スペイン『マルカ』によりますと、ユベントスはアトレティコ・マドリードに所属するリュカ・エルナンデス選手獲得のオファーを出しそうだとのことです。
リュカ・エルナンデス選手は1996年生まれの20歳。
アトレティコ下部組織出身の左利きCBで、今季(2015/16 シーズン)は第4CBの位置づけでしたが、リーガ10試合、チャンピオンズリーグ4試合、コパ2試合に出場しています。
中でもチャンピオンズリーグ準々決勝バルセロナ戦(1st Leg)でのパフォーマンスによって評価を高めた選手と言えるでしょう。2100万ユーロに設定されていると見られるリュカ・エルナンデス選手の契約解除金をユベントスは支払う可能性があるとマルカ紙は見ています。
1週間前にはフランスの『Le 10 Sport』が「リヨンがローン移籍でのリュカ・エルナンデス選手の獲得を狙っている」と報じており、アトレティコが選手をどのように評価しているかが去就に大きな影響を与えるものと思われます。
左利きでCBだけでなく、SBでもプレーが可能な選手であることを考えると、オファーを出す価値がある選手と言えるでしょう。
しかし、獲得に向けた問題がない訳ではありません。
1つは来季のプレー機会を保証することが難しいことです。将来的にはレギュラーが約束されている状態なのですが、来季についてはアトレティコでの出場機会と同じぐらいに留まることが想定されるからです。
また、CBやSBでプレーができる左利きの若手選手としてポル・ガルシア(Pol Garcia)選手がいることも問題となる可能性があります。
ポル・ガルシア選手はユベントスが保有権を持つ21歳のスペイン人選手でプリマベーラでキャプテンを務めた経験があり、2015/16 シーズン前半はコモ、後半はクロトーネにローン移籍し、レギュラーとしてプレーしました。
そのため、「来季のプレシーズンでポル・ガルシア選手にチャンスを与えるべき」との意見が出てくることも考えられるからです。
リュカ・エルナンデス選手を獲得する形態としては「買取オプション付き2年間のローン移籍」がユベントスにとって理想と言えるでしょう。これはバイエルンに移籍したキングスレー・コマン選手と同じ形態です。
レンタル料を払う形態であれば、アトレティコと合意に達する見込みは大いにあると思われます。ただ、FIFAから補強禁止処分を受ける可能性がアトレティコにはありますので、交渉の席に着く意図すらない可能性を頭の片隅に置いておく必要がありそうです。