カルピホームに乗り込んだユベントスはボリエッロ選手のゴールで先制を許すも、マンジュキッチ選手の2ゴールとポグバ選手のゴールで逆転に成功し、カルピの追撃を1点に抑え切り、リーグ戦7連勝で2015年を締めくくりました。
この試合に先発した両チームのメンバー、および、フォーメーションは以下のとおりです。
Carpi FC [5-3-2] |
Juventus [3-5-2] |
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GK | 27: ベレツ | 1: ブッフォン |
DF | 3: レティツィア 5: ザッカルド 21: ロマニョーリ 6: ガッリョーロ 34: ガブリエル・シウバ |
15: バルザーリ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
MF | 4: コフィー 39: マッローネ 20: ロッロ |
16: クアドラード 6: ケディラ 8: マルキージオ 10: ポグバ 33: エヴラ |
FW | 11: ディ・ガウディオ 12: ボリエッロ |
17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
4バックを選択すると予想されたホームのカルピは5バックを選択。ユベントスが守備の際に利用する 5-3 のブロックで、ディフェンスを固める戦法を採用します。
対するアウェイのユベントスは前節フィオレンティーナ戦に先発した11名がピッチに立ちました。
試合は自力の差を見せつけ、アウェイのユベントスが押し込む予想通りの展開でスタート。しかし、先制したのはホームのカルピだった。
15分にクアドラードのズレた横パスをコフィーがダイレクトで前線へ。そのボールをボリエッロがエリア内に持ち込み、左足のシュートを警戒するボヌッチの裏をかき、右足でニアサイドを打ち抜き、均衡を破ることに成功した。
リードを許したユベントスだったが、すぐさま同点に追いつく。18分にクアドラードのクロスからケディラがシュートを放つも、GK にブロックされる。こぼれ球に詰めたディバラも決め切れなかったが、その浮き球をマンジュキッチが反転からの見事なボレーで試合を振り出しに戻した。
勢いづいたユベントスは前半のうちに逆転にも成功する。41分にキエッリーニからの左足アウトからのスルーパスにエヴラが抜け出し、中央に柔らかいクロスを供給。走り込んだマンジュキッチがガブリエル・シウバの上からボールを叩き込んだ。
後半が始まってもユベントスの勢いは止まらない。マルキージオの浮き球のロングパスでオフサイドラインを突破したポグバが抜け出し胸トラップからシュートを決め、リードを2点差にする。
このまま、試合を終わらせたかったユベントスだったが、アディショナルタイムに冷や汗をかかされる展開となる。92分に右サイドに開いたマッローネからのアーリークロスにボヌッチがクリアに失敗し、オウンゴールを献上。試合再開直後にも、ムバゴクからの折り返しでカルピに同点の大チャンスが訪れるも、ロッロは合わせ切れず、シュートには力がなくブッフォンの手に収まった。
この試合に出場したユベントスの監督/選手への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 5.5
先制点を奪われたシーンでは、もう少し上手い立ち振る舞いができたであろう。ボヌッチのオウンゴール自体はセーブ不可能なものであっても、スルーするようコーチングはできたはずである。その後も守備陣に活を入れることもできなかった。
DF: バルザーリ 6.0
守備陣の中で力強いパフォーマンスを見せていた。それだけに途中交代は残念だった。
DF: ボヌッチ 5.0
元同僚のボリエッロには上手く出し抜かれた上、元同僚のマッローネのクロスを自陣ゴールに突き刺してしまうなど、散々な年内最終戦であった。
DF: キエッリーニ 6.0
フィルター機能としては最も機能していた DF だろう。エヴラへのパスも申し分がなかった。危ないシーンや失点シーンはキエッリーニが釣り出された形が多かっただけに微調整が不可欠だ。
WB: クアドラード 6.0
右サイドからの切り崩しを担い、対面する相手を押し下げることに成功した。攻撃面で実力を見せていただけに先制点につながった軽率なパスミスはもったいないものだった。
MF: ケディラ 6.0
中盤で連携を取るとともに、機動力にミドルシュートを求められる役割を十分に果たしていたと言えるだろう。ストゥラーロにとっての良いロールモデルとなっている。
MF: マルキージオ 6.5
長短のパスを織り交ぜて、ボールを散らすとともに DF 前で攻撃の芽を摘み取るなど好調さを維持している。
MF: ポグバ 7.0
ボールタッチの柔らかさ、スプリントの回数、フィニッシュ時の冷静さなど10番の仕事以外にもまばゆいばかりの輝きを放っていた。
WB: エヴラ 6.0
効果的なオーバーラップを行い、追加点の大きなお膳立てを行った。ただ、失点や大ピンチはいずれも自陣左サイドから起きているため、キエッリーニと同様に修正点だろう。
FW: マンジュキッチ 7.5
同点に追いついた反転からのボレーは見事であったし、逆転弾は持ち味が存分に出たものであった。どちらのゴールも価値が高い上、最前線からのチェーシングも意味のあるプレーだった。
FW: ディバラ 5.5
徹底したマークに苦しみ、決定機を作り出すまでには至らなかった。主軸選手と相手チームから認められると、このようなマークは十分想定されるだけに工夫が必要となる。
【交代選手など】
DF: ルガーニ 6.0
57分にバルザーリと交代で出場機会を得た。オフサイドでユベントス初ゴールが取り消された後の5分ほどは不安定なプレーだったが、全体としては持ち味を見せ、良いプレーができていた。
FW: モラタ 5.5
ディバラと代わり、68分から登場。接触プレーが容認される判定基準だったこともあり、持ち味のテクニックを見せるところまではできなかった。
WB: リヒトシュタイナー ー
83分からクアドラードと交代し、守備固めで登場。右サイドは強固さを増したが、左サイドからあわや同点の大ピンチを作られたことは皮肉なことである。
アッレグリ監督 7.0
「入り方を間違えてはいけない」と前日会見で何度も口にし、足元をすくわれる恐れのある試合だとも述べ、選手たちに十分すぎる警告は発していた。先制は許すも、逆転し、2点差を持って守備を固める采配に間違いはなかった。まだ試合が終わっていないにも関わらず、頭の中がクリスマスモードになってしまっていた選手に怒りを爆発させたのは当然である。
ジャコメッリ主審 6.0
ナーバスな試合展開でなかっただけに落ち着いてジャッジができただろう。だが、接触プレーの判定が曖昧で、ややホームチーム有利だったことはあまり評価できない。