『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、ユベントスはクラブ内育成選手でもあるスーレ選手を手放す場合は移籍金2000万ユーロを要求する見通しであるとのことです。選手が完全移籍を希望する場合は無理に引き止めるべきではないでしょう。
スーレ選手は2003年4月生まれの20歳。2020年1月にユベントスに加入したアンダー世代のアルゼンチン代表です。
ユベントスとの現行契約は2026年夏まで。しかし、2023/24 シーズンはユベントスのトップチームでの出場機会を大きく伸ばすことは難しいとのチーム事情から「出場機会を確保できる新天地を模索」している状況にあります。
- ユベントスのスーレ選手への思惑:
- 2023/24 シーズンは期限付き移籍で経験を積んで欲しい
- トップチームでのレギュラー争いは 2024/25 シーズン以降
- スーレ選手側の事情:
- 期限付き移籍だと「短期の結果」が求められるため、成長に結び付かないケースがある
- 「数シーズンの在籍」が前提となる完全移籍の方が望ましい
所属チームを毎シーズン変更することが飛躍を目指す若手選手にとって必ずしもプラスでないことは久保建英選手(現レアル・ソシエダ)のケースなどで示されています。
したがって、スーレ選手の代理人が「完全移籍の可能性」を模索することは間違ってはいないでしょう。
ユベントスは「選手側が(完全移籍での)退団」を希望するのであれば、『適正額の移籍金がクラブに残る形での退団』を容認すべきです。
- スーレ選手の保有権を現時点で手放す場合:
- 移籍金2000万ユーロ
- 移籍金1000万ユーロ+他クラブへの売却額の30%
今夏に希望売却額の全額を回収する必要はないのです。次回以降の移籍市場で再移籍する場合に生じる移籍金の一部を受け取る形式であれば「総額で2000万ユーロを超える移籍金」を手にすることも可能となるからです。
選手が評価額を高めることはクラブ(の経営)にとってネガティブなことではないため、移籍を希望する選手の意向は可能な限り尊重すべきでしょう。
右 WG のポジションには新加入のティモシー・ウェア選手や(左サイドを得意とする)イリング選手が「プレー精度を向上させるとレギュラーに近づく」という立場にあります。
レギュラーになると評価額が劇的に上昇する若手有望株が 2023/24 シーズンにどのようなプレーを見せてくれるのかに注目です。