『スカイ・イタリア』によりますと、ユベントスが MF ニコロ・ファジョーリ選手との契約を2028年夏まで延長することで合意したとのことです。クラブ側が大きな信頼を寄せていると言えるでしょう。
ファジョーリ選手は2001年2月生まれの22歳。ユベントス下部組織出身でクレモネーゼ(当時セリエB)への期限付き移籍を経て、ユベントスのトップチームに定着した MF です。
現在は無認可ベッティングサイトを利用したことによる賭博規定違反で公式戦への出場停止処分中。2024年5月19日まではユベントスの全体練習でコンディション調整に励む身となっています。
ファジョーリ選手とユベントスの現行契約は(クレモネーゼへの期限付き移籍から戻って来た)2022年夏に締結された『2026年夏までの4年契約』です。
ユベントスはファジョーリ選手との契約延長を現時点で妥結する必要性はありません。このタイミングで『2年延長』がまとまったのであれば、「 “別の思惑” が働いている」と言わざるを得ないでしょう。
“セリエAでの実績がない状態で締結されたファジョーリ選手との契約で保証した年俸” の支払いを2年延長したことで増加する負担はユベントスのクラブ経営にとって微々たるものです。
その負担との引き換えで「ユベントスは “道を踏み外した若者” が立ち直ろうとする機会を提供する」と認識されるのであれば、『イメージ戦略』として悪くはないでしょう。
ファジョーリ選手はプレーヤーとして成長できる余地は大きく残っていますし、再起を目指す若者への待遇をあえて厳しくする必要はないからです。
懸念点になり得るのは「契約延長を発表するタイミング」でしょう。出場停止処分中の発表だと首を傾げる人が少なからず出るため、処分が明けて公式戦に出場した後にファジョーリ選手との契約延長が発表される流れが理想的だと思います。