『トゥット・スポルト』によりますと、ヴラホヴィッチ選手の代理人であるリスティッチ氏が9月16日に行われたユベントス対ラツィオ戦をスタジアム観戦していたとのことです。
ユベントス側は「年俸水準の見直しを含めた契約延長」を希望しているため、選手側がクラブの提示条件に納得するかが交渉妥結のポイントになるでしょう。
ヴラホヴィッチ選手は2000年1月生まれの23歳。2022年1月にフィオレンティーナから移籍金8100万ユーロでユベントスに加入し、2026年夏までの契約を締結しています。
ユベントス側が『契約延長』を希望している最大の理由は「給与水準の見直し」でしょう。ニコロ・スキーラ氏がトゥット紙に寄稿した記事によりますと、ヴラホヴィッチ選手の年俸は今季から段階的に上がって行くからです。
23/24 | 24/25 | 25/26 | 26/27 | ||
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年俸 | 現行 | €9m | €10m | €12m | |
(仮) | €7m | €7m | €7m | €7m | |
償却費 | 現行 | €18.4m | €18.4m | €18.4m | X |
+1年 | €15.8m | €13.1m | €13.1m | €13.1m | |
+2年 | €14.3m | €10.2m | €10.2m | €10.2m |
ユベントスとしてはヴラホヴィッチ選手の給与水準を「推定年俸700万ユーロ弱」にまで修正し、費用対効果を合わせたいところです。
また、2024年1月までに契約期間を1年延長できた場合の年間減価償却費は1840万ユーロから1310万ユーロにまで圧縮されるため、財務的な理由もヴラホヴィッチ選手との契約延長を後押ししている状況にあります。
ヴラホヴィッチ選手との契約延長交渉が妥結するかは「選手側の希望次第」でしょう。
「ユベントス在籍期間は長くなること」との引き換えで「当初の契約で提示されていた昇給を諦めること」が要求されるからです。
交渉が妥結しなかった場合、ユベントスは「条件面での隔たりが埋まらなかった」との理由付けをして2024年夏の移籍市場でもヴラホヴィッチ選手の売却先を模索することでしょう。
そうせざるを得ない経営状況ですし、ラビオ選手やキエーザ選手などとの契約延長交渉にも影響が波及することは不可避だからです。
ヴラホヴィッチ選手は今季4試合4得点と好スタートを切ってティフォージからの絶大な支持を得ているだけに交渉の行方がどうなるのかに注目です。