ナポリ移籍が有力視されていたペスカーラのジャンルカ・ラパドゥーラ選手が選んだチームはミランだったとイタリアの各メディアが報じています。
『メディアセット』ではミランのメディカルチェックに訪れた様子もライブ中継しており、正式発表は時間の問題と言えるでしょう。
『ガゼッタ紙』が見立てているラパドゥーラ選手の移籍金は900万ユーロ。『コリエレ紙』はそれにボーナス100万ユーロが付随した合計1000万ユーロだろうと報じています。
獲得資金面が不安視されていたミランが電撃的に補強をしたということは驚きです。
条件提示はナポリの方が良かったため、ペスカーラ側からは「ナポリ移籍」が確定的とのコメントが度々メディアに登場していました。それが、土壇場でミラン行きとなった訳ですから、衝撃は大きいと言えるでしょう。
ただ、財政難の状態であるミランが(ラパドゥーラ選手の獲得に費やす)資金をどのように用立てるのは不透明な状況です。そのため、選手か経営権のどちらかを一部売却することになるのではないかと思われます。
ラパドゥーラ選手がミラン行きを決めた理由ですが、ペスカーラを率いるマッシモ・オッド監督がミランでのプレー経験を持っているため、何らかの相談や後押しがあったと想像できます。
財政赤字の中、セリエBの得点王を移籍金を支払って獲得したのですから、FW陣で現金化が可能である選手の放出へと踏み切ることになるでしょう。カルロス・バッカ選手とエムベイェ・ニアン選手のどちらか、もしくは両方がマーケットに出る可能性があります。
ユベントスとしては「トリノ出身の選手」の獲得ができなかったということだけが後悔する点になるでしょう。下部組織に在籍経験はありますが、プリマベーラの所属がないため、ユース出身枠には該当しないからです。
ちなみに、過去3シーズンのセリエB得点王と翌年度の成績は次のとおりです。
- 2015/16:27得点
- ジャンルカ・ラパドゥーラ:(ペスカーラ)
→?(ミラン)
- ジャンルカ・ラパドゥーラ:(ペスカーラ)
- 2014/15:19得点
- アンドレア・コッコ(ビチェンツァ)
→ 21試合1得点(ペスカーラ) - アンドレア・カテラーニ(スペツィア)
→ 36試合4得点(スペツィア) - パブロ・グラノチェ(モデナ)
→ 23試合6得点(モデナ)
- アンドレア・コッコ(ビチェンツァ)
- 2013/14:26得点
- マッテオ・マンコース(トラパーニ)
→19試合10得点(トラパーニ)、15試合0得点(ボローニャ)
- マッテオ・マンコース(トラパーニ)
勢いを継続することが容易ではないことは成績の点からも明らかです。ラパドゥーラ選手がセリエAで通用するのか、ミランの戦いぶりにも注目と言えるのではないでしょうか。