という評価で固まっています。
カンセロ選手よりもスケールダウンは否めないため、フロント陣がこの取引を成立させた理由を説明することは難しいと言わざるを得ないでしょう。
一方でマンチェスター・シティに移籍するカンセロ選手は結果的に1年でユベントスを去ることになりました。今となってはトッテナム戦の前日練習での “あまりに怠慢な姿勢” が「移籍が秒読み」であることを匂わせていたと言えるでしょう。
💪 Warm-up mode 🔛#MeetTheWonder pic.twitter.com/4dBJyu7vGD
— JuventusFC (@juventusfcen) July 20, 2019
ポゼッションを重視するなら、カンセロ選手の放出は見送るべきでした。ただ、昨季のチャンピオンズリーグでアヤックスに屈した大きな原因となったのは「カンセロ選手の守備力」であり、この部分の評価次第では放出も止むを得ません。
サッリ監督が攻撃の基本サイドを左に設定するのであれば、右 SB に求められるのは「3バックの右でプレーできる守備力」です。この場合はカンセロ選手の強みである攻撃力が消えてしまうため、“宝の持ち腐れ” を防ぐ意味でも売却は間違いではないと言えます。
「カンセロ選手を “小粒” にした選手」との評価からスタートするダニーロ選手の獲得が「正しい行動だった」と言えるパフォーマンスがピッチ上で披露されるのかに注目です。