2018/19 シーズンのホーム最終戦となったセリエA第37節アタランタ戦が行われ、ユベントスは1点を先制されるもマンジュキッチ選手のゴールで追いつき、試合は 1-1 の引き分けで終わりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-3] |
Atalanta BC [3-4-1-2] |
|
---|---|---|
GK | 1: シュチェスニー | 95: ゴッリーニ |
DF | 20: カンセロ 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 12: アレックス・サンドロ |
33: ハテブール 19: ジムシティ 5: マジエッロ |
MF | 23: エムレ・ジャン 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
21: カスターニュ 15: デ・ローン 11: フロイラー 8: ゴセンス 10 : A・ゴメス |
FW | 16: クアドラード 10: ディバラ 7: ロナウド |
72: イリチッチ 91: サパタ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。前節ローマ戦からは DF 陣の4選手を総入れ替え。バルザーリ選手とボヌッチ選手が CB のコンビを組む布陣で試合に臨みます。
対するアタランタのガスペリーニ監督は 3-4-1-2 を選択。ハテブール選手が右 CB に起用したため、カスターニュ選手が右 WB で先発。前線は主力の3選手がスタメンに名を連ねる陣容で試合を迎えます。
試合は1分、裏に抜け出したクアドラードの折り返しをロナウドが狙うもシュートは枠を捉えない。対するアタランタは7分にサパタとのワンツーで決定機を得たフロイラーがシュートを放つも、これはシュチェスニーが好セーブで防ぐ。
すると、19分にアタランタの左 CK からエリア内で混戦が発生。その際にA・サンドロの左手にボールは当たっていたが、VAR を確認したロッキ主審は「故意ではない」と判断し、ユベントスは PK を免れる。
ストレスの溜まる展開となったアタランタだが、28分にサパタが自慢のフィジカルを活かしてシュートにまで持ち込む。しかし、シュートはわずかにポストの右へと外れてしまう。
それも、アタランタは33分に右 CK からニアサイドでマジエッロがフリック。ファーサイドまで流れたボールをイリチッチが難なく押し込み、アタランタが1点を先制する。
後半開始と同時にアッレグリ監督はA・サンドロに代えてベルナルデスキを投入。カンセロを左 SB に移し、右 SB に下げたクアドラードとともにサイドからのクロス攻撃に活路を見出そうとする。
だが、この日の攻撃陣は力みが目立ち、放ったシュートが大きく枠を外れるなどチャンスを活かし切ることができない。60分にはバルザーリが観客のスタンディングオベーションの中で途中交代。エムレ・ジャンが CB に下がり、マンジュキッチが前線に投入される。
ボックスのターゲットを2枚にして攻勢をさらに強めたユベントスは80分にクアドラードのクロスをファーサイドに走り込んだマンジュキッチが合わせ、同点に追いつくことに成功する。
この後、ケーンを投入して逆転を狙ったユベントスだったが、ベルナルデスキの一発退場もあり、勝ち越すことはできず。結局、試合は 1-1 で終了し、両チームが勝点1を分け合うこととなった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
枠内シュートに良い反応を見せ、失点を最小限に留めた。イリチッチのゴールの責任が問われるのは非常に酷と言えるだろう。
DF: カンセロ 6.0
前線を上手くサポートし、攻撃を押し上げる役割を担う。軽率な守備もなく、良い内容のパフォーマンスだった。
DF: バルザーリ 5.5
サパタとのフィジカルバトルに苦戦。力の衰えによるスパイクを脱ぐ決断をしたことを印象づけた。
DF: ボヌッチ 6.0
イリチッチの動きを制限し、ゴール前での決定機な仕事をされることを防ぎ続けた。ただ、サパタがボヌッチとのマッチアップを避け続けたため、ある意味でラッキーだった。
DF: アレックス・サンドロ 5.0
サイドでの攻防でイリチッチに遅れを取り、押し込められてしまう。VAR で PK が取られなかったことは幸運と言えるだろう。
MF: エムレ・ジャン 6.5
中盤でのバトルを担った上、試合終盤の30分は CB としてプレーし、サパタとの対応でも非凡な才能を見せた。オフサイドトラップでの連動に問題がないなら、CB としても世界屈指の選手になれる要素は十分にある。
MF: ピアニッチ 6.0
チームが今節でもロングボールを使用を控えたことで中盤でボールを動かす役割を担う。スムーズに展開することはできたが、中央から縦へのルートを作れず、この部分が反省点となった。
MF: マテュイディ 6.0
中盤でバランスを取るとともに対面するデ・ローンとのバトルに奮闘。一進一退の状況で推移したため、チームに流れを引き寄せるまでには至らなかった。
FW: クアドラード 6.5
前半は WG として、後半は SB として右サイドで攻撃にアクセントを付け続ける。80分にはマンジュキッチの同点ゴールを演出しており、持ち味を存分に発揮した。
FW: ディバラ 5.5
ボールを引き出し良く動き回ってはいたものの、シュートに正確性を欠いた。チャンスはあっただけに活かし切れなかったことは痛い。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 5.0
ディバラ以上に決定機が訪れたが、こちらも気負いすぎで空回りとなってしまった。アウェイでの最終節は休養を真剣に考えるべきだろう。
【交代選手など】
FW: ベルナルデスキ 5.5
46分にA・サンドロとの交代で出場。右ウィングとしてプレーし、強烈な枠内シュートを放つなど積極性を示す。だが、危険なスライディングタックルで一発退場のなり、最後に水を差してしまった。
FW: マンジュキッチ 7.0
バルザーリに代わり61分から出場する。ボックス内に侵入してターゲットマンとなり、クアドラードからのクロスに合わせて同点ゴールを奪取。決定力を見せてチームに貢献した。
FW: ケーン ー
80分にマテュイディとの交代で出場機会を得る。右サイドからの崩しを狙ったが、必死で守るアタランタ守備網をこじ開けるまでには至らなかった。
アッレグリ監督 6.0
退任が決定しているため、結果を出す必要がない中でもチームの発展のためのテストを続けた。最後は4トップにして攻勢をかけ続けるなど積極的な采配をティフォージに見せる形となった。
ロッキ主審 6.0
判定の基準は安定していた。A・サンドロのハンドは PK と判定したケースもあるため、アタランタ側は不満を覚えたことだろう。ベルナルデスキの一発退場は正しいジャッジだった。