ユベントスの元GMルチアーノ・モッジがシーズン前に語った「ディバラが得点王でも驚かない。マンジュキッチがゴールできない度にテベスのことを恋しく思うだろうね」というコメントがまたも的中の兆しを見せています。
ここまで、アッレグリ監督はディバラ選手以外の FW を積極起用していますが、その采配に対して『ガゼッタ』や『トゥット』などのメディアが疑問を呈する記事を出しています。
まず、アッレグリ監督の主張ですが、「ディバラに過剰な期待を寄せるべきではない」というものです。これは昨シーズンのモラタ選手と同じような成長曲線を思い描いているのでしょう。
ただし、モラタ選手が置かれていた状況とは異なっていることを考慮していないことがメディアから批判の声が上がる要因になっています。
昨シーズンはテベス選手がトップに君臨し、ジョレンテ選手が2番手として存在感を発揮していました。また、モラタ選手が怪我で出遅れたことに加え、テベス&ジョレンテのコンビで結果を出していたため、モラタ選手の起用機会を増やすべきだという声は多数派になりませんでした。
ですが、ディバラ選手と他の FW 陣が見せているパフォーマンスを比較すると、ディバラ選手に与えられている出場機会は見合っていないと言えます。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が4人の FW に現時点で与えている評価を紹介することにしましょう。
モラタ:このスペイン人がアッレグリから信頼されているのは事実だ。アッレグリは繰り返し「ピッチ上で誰とでもプレーできる唯一の選手で、どのようなプレーも可能だからだ」と言っている。技術的にはディバラとのプレーは詳細を詰める印象があるが、両選手ともにすばらしいベースを有している。モラタとディバラのコンビがベストだろうが、アッレグリはそう思わないのだろうか。
マンジュキッチ:負傷明けであったが、インテル戦やボルシアMG戦は凡庸だった。クロスは彼に届いていないが、クアドラードはバイエルンのウィングとは別タイプである。他の選手と連携をとらなければ、マンジュキッチは完全に並の選手だ。テベスを忘れ去るためだけに獲得された選手でスタジアムの多くで記憶されていない。
ザザ:序盤はアッレグリに覚えられることから始まり、ヒエラルキーを上り詰めた。が、実際のところはマンジュキッチの代役であった。ザザには成長の余地はある。問題はユベントスではその時間が少ししかないことだ。アラタンタ戦でゴールを決められなければ、問題は複雑化するだろう。
モラタ選手が FW の一角を占めることに異議を唱える人は少ないでしょう。ただ、マンジュキッチ選手やザザ選手のパフォーマンスを見ると、ディバラ選手より優先して起用する説得性のある根拠が見つけられないのです。
1トップとして起用されることが多かったパレルモ時代と違うポジションやシステムでプレーしているため、時間が必要という意見も一定の理解は示されるでしょう。ですが、それはマンジュキッチ選手やザザ選手にも同じことが言えるのです。
得点力不足が叫ばれる中では実績に固執せず、好パフォーマンスを見せ、好調さを維持している選手には優先的に出場の機会を与えるべきだと思われます。