2017/18 シーズンの前半戦を消化したこともあり、ユベントスの選手に対する現時点での評価・寸評を行うことにしましょう。評価は A〜D の4段階で A が最高という位置づけです。
第1回は GK および DF として起用された選手が対象です。
GK
ジャンルイジ・ブッフォン:B+
主将を務めるブッフォン選手は以下の出場時間でした。
大会名 | 試 | 失点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:55.2%) |
セリエA | 10 (10) | 9 | 900' |
UEFA CL | 5 (5) | 5 | 450' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 3 | 90' | |
合計 | 16 (16) | 17 | 1440' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
チームとして序盤戦は守備陣が安定しなかったため、失点数は多くなっています。しかし、プレーの質は高く、序列は揺るぎないと言えるでしょう。
負傷からの回復が長引いており、この点が大きなマイナスです。70% ほどの出場時間が期待されていただけに B+ が妥当だと思われます。
ボイチェフ・シュチェスニー:A+
シュチェスニー選手は前半戦で大きな印象を残した選手の1人です。
大会名 | 試 | 失点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:44.8%) |
セリエA | 10 (10) | 6 | 900' |
UEFA CL | 1 (1) | 0 | 90' | |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 180' | |
合計 | 13 (13) | 6 | 1170' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
ブッフォン選手の負傷離脱で得たチャンスで好セーブを連発。ブッフォン選手の不在を感じさせない安定感を守備陣にもたらし、公式戦13試合の出場でクリーンシートが9試合と結果を残しています。
良いインパクトを残すことに成功したと言えるでしょう。
DF
マッティア・デ・シリオ:B
ミランから加入したデ・シリオ選手は怪我の影響もあり、出場時間は伸びませんでした。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:23.6%) |
セリエA | 5 (4) | 1 | 387' |
UEFA CL | 3 (3) | 0 | 196' | |
SuperCoppa | 1 | 0 | 34' | |
合計 | 9 (7) | 1 | 617' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
移籍金に見合った活躍とまでは言えるレベルには達していないでしょう。それでも、出場した試合での内容は悪いものではないため、継続したプレー機会が得られるコンディションを維持できるかが鍵と言えるはずです。
現時点では B 評価、後半戦次第と言えるでしょう。
ジョルジョ・キエッリーニ:A
DF 陣で貢献度が最も高かったのはキエッリーニ選手でしょう。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:69.7%) |
セリエA | 15 (15) | (1) | 1350' |
UEFA CL | 3 (3) | 0 | 270' | |
イタリア杯 | 2 (1) | 0 | 110' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 21 (20) | (1) | 1820' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
細かい筋肉系のトラブルで戦線を離脱する時もありましたが、DF 陣の中では約7割の出場時間を記録した唯一の選手となっているからです。プレーの質は高い状態を維持しているため、60% 超の出場時間が確保できるかが注目点です。
メディ・ベナティア:A
前半戦で評価を大きく高めたのはシュチェスニー選手とベナティア選手でしょう。MVP 級の活躍を見せているからです。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:49.0%) |
セリエA | 10 (10) | 2 | 900' |
UEFA CL | 5 (4) | 0 | 324' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 56' | |
合計 | 16 (15) | 2 | 1280' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
序盤は起用された試合で実力を発揮できていませんでしたが、負傷から復帰した11月下旬以降は見違えるような安定したプレーを披露。CB としての居場所を確保することに成功しました。
内容の良いプレーを継続しており、後半戦もこの内容が維持されると A+ の評価が妥当と言えるでしょう。継続性に注目です。
アレックス・サンドロ:B+
左 SB のレギュラーとしてプレーしたアレックス・サンドロ選手は少し苦労した今季の前半戦でした。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:66.3%) |
セリエA | 13 (12) | 1 (3) | 1100' |
UEFA CL | 6 (6) | (1) | 540' | |
SuperCoppa | 1 (1) | (1) | 90' | |
合計 | 20 (19) | 1 (5) | 1730' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
出場時間はレギュラー選手としての水準に達していましたが、プレーの内容が上がり切らない状況だったと言えるでしょう。それでも、状態は上り調子と言えるパフォーマンスを示して休暇を迎えており、後半戦での本領発揮を期待できると考えられます。
アンドレア・バルザーリ:A-
36歳になったバルザーリ選手は今季もベテランとしての役割を存分に発揮していると言えるでしょう。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:53.7%) |
セリエA | 14 (7) | (1) | 747' |
UEFA CL | 6 (5) | 0 | 474' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 0 | 90' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 22 (14) | (1) | 1401' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
CB や SB として貴重な働きを見せていることが特筆事項です。アッレグリ監督からの信頼がそれだけ高いと言うこともできます。
チームとしては若返りの必要がありますので、バルザーリ選手に期待されるのは「若手選手の壁」となることです。そのためには負傷離脱する事態を極力避けることが後半戦の課題となるでしょう。
ベネディクト・ヘーヴェデス:D
シャルケから期限付き移籍で加入したヘーベデス選手は負傷で前半戦をほぼ棒に振りました。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:2.6%) |
セリエA | 1 (1) | 0 | 68' |
合計 | 1 (1) | 0 | 68' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
戦力になっているとは言いがたく、現時点で買取オプションを行使することは理解されないでしょう。
まずはコンディションを整え、出場した試合で質の高いプレーを見せ続けることが求められます。後半戦でどれだけ巻き返すことができるのかが注目点です。
クワドォ・アサモア:B
夏の移籍市場で退団が噂されましたが、ユベントスに残留したアサモア選手は献身的なプレーでチームに貢献しています。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:33.7%) |
セリエA | 8 (8) | (1) | 700' |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 180' | |
合計 | 10 (10) | (1) | 880' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
アレックス・サンドロ選手の調子が上がり切らないこともあり、リーグ戦で存在感を発揮しました。
おそらく、後半戦も同じ形での起用となるでしょう。ただ、現行契約が今季終了までであり、去就問題が付きまとうことがネックになると思われます。
ダニエレ・ルガーニ:B
序盤戦はレギュラーとしてスタートしたルガーニ選手ですが、ポジションを確保するまでには至りませんでした。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:45.6%) |
セリエA | 10 (10) | 1 (1) | 900' |
UEFA CL | 2 (1) | 0 | 110' | |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 180' | |
合計 | 14 (14) | 1 (1) | 1190' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
リーグ戦での出場は第13節までのもの。第14節以降はベナティア選手にポジションを奪われる形となり、コッパ・イタリアで起用される状況となっています。
後半戦の課題は「CB の序列を覆すに値するプレーを見せられるか」ということに集約されるでしょう。ベナティア選手は結果を残しました。同じことがルガーニ選手にもできるかが注目点です。
ステファン・リヒトシュタイナー:B
昨シーズンに続き、チャンピオンズリーグの登録メンバー外となりましたが、持ち前の頑丈さでチームに貢献した前半戦となりました。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:43.9%) |
セリエA | 15 (13) | (2) | 1031' |
イタリア杯 | 2 (1) | 0 | 114' | |
合計 | 17 (14) | (2) | 1145' | |
全試合 | 29 | ー | 2610' |
ただ、スプリントなど持ち味の威力が衰え出していることは否定できないでしょう。そのため、プライオリティーが低下する結果となっています。
おそらく、後半戦も立場が大きく変わることはないと思われます。ユベントスでのラストシーズンをどう締めくくるのかが注目点です。