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不正会計疑惑問題: キャピタルゲイン問題での上訴放棄との引き換えで不適切な会計報告は罰金のみで全案件が終結

 イタリア・サッカー連盟は公式サイト上でユベントスとの間で不正会計疑惑に関する和解が成立したと発表いたしました。

 ユベントスは『キャピタルゲイン疑惑問題』での CONI (イタリア五輪委員会)への控訴権を放棄。FIGC は『給与支払い時期の不適切会計報告問題』を「罰金のみ」で処理をし、一連の不正会計問題の終結をアピールしています。

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 ユベントスの不正会計疑惑問題に関するクラブへの制裁は以下の内容で「確定」しました。

  1. キャピタルゲインによる利益水増し:勝点10の剥奪
    1. CONI が勝点15剥奪の判決を差し戻し
    2. 連盟控訴裁判所での差し戻し審で勝点10剥奪の処分
    3. ユベントスが控訴権を放棄 (New)
  2. 給与支払い時期の不適切な会計報告:約72万ユーロの罰金
    • キャピタルゲイン問題での控訴権放棄との引き換えで罰金のみ (New)
  3. 特定のクラブとの移籍市場での計らい:訴追なし
  4. 特定の代理人との移籍市場での計らい:訴追なし

 FIGC のグラヴィーナ会長が「カルチョに平穏が戻った」と実質的な勝利宣言をしていることから、機構側は「一件落着」とアピールすることで事態の収束を図ることになるはずです。

 

 一方のユベントスは不正会計問題で和解したことへのクラブ声明を発表。

 「クラブの弁護団が主張した内容に誤りは何一つなく、来季(2023/24 シーズン)のスポーツ成績に不透明さが残ることへの影響を除外するために和解した」と表明しています。

 ユベントスは「2023/24 シーズンのチャンピオンズリーグ出場権が獲得できなければ “高給取りで現行契約が今夏で終了する選手” の退団は不可避」という状況でした。

 おそらく、ユベントスの現経営陣はヨーロッパリーグからの敗退が決まった時点で和解に向けた動きを “水面下で” 始めていたのでしょう。和解条件が即座に合意することはあり得ないからです。

 

 今後の注目点は「ユベントスが投資をどのぐらいの規模で再開するのか」です。

 「不誠実なので(違法行為は何もないが)勝点剥奪は合法」と確認されたのです。“統括団体からの妨害” は経営リスクとして織り込まなければなりませんし、「以前と変わらぬ投資は不可能」と割り切る必要があるからです。

 2023/24 シーズンに方向性は定まっていますし、重要なのは「2024/25 シーズンへの布石を的確に打てるか」です。『目指すべき経営方針』は実在しているため、その方向性をユベントスの現経営陣が採るかがポイントと思われます。