2022/23 セリエA第25節が行われ、アウェイでローマと対戦したユベントスはマンチーニ選手のミドルシュートによる失点で 1-0 で敗れました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
AS Roma [3-4-2-1] |
Juventus FC [3-5-1-1] |
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GK | 1: R・パトリシオ | 1: シュチェスニー |
DF | 23: マンチーニ 6: スモーリング 3: イバニェス |
6: ダニーロ (C) 3: ブレメル 12: A・サンドロ |
MF | 59: ザレフスキ 4: クリスタンテ 8: マティッチ 37: スピナッツォーラ 7: ペッレグリーニ (C) 25: ワイナルドゥム |
11: クアドラード 44: ファジョーリ 5: ロカテッリ 25: ラビオ 17: コスティッチ |
FW | 21: ディバラ | 22: ディ・マリア 9: ヴラホヴィッチ |
ローマのモウリーニョ監督は 3-4-2-1 を選択。ディバラ選手を偽9番で起用し、2列目にはペッレグリーニ選手とワイナルドゥム選手を配置。カウンター狙いで DF と MF のスペースを消す狙いで試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-1-1 を選択。こちらはロカテッリ選手がレジスタに復帰した以外は前節トリノ・ダービーと同じ顔ぶれで試合に臨みます。
最初にゴールに迫ったのはユベントス。4分に左サイドで FK を獲得するとコスティッチが入れたクロスをヴラホヴィッチが左足でボレー。しかし、シュートは GK ルイ・パトリシオの正面を突く。
一方のローマは偽9番で起用されたディバラが攻撃を牽引。15分には右サイドからドリブルで中に仕掛けて強引にシュートを放つなど気を吐く。
するとローマは27分にユベントスの縦パスをインターセプトするとクリスタンテからの展開を受けたディバラが右45度の位置から左足でシュート。だが、こちらは GK シュチェスニーが応戦してゴールとはならず。
ユベントスは44分にダニーロが入れたアーリークロスに抜群のタイミングで飛び込んだラビオがヘディングで合わせたがシュートは GK ルイ・パトリシオと左ポストに阻まれてノーゴール。
前半は互いに均衡を破れずに 0-0 で終了する。
試合が動いたのは53分。左サイドでボールを動かしていたローマはクリスタンテが右サイドにボールを展開するとマンチーニが思い切ってミドルシュート。これがゴール左下に決まり、ローマが先制に成功する。
ビハインドとなったユベントスは58分にクアドラードが左サイドの FK を直接狙うが、これも GK ルイ・パトリシオが CK に逃れるセーブでゴールを死守する。
攻め続けるユベントスは78分にキエーザとのパス交換でボールを得たディ・マリアが間髪入れずにミドルシュートを枠内に飛ばしたが GK ルイ・パトリシオの牙城は崩れず、82分のパレデスの左 CK はポストに嫌われるなど1点が重くのしかかる。
90分にはディ・マリアのスルーパスに反応しようとしたケーンがマンチーニに引き倒されたことに激昂して報復の蹴りを入れたことで一発退場。結局、試合はこのまま 1-0 で終了し、ローマに軍配が上がった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
ディバラのシュートを止めるなど堅実なプレーでチームに貢献。失点に関しては相手のマンチーニを讃えるべきだろう。
DF: ダニーロ 6.5
普段どおりの確実なプレーで最終ラインを統率。前半終了間際のクロスが先制点に結び付いていれば最高だった。
DF: ブレメル 6.0
0トップを採用した相手に惑わされることなく中央のスペースを封鎖。9番タイプであるエイブラハムが投入された後も堅牢さは変わらなかった。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
前半だけで退いたが斜め前方への縦パスなど期待された仕事を遂行するなど貢献度は高かった。おそらくコンディションの問題だろう。状態が気がかりだ。
WB: クアドラード 5.5
状態が上向いていることは FK の精度などが物語っている。だが、対面したスピナッツォーラが苦労するほどではなかったことも事実。
MF: ファジョーリ 6.0
フィジカルに優れるローマの中盤 MF 陣を相手に攻撃面での持ち味を発揮し、試合から消されなかったことが収穫点。先発出場に値する内容だった。
MF: ロカテッリ 5.5
悪くはなかったが良くもなかった。高さとフィジカルを備える相手に先行された際に効果的な反撃を指揮できるかが今後のテーマになるだろう。
MF: ラビオ 6.0
マンチーニのミドルシュートがシュートブロックに行った足の下を通過したことは不運だった。中盤でのプレーには存在感があり、良いタイミングでゴール前に侵入して惜しいシュートを放つなど高いクオリティーを発揮していた。
WB: コスティッチ 6.0
左サイドから確実にチャンスメイクをしていたがローマの右サイドを守るマンチーニの出来が良すぎてチームに勝点をもたらすまでには至らなかった。
FW: ディ・マリア 6.0
中盤からボールを引き出し、ファイナルサードでは決定機に関与する期待された仕事を遂行。相手 GK ルイ・パトリシオも当たっていたことで結果を持ち帰れなかった。
FW: ヴラホヴィッチ 5.0
良い入りを見せたかに思われたが、経験豊富なスモーリングの前に沈黙。自信喪失気味でプレーの大胆さが消えつつあることが気がかりだ。
【交代選手など】
DF: ボヌッチ 5.5
A・サンドロとの交代で後半開始直後の46分から出場。凡庸なプレーに終始していた。
FW: キエーザ 5.5
59分にファジョーリに代わって出場し、トリデンテを形成する。攻撃重視の姿勢がチームには生まれたが結果には結び付かなかった。
MF: ポグバ ー
76分からコスティッチとの交代で出場。完全復活までにはもう少し時間を要すると思われる内容だった。
MF: パレデス ー
ロカテッリとの交代で76分から出場する。持ち味である “カウンターを受けるリスクのある縦パス” が引いて守るローマには良い面だけが出ていた。
FW: ケーン ー
88分にクアドラードとの交代で出場したが1分も経過しない内にラフプレーで一発退場になってしまった。
アッレグリ監督 6.0
前半から主導権を握って攻め続けたが得点だけが訪れなかった。内容は悪くなかったし、相手 GK と DF 陣が神がかっていたのだからポゼッション率が高いチームが僅差で敗れるのは仕方のないことだ。この不運を上手く切り替えられるかが鍵だろう。
マレスカ主審 6.0
ケーンの退場判定は当然のもの。手堅いレフリングでビッグマッチを上手くコントロールしていた。