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プリマベーラ改革、暗礁に乗り上げる

 2017/18 シーズンからプリマベーラ(ユースチーム)のリーグ戦フォーマットが変更することが議論されているのですが、改革案が暗礁に乗り上げていると『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じています。

画像:プリマベーラ 2015/16 決勝
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 カンピオナート・プリマベーラですが、2015/16 シーズンはセリエAとセリエBに所属するチームのプリマベーラが3つのグループに分かれてリーグ戦を行う形式でした。

  • リーグ戦
    • A、B、Cの3グループに分かれ、ホーム&アウェイ戦を行う
    • 各グループ1位と2位の6チームと、プレーオフを勝ち抜いた2チームがファイナルへの出場権を得る
  • ファイナル
    • トーナメント形式の決勝ラウンドを行い、チャンピオンチームを決定する
    • 各グループ1位の3チームと2位で最高勝点だったチームの4チームはシード枠となり、準々決勝では対戦しない

 上記のようなリーグ戦形式だったのですが、イタリア版ホームグロウンルールが本格始動することに合わせて、プリマベーラの形式を変更しようという流れができたことが改革が議論されることになった発端です。

 この動きに合わせて、Bチームをレガ・プロ(=旧セリエC)に参戦させようという形で議論が進んでしたのですが、「複雑すぎる」という理由で頓挫する可能性が高そうとガゼッタ紙は軽く言及しています。

 

 現行のプリマベーラ形式が問題視されている点は「各グループの実力が同じレベルにあるか」ということです。

 例えば、グループAに強豪チームが固まっていれば潰し合いにより、どのチームも勝点を取りこぼすでしょう。逆にグループBには強豪チームが少なく、極端に弱いチームが多くいるのであれば、不公平感を助長することとなります。場合によっては、グループAやグループCに所属するチームから不満の声があがることになるからです。

 そのため、プリマベーラを「カテゴリ1」と「カテゴリ2」に分け、入れ替え戦を実施する形式が提案されました。

 ところが、この提案がセリエAを戦ったチームによる採決が行われたのですが、必要な賛成数が集まらず、否決されることとなったのです。7月19日に再度、議論が行われる予定となっており、上手く妥結することができるかが鍵となるでしょう。

 

 Bチームがレガ・プロに参入することに難色が示された理由は参加するチーム数が確定しないことが主な原因ではないかと思われます。

 実際に参加したプリマベーラ主体のBチームがモチベーションを保ち続けられるかが不安視されたのでしょう。ユベントスのように資金力があり、有望な若手選手を集められるクラブはBチーム設立に熱心ですが、プロビンチャ(地方の中小クラブ)は逆です。

 プロビンチャはプリマベーラを卒業した若手有望選手をビッグクラブから借りることが一般的になっています。有力選手を確保するルートが潰える可能性が存在するクラブが実際にあるのですから、難色を示す状況になることは自然なことだと思われます。

 

 プリマベーラ改革でこれほど紛糾するのですから、イタリア版ホームグロウンルールが本格始動するかも怪しいものです。

 カルチョがどういった方法で復権を目指すのか。その根幹となるユース世代をどのようなリーグ戦形式で競わせることになるのかに注目と言えるでしょう。