アリアンツ・スタジアムで行われた 2023/24 セリエA第28節アタランタ戦に 2-2 で引き分けたユベントスのアッレグリ監督およびダニーロ選手による試合後コメントを紹介いたします。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「後半はより積極的にプレーしましたが、試合の前半にも良いプレーはありました。私達は守備面を改善する必要があります。直近の試合ではリードを得ている時に簡単に失点しているからです。
2失点目を許したような状況について取り組み、ソリッドな状態を復活させる必要があります。目標は4位以内で終えることです。選手達を咎めることは何もありません。私達がペースを変えた時にスタジアムの観客は後押ししてくれました。
今季の目標であるチャンピオンズリーグ出場にはまだ勝点10が足りていません。これらの瞬間は選手達の成長のために使われています。
ボローニャとの勝点差を1つ広げ、アタランタとの勝点差は維持しました。前との勝点差を見る必要はありません。選手達には満足しています。献身性と自己犠牲の観点で欠けたことはないからです。
このような時期はあります。勇気を持って臨まなければなりませんが、ゴール前やラストパスは正確でなければなりません。現在の勝点は58です。チャンピオンズリーグ出場のためにはもう少し前進しなければならないことは分かっています。
今はジェノア戦のことを考えましょう。異なる困難があって簡単ではない日曜日の試合です」
ダニーロ選手:
「私達は1週間を通して働き、状況に対する挑戦を行い、多くの努力と自己犠牲を払います。現状が芳しくないことは分かっています。後方にいる最年長者である私達が責任を負わなければならないこともです。
チーム全体で守らなければならないことは明確ですが、シーズン中の難しい時期であることも事実です。
このことが私達を成長させてくれるでしょう。時間がなかったとしても教訓になります。来週の試合は事態を好転させる機会であると考えなければなりません。
特別な瞬間であることは2失点目からも明らかです。シュートが私の足下を通過したのかは分かりません。仮にそうだとしても偶然です。試合数は残っていますし、自己犠牲を続けなければなりません」
失点に関しては “不味い対応をした選手の近くにいた味方選手” が『チームへの自己犠牲の精神』で素早くフォローできていれば(どちらか1点は)防げた可能性があります。
だから、アッレグリ監督と主将のダニーロ選手はその趣旨を匂わせているでしょう。ただ、チームにそのモチベーションがないことが根本的な問題です。
クラブが決算書で「『チームに対する自己犠牲』をしても報酬・待遇面には反映しない」と示してしまったのですから、他クラブへのアピール材料となる『個々の選手としての貢献度』を優先する選手が目立ち始めるのは止めようがありません。
「主力選手の(失点に関与する)不味い対応をカバーするだけの報酬は貰ってないので」との『共通認識』が出来上がってしまっているでしょうし、現場に打つ手は残されていないと思われます。
次節ジェノア戦では「『個人技』と『最小単位のユニットでのコンビネーション』を活用しての打ち合いを制して勝利という結果を出すこと」がテーマになるでしょう。『チーム全体での守備戦術』が機能する期待値は低いからです。
国際Aマッチデー期間の直前に行われるジェノア戦を勝利で終えることができるのかに注目です。