今回は(主に)攻撃的なミッドフィルダーとしてプレーする機会が多かった選手たちに焦点を当てたいと思います。該当する選手たちは下表の通りです。
選手 | 生年月日 | 年齢 | 身長/体重 | 利き足 |
---|---|---|---|---|
ペペ | '83.08.30 | 31歳 | 178 / 73 | 右 |
コマン | '96.06.13 | 19歳 | 178 / 71 | 右 |
ビダル | '87.05.22 | 28歳 | 180 / 75 | 右 |
ペレイラ | '91.01.07 | 24歳 | 184 / 78 | 右 |
このポジションはコンテ時代の 3-5-2 では存在せず、アッレグリ監督の 4-3-1-2 でも1枠のみであり、本職としてプレーする選手はいないことが現状です。
攻撃的 MF としてプレーした選手それぞれの出場試合数と出場時間は次のようになります。
選手 | セリエA | UEFA CL | イタリア杯 |
---|---|---|---|
ペペ | 12 (1) 試合 220分 |
1 (0) 試合 9分 |
3 (3) 試合 252分 |
コマン | 14 (5) 試合 487分 |
2 (0) 試合 2分 |
4 (2) 試合 153分 |
ビダル | 28 (23) 試合 2,088分 |
12 (12) 試合 1,045分 |
4 (4) 試合 371分 |
ペレイラ | 35 (27) 試合 2,280分 |
12 (3) 試合 388分 |
4 (2) 試合 232分 |
トップ下として起用されることが多かったのはペレイラ、ビダルの両選手でした。ペペ選手はウィンガーとして使われ、コマン選手はトップや最前線での適性を示したシーズンだったと言えます。
ユベントス攻撃的 MF 陣が抱える課題
このポジションは「アッレグリ監督が希望するタイプのトップ下の選手がいない」ということに尽きるでしょう。
創造性という言葉で表現される “ひらめき” を持った選手が攻撃に違いを生むことは間違いありません。ですが、攻撃面だけではなく守備面でも貢献が見込める攻守両面で活躍する選手でなければならないという条件が横たわっていることが課題となっています。
『攻守両面での貢献』という基準であれば、ビダル/ペレイラの両選手は十分合格点が与えられる水準です。より創造性を求めるのであれば、PSG のパストーレ選手やチェルシーのオスカル選手が理想的だと思われます。
補強戦略についての評価
トップ下を本職(もしくは最も得意なポジション)とする選手の獲得についての噂が度々流れるものの、チームとして優先度が低く設定されているためなのか、獲得の興味が現実味を帯びる所までは到達していないような印象があります。
そもそも “トップ下” の選手が必要なのかという点も焦点が当てられるでしょう。
来シーズンの FW を予想するとモラタ選手とマンジュキッチ選手が2トップを組むことが濃厚です。そして、ディバラ選手がトップ下のポジションでスタートするのではないかと思われます。
攻撃の際はディバラ選手が右に流れ、3トップの形に変わることでしょう。また、マンジュキッチ選手が左右に流れた際にはモラタ選手が代わりに中央に侵入したり、ディバラ選手がフォローに入ったり、最前線に顔を出すシーンを目にすることになると予想されます。
もちろんビダル選手やペレイラ選手もトップ下の選手としても、申し分のない働きを見せていますので今年の移籍市場で選手を必ず獲得しなければならないという状態ではないと言えるでしょう。