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ユベントスの貸借対照表 (B/S) とキャッシュフロー:2017/18 シーズン前期

 先日、ユベントスは公式サイト上で 2017/18 シーズン前期の決算を発表しました。今回は貸借対照表 (B/S) とキャッシュフローで示された項目を確認することにしましょう。

画像:Juventus HQ
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バランスシート(貸借対照表、B/S)

表1:ユベントスの資産【2017年12月31日現在、単位:百万ユーロ】
項目 流動資産 固定資産 全体
金融資産 * 4.1 4.1
現金および現金同等物 72.1 72.1
金融資産の部:合計 72.1 4.1 76.2
金融債務 スポーツ信用銀行 (16.1) (34.0) (50.0)
銀行 (66.5) (97.1) (163.6)
金融サービス会社 (92.2) (50.0) (142.2)
金融負債の部:合計 (174.8) (181.1) (355.9)
純金融負債 (102.7) (177.0) (279.7)

 半年前(2017年6月30日時点)から大きく変わった点は「現金および現金同等物が大きく減り、金融サービス会社からの債務が増えたこと」です。この理由は「選手の移籍による支払いが増えたため」との言及があります。

 移籍金4000万ユーロ(ボーナスは別)で加入したベルナルデスキ選手の件を例にしましょう。

  • ユベントスは3年分割で移籍金を支払う
    → 年間1333万ユーロの支出が発生
  • 会計上は契約年数で償却する
    → 5年間に渡って年800万ユーロずつ計上すれば問題なし

 支出を1度に計上しても良いのですが、(高額なこともあり、)複数年に分割して償却することが一般的です。その際、移籍金支払い用の資金を用立てる必要があり、金融機関から一時的に借り入れることは問題ないと言えるでしょう。

 シュチェスニー選手やデ・シリオ選手の移籍でも同様のオペレーションをしていると考えられるため、それほど問題視する必要はないと思われます。

表2:ユベントスの資産【2017年6月30日現在、単位:百万ユーロ】
項目 流動資産 固定資産 全体
金融資産 * 4.1 4.1
現金および現金同等物 140.0 140.0
金融資産の部:合計 140.0 4.1 144.1
金融債務 スポーツ信用銀行 (6.0) (37.0) (43.0)
リース会社
銀行 (67.6) (76.9) (144.5)
金融サービス会社 (39.1) (80.0) (119.1)
金融負債の部:合計 (112.7) (193.9) (306.6)
純金融負債 27.3 (189.8) (162.5)

 

キャッシュフロー

 2017/18 シーズン前期における資金の流れを示すキャッシュフローは下表のとおりになりました。

表3:キャッシュフロー計算書【単位:ユーロ】
項目 2017/18
(前期)
2016/17
(前期)
税引き前損益 46,288,703 80,563,484




償却・減価償却・評価損 59,583,296 45,062,921
退職給付引当金等 1,932,772 4,139,601
選手登録権の利得 (74,141,922) (115,800,010)
固定資産の処分利得 - 7
選手登録権の損失 69,182 197,030
経常外収入と費用 - (332,350)
関連会社等に対する持分 542,737 365,883
金融収益 (2,182,730) (2,103,696)
金融費用 6,401,050 6,063,605
売掛金と非金融活動の変動 (11,489,508) (24,745,103)
支払債務と非金融負債の変動 (41,131,754) 11,498,070
法人税等の支払額 (7,659,373) (3,689,702)
退職給付引当金の活用 (1,361,181) (2,898,301)
営業活動によるCF (23,148,729) (1,687,561)
選手登録権への投資 (101,930,884) (157,585,625)
選手登録権関係の支払い増減額 (48,090,282) 45,494,951
選手登録権の売却 86,292,621 149,873,988
選手登録権関係の債権増減額 (2,152,559) (25,198,844)
選手登録権支払いの債権増減額 (15,748,311) 24,685,934
他の固定資産への投資 (8,444,138) (5,432,778)
Jビレッジプロジェクトの返済 - (2,100,000)
投資の購入 (833,300) -
他の固定資産の処分 31,605 170,295
利息収入 50,140 39,187
投資活動によるCF (90,825,109) 29,776,813
新規ローン 40,000,000 -
中長期ローンの返済 (7,396,353) (5,804,001)
中長期信用供与枠の使用 50,000,000 -
ファクタリング会社の使用 (26,901,466) (8,909,149)
金融リースの返済 - (7,681,129)
ローンの利息 (1,319,764) (1,438,346)
その他の金利負担 (1,758,082) (1,554,449)
金融活動に関するその他の活動 (103,687) 116,757
財務活動によるCF 50,520,648 (25,270,317)
当期キャッシュフロー (61,453,190) 2,818,935

 営業 CF と投資 CF はマイナス、財務 CF はプラスとなっています。ここから、「金融機関から資金を借り、選手登録権の支払いに充てた」と読み取れます。

 昨年度が(ポグバ選手の売却などで)好調すぎたという点は否定できません。本年度はクラブとしての経営力が問われるだけに、後半戦で良い数値を残すことができるのかに注目です。