『スカイ・イタリア』によりますと、ICC 2019 アトレティコ・マドリード戦の試合後に行われた記者会見でサッリ監督が「6選手の放出をすることは避けたい」と述べたとのことです。ただ、ターンオーバーに消極的な監督ですから、影響は軽微に留まるでしょう。
■ サッリ監督の発言内容
アトレティコ戦後にサッリ監督が行った選手放出に関する発言の骨子は以下のものです。
- 市場が開いているため、道を分かつことができる
- 事実、6選手を切らなければならない
- 私は全員を残したいが、クラブ内育成選手がいない
- CL は3人の GK を含む22選手で臨むことを強いられる
- “やりたくないこと” をやらなければならない
昨季のチャンピオンズリーグは23枠しか使えない選手層でしたから、ケーン選手を放出した時点で「22選手で戦うこと」は事前に分かり切っていたことです。
ただ、サッリ監督はターンオーバーに消極的な指揮官です。そのため、22選手しか選手を抱えていなかったとしても問題にはならないでしょう。なぜなら、“コア・メンバー” に該当する15選手前後を重点的に起用することが予想されるからです。
■ コア・メンバーに選出されることが濃厚なユベントスの選手一覧
サッリ監督が自身のサッカー・スタイルを重点的に指導する “コア・メンバー” に選出されることが濃厚な選手は下表が予想されます。
選手名 | ||
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GK(1) | シュチェスニー | |
DF (6) |
CB | キエッリーニ、デ・リフト、ボヌッチ |
SB | デ・シリオ、A・サンドロ、ダニーロ | |
MF(4) | ピアニッチ、エムレ・ジャン、ラビオ、ベンタンクール | |
FW(4) | ロナウド、D・コスタ、イグアイン、ベルナルデスキ |
コア・メンバーに選出された選手が9月2日まで開いている移籍市場で放出されることはないでしょう。
「来季以降の成熟度や将来性」を考えると、ボヌッチ選手やキエッリーニ選手の選出は疑問符が付きます。しかし、プレシーズン・マッチで腕章を巻いていたことを考えると、両選手ともに “アンタッチャブル” な存在に化していることが伺い知れます。
ハイラインの設定を要求するサッリ監督が “鈍足” の CB コンビを重用することは大きなリスクを伴っていると言えるでしょう。
■ 売却可能な約10選手は MF や FW に多い
2019年夏にユベントスが「売却可能リスト」に掲載していると考えられる選手は以下のとおりです。
選手名 | ||
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GK(2) | ペリン、ブッフォン | |
DF (3) |
CB | ルガーニ、デミラル |
SB | ペッレグリーニ | |
MF(3) | ケディラ、ラムジー、マテュイディ | |
FW(4) | ディバラ、クアドラード、マンジュキッチ、ピアツァ |
GK から1選手、フィールド・プレーヤーから(可能なら)5選手を放出したいところです。ただ、“買い手” が現れなければ、移籍交渉は成立しません。
また、獲得オファーがユベントスに届いたとしても、選手が移籍に難色を示した場合も交渉は不成立となります。
前任のマロッタ GM 時代は「選手側から移籍希望がない限り放出しない」との原則で、選手売却は下手な方でした。それが「クラブ側の事情で放出する必要がある」に変化したのですから、現フロント陣の “お手並み” を拝見することになるでしょう。
複数の選手を放出する必要がある中で誰が “嫌われ役” を買って出るのかに注目です。