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ユベントスのトップチーム登録選手(暫定版・2019年8月3日現在)

 8月に入ったことで 2019/20 シーズンの夏の移籍市場が閉まるまで1ヶ月を切りました。プレミアリーグの移籍市場の期日が近づいており、急転直下で移籍が決まる可能性があります。

画像:LIVE AHEAD

 それでは8月3日時点でのユベントスのトップチーム登録選手を確認することにしましょう。対象の選手は下表のとおりです。

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表:ユベントスの登録選手(2019年8月3日現在)
クラブ育成選手(残り2枠)
協会育成選手(残り0枠)
GK(4選手)
1: シュチェスニー 22: ペリン 31: ピンソーリョ
77: ブッフォン
DF(8選手)
2: デ・シリオ 3: キエッリーニ 4: デ・リフト
12: A・サンドロ 19: ボヌッチ 20: カンセロ
24: ルガーニ 28: デミラル
MF(7選手)
5: ピアニッチ 6: ケディラ 8: ラムジー
14: マテュイディ 23: エムレ・ジャン 25: ラビオ
30: ベンタンクール
FW(8選手)
7: ロナウド 10: ディバラ 11: D・コスタ
16: クアドラード 17: マンジュキッチ 18: ケーン
21: イグアイン 33: ベルナルデスキ
獲得済み or レンタルバックの選手
ピアツァ ペッレグリーニ

 背番号が与えられているトップチーム登録の選手は27選手、クラブ内育成選手の空きが2枠という状況です。

 これは「実質的に29選手を擁している」ため、チャンピオンズリーグの登録上限数(= 25選手)にするために複数選手の放出は避けられません。個別のポジションごとの寸評は以下のとおりです。

 

■ GK (= ペリンの放出が重要課題)

 GK はブッフォン選手を獲得したことで、ペリン選手を登録する余裕がなくなってしまいました。(ペリン選手を登録すると、クラブ内育成選手のピンソーリョ選手が押し出されてしまうため)

 出場機会を求めるペリン選手はベンフィカへの移籍が決まりかけていたのですが、メディカル・チェックに合格できずに移籍交渉は破談。プレミアリーグ昇格組のアストン・ヴィラ行きが噂されていたものの、アストン・ヴィラはヒートン選手を獲得しており、移籍は難しくなっています。

 そのため、ペリン選手の放出は難しくなっていると言わざるを得ないでしょう。放出に失敗した場合は「ペリン選手を登録外にする」との決断をする必要があると言えるでしょう。

 

■ DF (= 序列の決定が重要、選手放出の必要度は低い)

 DF の選手数は適正範囲であり、さらなる補強は必要とはしていません。したがって、「選手の序列」が現時点では重要です。

 7月時点と比較して、CB はデ・リフト選手とデミラル選手が加わりました。CB は5選手を擁することになりましたから、4バックを主体に戦うサッリ監督にとっては「十分な選手層」と言えるでしょう。

 一方で SB は「カンセロ選手を売却した場合」の対応を考えておく必要があります。

 トップチームの SB はデ・シリオ、A・サンドロ、カンセロの3選手です。ペッレグリーニ選手は「セリエAでは21歳以下は何人でも登録可」という “抜け道” での登録が濃厚であり、チャンピオンズリーグは登録外となるでしょう。

 そのため、クアドラード選手やデミラル選手を「サッリ監督が求める右 SB としてプレー可能か」を確認した上で序列を定めることが求められていると考えられます。

 

■ MF (= 少なくとも1選手以上の放出が必要)

 MF 登録の選手数は7月上旬と比較して変化はありません。つまり、7月上旬で必要となっていた「少なくとも1選手の放出」にも変わりがない状況です。

 放出候補についても、ケディラ選手とマテュイディ選手のままです。

 プレシーズン・ツアーに参加したマテュイディ選手は相手のプレッシングに対処できない場面を散見してしまったため、MF 陣の中で評価を最も下げてしまったと言えるでしょう。

 ビルドアップに積極的に参加するラビオ選手が「スタメンほぼ当確」ですから、 アッレグリ監督が重宝していた両 MF は放出へと向かうことが予想されます。

 

■ FW (= 放出の必要性が極めて高いが、暗礁に乗り上げる)

 FW 陣も MF と同じで7月時点での登録選手から変化はありません。違いは「具体的なオファーがある選手が拒絶していること」でしょう。

 現状のところ、サッリ監督は「ロナウド選手を左サイドに置く」という “ギャンブル” に打って出る可能性が濃厚です。

 そうすることで空いた『9番』にフロント陣が獲得を熱望するイカルディ選手やルカク選手を起用できますが、彼らは「味方に自身の守備タスクを免除してもらう必要のある選手」です。ロナウド選手が守備タスクを引き受ける側に回るとは考えにくく、「チームが空中分解する恐れもある」と言えるでしょう。

 また、肝心の選手放出は暗礁に乗り上げてしまっています。「ルカク選手とディバラ選手のトレード」を実現するためにディバラ選手に対して “強硬な姿勢” を示しているとのことですが、ポジションを奪われるイグアイン選手に同様の姿勢を示せていない時点で足元を見られるだけです。

 ケーン選手のエバートン移籍が目前に迫っていますが、クラブ内育成選手であるケーン選手が退団しても登録枠は空きません。選手放出については「完全に後手に回っている」と言わざるを得ないでしょう。

 

 プレミアリーグの移籍市場が閉まる8月8日までに交渉をまとめることができなければ、選手放出による希望売却益を得ることが難しくなることは火を見るよりも明らかです。選手層をどうようにスリム化するのかに注目です。