セリエA第21節の大一番となったユベントス対ローマの一戦はディバラ選手のゴールでユベントスが競り勝ち、リーグ戦の連勝を11にまで伸ばしました。
この試合に先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
AS Roma [3-4-2-1] |
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GK | 1: ブッフォン | 25: シュチェスニ |
DF | 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
44: マノラス 16: デ・ロッシ 2: リュディガー |
MF | 26: リヒトシュタイナー 6: ケディラ 8: マルキージオ 10: ポグバ 33: エヴラ |
24: フロレンツィ 15: ピャニッチ 21: ヴァンクール 3: ディーニュ 11: サラー 4: ナインゴラン |
FW | 17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
9: ジェコ |
ホームのユベントスはいつも通りの 3-5-2 を選択。負傷から復帰したばかりのバルザーリ選手を先発起用し、現状で考えられるベストメンバーで難敵ローマを迎え撃ちます。
一方のローマは前節の終盤で利用した3バックをチョイス。最終ラインの安定とポゼッションでの球出しを目的にデ・ロッシ選手を3バックの中央に置くことを選択しました。
試合序盤はローマが前に出て戦う姿勢を見せる。しかし、徐々にラインが下がり始めると、ユベントスが一方的に押し込み、ローマ陣内でボールを回す展開に。
ディバラが19分にボヌッチのフィードから放たれたループはクロスバーを叩くも、これはオフサイドとなった。
前半はユベントスが圧倒するも、決定的なチャンスを作り出すまでには至らず。両チームとも得点を奪えずに前半を終えた。
後半に入っても、試合の流れは大きく変わらない。ユベントスは主導権は握るも、GK のシュチェスニーを脅かすシュートは打てず。ローマは守備陣がユベントスの攻撃に慣れ始め、均衡状態を継続することに成功する。
ナポリに引き離されたくないアッレグリ監督は右サイドにクアドラードを投入。勝点3を狙い、勝負に出る。
その効果はすぐに現れた。クアドラードのクロスをポグバ、マンジュキッチとつなぎ、エヴラが強烈なシュート。ここはシュチェスニーが体を投げ出して何とかセーブする。そして、77分についに試合が動く。
エヴラが引っ掛けたボールがポグバに渡り、ポグバはディバラへ縦パス。そのボールをワントラップから左足を素早く振り抜き、ユベントスが均衡を破った。
ユベントスはこのリードを最後まで守りきり、リーグ11連勝を達成。首位ナポリとの勝点差2を保つことにも成功した。
この試合に出場したユベントスの選手/監督への採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
慌てさせられるようなシーンはほとんどなく、冷静さを保ち、クリーンシート達成に貢献した。
DF: バルザーリ 6.0
コンディションの回復状態が心配されたが、杞憂に終わったようだ。担当したサイドからの攻撃の芽を着実に摘み取り、ボールの預けどころとしても機能していた。
DF: ボヌッチ 6.5
中央に位置し、“ソリッド” とは何かを体現し続けた。ローマの攻撃に対し、的確なポジショニングで立ちふさがっていたと言えるだろう。
DF: キエッリーニ 6.5
走力のあるサラーやフロレンツィを相手に手を焼くかと思われたが、彼らやジェコに何もさせなかった。クリーンでスマートな守備に終始していた。
WB: リヒトシュタイナー 5.5
戦術的な指示があったためと思われるが、ウィング的な位置がスタートであったためインパクトが少なかった。特性と戦術がマッチしていなかった数少ない選手である。
MF: ケディラ 6.0
右サイドのケアとボールの引き出しという役割を着実に行っていた。最前線の FW 陣との連携が向上すれば、さらに凄みを増すことだろう。
MF: マルキージオ 6.0
ピルロのような一撃必殺のパスがある訳ではないが、ボール奪取力と守備力で中盤に君臨した。ケディラやポグバとポジションを入れ替える時間帯もあり、戦術の幅はさらに広がりそうだ。
MF: ポグバ 6.5
技術力の高さや身体の強さを見せるとともに、周囲が見えている余裕があることを示した試合だった。新しい10番としてのモデルを確立しつつある。
WB: エヴラ 6.0
決勝点がエヴラのボールカットからのカウンターだったのだから、守備力を見込まれた先発起用に応えたと言えるだろう。
FW: マンジュキッチ 6.0
周囲との理解が進み、CF として価値のあるポストプレーと前線からのチェーシングを続けた。このプレー内容がレギュラー選手に求められる条件と言えるだろう。
FW: ディバラ 7.0
削りにくる激しいマークに手を焼く場面もあったが、それでも一瞬の隙を突き、決勝点を記録した。
【交代選手など】
WB: クアドラード 6.0
66分にリヒトシュタイナーと交代で出場。右サイドから切れ込み、クロスからチャンスメイクするなど期待に沿う活躍をみせた。
FW: モラタ ー
ディバラと交代で85分から出場。得点機に関わるにはあまりにも時間が短すぎたと言えるだろう。
アッレグリ監督 6.5
ローマの出方を分析し、ユベントスが主導権を握り続けるゲームプランを準備できたことは大きい。また、残り30分でクアドラードを入れ、得点を取りに行くというメッセージをチームに送った上で結果を出せたことも評価されるだろう。
バンティ主審 5.5
ローマに退場者を出したくなかったのだろう。オリンピコで試合としているのかと思うほどの判定基準だった。(同点とはならなかった)ジェコがファールを取られたシーンだが、マンジュキッチのプッシングという判定でピニャニッチのハンドを見逃したのだから無理なことである。