2022/23 セリエA第10節トリノ戦はヴラホヴィッチ選手のゴールで先制したユベントスが 0-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Torino FC [3-4-2-1] |
Juventus FC [3-5-2] |
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GK | 32: ミリンコヴィッチ | 1: シュチェスニー |
DF | 26: ジジ 3: スクールス 13: R・ロドリゲス (C) |
6: ダニーロ 3: ブレメル 12: A・サンドロ |
MF | 34: アイナ 10: ルキッチ 77: リネッティ 19: ラザロ 57: ミランチュク 49: ラドニッチ |
11: クアドラード (C) 8: マッケニー 5: ロカテッリ 25: ラビオ 17: コスティッチ |
FW | 16: ヴラシッチ | 9: ヴラホヴィッチ 18: ケーン |
トリノのユリッチ監督は 3-4-2-1 を選択。ヴラシッチ選手を偽9番で起用し、2列目からミランチュク選手とラドニッチ選手がサポートする戦前に予想された陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。クアドラード選手をコスティッチ選手を WB に配置し、前線はヴラホヴィッチ選手とケーン選手の2トップ。クアドラード選手が1列下がると 4-4-2 にシフトする布陣で試合に臨みます。
ややスリッピーなピッチで行われたトリノ・ダービーはダービー戦らしい中盤での潰し合いが繰り広げられて互いに決定機を作れない状況が続く。
最初にシュートを放ったのはトリノ。14分にミランチュクが右サイドからカットインして左足で狙うも GK シュチェスニーがストップ。
トリノは32分にカウンターを発動させてアイナにクロスを送るもロカテッリがヘディングでクリア。これをラドニッチがロングシュートで狙うも、シュートは枠のわずかに左へと外れる。
チャンスらしいチャンスがなかったユベントスは34分にクアドラードがインターセプトに成功するとケーンがヴラホヴィッチにラストパス。しかし、決定機は GK ミリンコヴィッチ=サヴィッチに阻まれ、その後のロカテッリとラビオの枠内シュートも阻まれてしまう。
ユベントスは36分にクアドラードは再びインターセプトに成功すると今度は自ら持ち上がって左足でシュート。これは枠のわずかに右へと外れてゴールとはならず。前半はゴールレスで終了する。
後半で先に決定機を作ったのはユベントス。50分にコスティッチのクロスにヴラホヴィッチの背後からマッケニーが合わせるも相手 DF がブロック。この跳ね返りをロカテッリが叩きつけたシュートを枠内に飛ばしたが、これも GK ミリンコヴィッチ=サヴィッチが阻む。
対するトリノは58分にミランチュクからのパスを受けたヴラシッチが左足シュートをゴール右下に放ったが、こちらは GK シュチェスニーがストップ。
ユベントスは62分にコスティッチが左サイドを抜け出して絶好のクロスを送るも、中央に詰めたケーンが右足で合わせる角度を間違えてシュートは枠の左に大きく外れてしまう。
それでもユベントスは73分にコスティッチのクロスをヴラホヴィッチが頭で合わせるもミリンコヴィッチ=サヴィッチの好守で CK に。この右 CK をクアドラードが送るとニアでダニーロが競り合い、最後はヴラホヴィッチが左足で押し込んでユベントスが先制する。
ダービー戦で敗けられないトリノは残り時間で交代選手を投入して同点弾を狙うが、GK シュチェスニーを脅かす機会を作れずに試合終了のホイッスル。試合はヴラホヴィッチのゴールでユベントスが 0-1 で勝利した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
肝を冷やす枠内シュートを浴びるも冷静に対処。安定感が光った。
DF: ダニーロ 7.0
トリノの左サイドからの攻撃を上手くストップ。堅実なプレーで最終ラインを支え続けた。
DF: ブレメル 6.5
中央でフィジカルを活かし、ヴラシッチに自由なポストプレーを許さず。52分に左太ももを痛めて途中交代となっただけに状態が気になるところだ。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
クロス供給はコスティッチに託し、自らは守備に比重を置く DF として振る舞う。背後のスペースをケアする局面が限定的だったこともあり安定していた。
WB: クアドラード 6.0
トリノの縦パスをインターセプトし、カウンターの起点として機能。クロスで決定機を演出したがゴールに結び付かなかったことが悔やまれる。
MF: マッケニー 5.5
中盤の一角を担ったが、肝心な局面で攻守において存在感を発揮することができなかった。攻撃陣と共にゴール正面に詰め続けたプレーが代表的。
MF: ロカテッリ 6.0
自軍ゴール前でのスペースをケアし、中盤ではボールを散らし、攻め上がってはミドルシュートを枠内に放って攻守両面で存在感を発揮し続けていた。
MF: ラビオ 6.0
フィジカルバトルに気後れすることなく、ロカテッリと中盤での仕事を上手く分担。攻守において黒子として汗をかき続けた。
WB: コスティッチ 6.0
左サイドで上下動を繰り返し、クロスを何度も供給してチャンスを創出。自らのクロスから得た CK が決勝点に結び付く貴重な働きを行なった。
FW: ヴラホヴィッチ 7.0
ポストプレーが不得手なのは今後も続くだろう。ただ、ダニーロのヘディングシュートに執念で左足を伸ばして値千金の決勝点を決め、ストライカーとしての評価を高めた。
FW: ケーン 5.5
ヴラホヴィッチよりも中央でのポストプレーは計算できるが、62分に訪れた決定機でシュートを枠にすら飛ばせなかったのが痛すぎた。
【交代選手など】
DF: ボヌッチ 6.0
52分に左太ももを痛めたブレメルとの交代で出場。3バックの中央での役割を引き継ぎ、同様のパフォーマンスを示した。
FW: ミリク ー
ケーンとの交代で73分から出場する。
MF: パレデス ー
ヴラホヴィッチとの交代で89分から投入される。
アッレグリ監督 6.5
ミリンコヴィッチ=サヴィッチの牙城は高かったが、作り出した決定機の数に見合った試合結果になったことで一息つけるだろう。しかし、課題は「継続性」だ。少なくとも3試合は継続する必要がある。負傷離脱がまた増加していることも懸念点だろう。
マリアーニ主審 6.5
立ち上がりから激しさのあるバトルが展開されていたが上手くコントロールしていた。物議を醸すような判定もなく、安定感のあるレフリングだった。