ジェノバで 2018/19 セリエA第28節ジェノア戦が行われ、ストゥラーロ選手とパンデフ選手にゴールを許したユベントスは 2-0 で敗れました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Genoa CFC [4-3-3] |
Juventus [3-5-2] |
|
---|---|---|
GK | 97: ラドゥ | 22: ペリン |
DF | 32: P・ペレイラ 17: ロメロ 87: ズカノビッチ 4: クリシート |
4: カセレス 19: ボヌッチ 24: ルガーニ |
MF | 8: レラガー 21: ラドバノビッチ 18: ロロン |
20: カンセロ 23: エムレ・ジャン 5: ピアニッチ 30: ベンタンクール 12: アレックス・サンドロ |
FW | 11: クアメ 9: サナブリア 22: ラゾビッチ |
10: ディバラ 17: マンジュキッチ |
ジェノアのプランデッリ監督は 4-3-3 を選択。前線のクアメ、サナブリア、ラゾビッチの3選手がポジションを流動的に変化させて攻撃を牽引。ロメロ選手とズカノビッチ選手が自陣中央を固める陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。アトレティコ戦は出場停止だったA・サンドロ選手が先発に復帰し、前線はディバラ選手とマンジュキッチ選手が2トップを組む布陣で試合に臨みます。
試合はジェノアがユベントスの3バックに3トップでプレスをかけ、スムーズなビルドアップを阻害。中盤でのフィジカルバトルを強いる展開で始まる。
良い入りをしたジェノアは16分にスルーパスに反応したクアメがエリナ内でのカットインから左足シュート。これはルガーニにブロックされたが、跳ね返りをフリーのサナブリアが狙う。しかし、これはペリンが好セーブで CK に逃れ、先制とはならない。
チャンスを作れないユベントスはピアニッチの攻め上がりからマンジュキッチとのパス交換で最後はディバラがシュートを放つも、ジェノア守備陣のブロックでボールは GK ラドゥが難なくキャッチする。
すると、30分に左 CK からファーサイドのクアメが折り返したボールがカンセロの手に当たり、ジェノアに PK が与えられる。ところが、VAR でクアメの手に当たったボールがカンセロに手に当たったと判定され、PK は取り消し。ユベントスは命拾いをする。
前半を 0-0 で折り返すことになったアッレグリ監督は後半からカンセロを左ウィングに入れる 4-3-3 にスイッチ。ミラーゲームに持ち込み、個の能力勝負に持ち込む。
パスが回り始め、攻撃にリズムが生まれたユベントスは56分にエムレ・ジャンのキープからカンセロが折り返したところをディバラが決めてユベントスが1点を先制する。しかし、エムレ・ジャンへのパスがオフサイドと VAR で判定され、得点は取り消されてしまう。
膠着状態を破ることに成功したのはジェノア。72分にパンデフの横パスを受けたストゥラーロがエリア手前からゴール右に巻いたシュートを決め、1点を先制する。
ジェノアは81分にクアメがボヌッチをスピードで振り切ってドリブルで持ち上がるとパンデフにラストパス。パンデフが左足シュートでペリンを破り、ジェノアのリードは2点に広がる。
一方のユベントスはベルナルデスキやケーンを投入して追いすがろうとするも、パスやキックの精度を欠いたため、ラドゥを脅かすまでには至らず。結局、試合は 2-0 のままで終了。内容・結果ともに散々な出来で3月の代表戦を迎えることとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などに対する採点は次のとおりです。
GK: ペリン 5.5
サナブリアのシュートに対する反応は素晴らしいものだった。だが、ストゥラーロのシュートが手の下を通過していたこともあり、孤軍奮闘したとは言えない内容だった。
DF: カセレス 5.5
前半は CB、後半は SB としてプレー。闘志あふれるプレーをしていたが、チームのパフォーマンスを上げることまではできなかった。
DF: ボヌッチ 5.0
サナブリアとクアメの双方にポストプレーを許すなどジェノアに攻撃を起点を作られる。また、裏のスペースを突かれるなど守備での貢献度は低く、後半開始と同時にスピナッツォーラと交代しておくべきだった。
DF: ルガーニ 5.5
ボヌッチのスペースをケアするために奔走したが、ビルドアップで行き詰ったことがマイナス評価になるだろう。だが、1人で局面を打開できる状況ではなかったことも事実だ。
WB: カンセロ 5.0
右サイドで幅を取っていたが、クリシートに貼り付かれて勢いを削がれてミスを連発。左ウィングに回った後半は持ち直したものの、不完全燃焼のままで途中交代となった。
MF: エムレ・ジャン 5.0
アトレティコ戦で見せたパフォーマンスの片鱗も見せることはできず。プレスをかけるジェノアの中盤に手を焼き、低調な出来に終始した。
MF: ピアニッチ 5.0
縦へのパスコースを封じられ、攻撃に変化を加えることができなかった。ドリブルで持ち上がった際はチャンスを作れていたが、回数が極めて少なく効果はほとんどなかった。
MF: ベンタンクール 5.0
中央でボールを引き出す動きは少なく、右サイドに開くようになった後半からはボールに触れる機会が増えた。だが、効果的な仕事はほとんどできず、攻撃のスイッチを入れることはできなかった。
WB: アレックス・サンドロ 5.5
高いモチベーションで試合に臨んだが、サイドが手薄となるシステムでは存在感を発揮するまでには至らず。気持ちが空回りをした試合になってしまった。
FW: ディバラ 5.5
トップ下や2列目で攻撃にアクセントを付けようとするも、スペースを消して守るジェノア守備陣を崩すことはできず。ゴールもオフサイドで取り消されるなど消化不良の試合だった。
FW: マンジュキッチ 5.0
CF の仕事が期待されたが、ロメロに抑え込まれてポストプレーを封じられる。中央でクロスを待つのではなく、サイドからクロスを入れるなど役割を果たすことができなかった。
【交代選手など】
FW: ベルナルデスキ 5.0
60分にカンセロとの交代で出場。左ウィングを主戦場にサイドから突破を試みるも、キック精度が悪く、攻撃を終わらせてしまう。エムレ・ジャンと同様にアトレティコ戦とは別人の出来だった。
FW: ケーン ー
マンジュキッチに代わり73分から出場する。DF の背後を突く動きで得点機を狙うも、シュートを打つまでには至らず。
DF: スピナッツォーラ ー
ベンタンクールとの交代で76分から出場機会を得る。左のアタッキングハーフとして積極的に仕掛けたが、周囲のサポートを得られなかったこともあり、決定機を演出することはできなかった。
アッレグリ監督 5.0
アトレティコ戦での戦術は冴え渡っていたが、この試合では全くだった。運動量とモチベーションが少なく、マンツーマン気味のプレスを回避できずに攻撃は停滞。マンジュキッチがサイドに開いたことで中央が手薄になるなど戦術的な内容も悪く、改善点が散見された試合になってしまった。
ディ・ベッロ主審 6.0
ジェノアはハンドで、ユベントスはオフサイドで先制の絶好機を VAR で取り消されてしまった。これらの判定は妥当なものであり、批判は出ないだろう。ジェノアにラフプレーが目立ち始めた時点で落ち着かせるように注意した方が良かったかもしれない。