欧州クラブ協会(ECA)の会長を務める PSG のアル・ケラフィー会長は「ユベントスから再加入の申請があった」と報告できることを嬉しく思うと会合で発言しました。欧州スーパーリーグの株式保有分がどうなるかが注目点と言えるでしょう。
![2024年6月1日に開催されたECAの会合](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/abyssus/20240602/20240602182128.jpg)
アニェッリ前会長を筆頭にした経営陣が不正会計疑惑で退任したことを受け、後任として就任したフェレーロ会長やスカナヴィーノ CEO は「欧州スーパーリーグ構想からの撤退」を2023年の時点で表明済みであり、行動を起こすのかが注目点でした。
ただ、2023年の年末に欧州司法裁判所が「FIFA や UEFA の優越的な立場を追認しない判決」を出し、最近では(その発端となった)マドリッドの商事裁判所でも同様の判決が出されています。
ユベントスは経営陣が(アニェッリ前会長から)変わった時点で「戦い続ける気はない」と実質的に白旗を上げているため、欧州の舞台で現・経営陣にスポットが当たることもないでしょう。
経営的な注目点としては「ユベントス・フットボールクラブが保有する欧州スーパーリーグの株式 10% の行方」です。
完全撤退をするなら、その株式は “換金” した方が良いでしょう。保有していても意味はないからです。
“換金” できない場合は『サンクコスト(=埋没費用)』として割り切る必要があります。維持費や追加費用がかかる訳ではありませんし、対応に頭を悩ませる事態に直面する可能性は低いと思われます。
現在のユベントス経営陣が “発言力の大きい経営者” はいないため、欧州クラブ協会に加入・非加入はどちらでも良いことです。
『自クラブの5年計画』でさえ具体的に語っていないのですから、欧州クラブ協会加入による影響は皆無と言えるでしょう。
まずは『ユベントスの経営再建プラン』の内容と効果に注目です。