ユベントスは公式サイト上でクラブの親会社に該当する Exor が提出した取締役会の候補者5名を発表いたしました。Exor は議決権ベースで 77.9% の株式を保有しているため、承認は決定事項と言えるでしょう。
![リエカとの親善試合を観戦するスカナヴィーノGM(左はケルビーニSD)](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/abyssus/20221227/20221227113403.jpg)
候補としてリストに掲載されている5名は以下のとおりです。
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- フィオランナ・ヴィットリア・ネグリ
- 監査・財務諸表・リスク管理の専門家
- 法で規定された独立性の要件を満たす取締役
- マウリツィオ・スカナヴィーノ
- アリヴァベーネCEOから職務の引き継ぎを受けた “現 GM”
- Exor が保有するメディア企業 GEDI の CEO
- ジャンルカ・フェレーロ
- 次期会長予定者
- 公認会計士で監査役やトリノ地裁の技術顧問を務めた経歴を保持
- ディエゴ・ピストーネ
- 財務・管理部門での経歴が豊富
- FIATグループでの勤務歴あり。現在は Finde の CFO
- ラウラ・カッピエッロ
- 法務と監督機関を専門とする弁護士
- 法で規定された独立性の要件を満たす取締役
スカナヴィーノ GM だけが『メディア畑』での経歴があり、それ以外の取締役候補4名は(外部の独立性を有する候補者を含めて)企業法務や財務など『管理畑』での職歴が豊富な人選となりました。
Exor としては「ユベントスの組織体系を明確化することによるガバナンス力の向上」を求めつつ、「当局からの訴訟提起には法廷闘争による徹底抗戦」を選択し得る上層部を任命したと言えるでしょう。
その一方で「スポーツ部門でのチーム編成責任者は誰なのか?」という疑問は残ったままです。
役職的には “スカナヴィーノ GM” ですが、「獲得候補への評価能力」や「監督・SD・所属選手への査定能力」は不確かです。財務・管理部門での方向性が固まり次第、スポーツ部門にも変更が加えられることになると予想されます。
ユベントスのクラブ上層部がどのような顔ぶれとなるのかにも注目です。