2022/23 セリエA第9節ミラン戦は前半アディショナルタイムにトモリ選手のゴールで先制したミランが後半にも1点を追加し、2-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
AC Milan [4-2-3-1] |
Juventus FC [4-4-2] |
|
---|---|---|
GK | 1: タタルシャヌ | 1: シュチェスニー |
DF | 20: カルル 46: ガッビア 23: トモリ 19: テオ・エルナンデス (C) |
6: ダニーロ 3: ブレメル 19: ボヌッチ (C) 12: A・サンドロ |
MF | 8: トナーリ 4: べナセル 10: B・ディアス 32: ポベガ 17: レオン |
11: クアドラード 5: ロカテッリ 25: ラビオ 17: コスティッチ |
FW | 9: ジルー | 14: ミリク 9: ヴラホヴィッチ |
ミランのピオーリ監督は 4-2-3-1 を選択。ジルー選手が CF に入り、レオン選手とテオ・エルナンデス選手が左サイドを担当する予想された布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。右アタッキングハーフがクアドラード選手に変わった以外はセリエA第8節ボローニャ戦と同じ10選手がスタメンに名を連ねて試合に臨みます。
立ち上がりにチャンスを掴んだのはユベントス。3分にクアドラードのクロスに合わせてゴール前に侵入したコスティッチが右足で狙うも上手くミートせず。
ユベントスは9分にロカテッリのボール奪取からクアドラードが狙うもシュートは枠の左。12分にはクアドラードのクロスをヴラホヴィッチが跨いで最後はミリクが反転シュートも GK タタルシャヌがストップ。
対するミランは20分に右 CK をカルルがフリックし、最後はレオンが狙うも左ポストをかすめて枠外に飛ぶ。34分には左サイドから横パスを受けたレオンがミドルで狙うも今後は右ポストを叩く。
試合が動いたのは前半アディショナルタイムの46分。ミランは左 CK が跳ね返されたところをジルーが左足でミドルシュート。トモリの身体に当たったことで足元に落下したボールをトモリが押し込み、ミランが1点を先制して前半を折り返す。
後半も両チームが積極的な姿勢を示す。ユベントスは50分に右サイドを突破したロカテッリがクロスを送るも中央のラビオには届かず。対するミランは54分にレオンが狙うが、こちらは枠を捕らえない。
すると直後の54分にヴラホヴィッチの横パスがブラヒム・ディアスに渡ってしまうと、B・ディアスがカウンターを完結。ミランのリードは2点に拡大する。
追い込まれたユベントスは71分にダニーロのクロスにミリクが頭で合わせたが、シュートは GK 正面。84分と90分には途中出場のケーンがフィジカルを活かして枠内シュートを放つも CK に逃れられてしまう。
ミランは92分にオリギが右サイドを抜け出して決定機を手にしたが、シュートは GK シュチェスニーが辛くもストップ。試合は 2-0 で終了し、ミランに軍配が上がった。
試合に出場したユベントスの選手・監督への採点は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
最後まで集中力を切らさなかった。至近距離からのシュートと完全に抜け出された決定機での失点だから止むを得ないだろう。
DF: ダニーロ 6.0
レオンとテオによる左サイドからの仕掛けを制限。その中で攻撃にも顔を出し、いぶし銀の働きを見せていた。
DF: ブレメル 6.0
最終ラインでも安定感と強さがあった。ジルーに仕事をさせず、楔を打たせなかったことは大きい。
DF: ボヌッチ 5.0
パレデスを最終ラインで起用した方がマシだった。大一番での起用は断念すべきだ。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
サイドライン近くでのB・ディアスとのマッチアップには問題なかった。中盤でのポゼッションなどにも貢献していたが、相手を悩ませるまでには至らず。
MF: クアドラード 6.0
右サイドから得点を期待させるクロスを何度も送り、中盤ではロカテッリと役割を交換してボランチとして縦パスも供給。前半の早いタイミングでカードをもらってしまったことが反省点。
MF: ロカテッリ 5.5
ラビオとのコンビが成熟しつつあり、中央での窮屈さは見られなかった。このパフォーマンスを継続することがポイントと言えるだろう。
MF: ラビオ 6.0
軽やかな身のこなしで中盤にフィルターをかけ、ボール奪取後は1歩目の推進力で強さを見せていた。好調を維持している。
MF: コスティッチ 5.0
クロスの供給する側ではなく受ける側としてファイナルサードで顔を出したものの不調だった。評価はそこに集約されている。
FW: ミリク 5.5
2トップの一角として周囲の味方と連携して献身的に汗をかき続けた。
FW: ヴラホヴィッチ 4.5
前後半に1度ずつ相手攻撃陣にプレゼントパスをし、2度目のパスミスが致命的な2失点目となる。攻撃時には前線で消えており、良いプレーを見つけるのは困難だった。
【交代選手など】
MF: マッケニー 5.5
カードを受けていたクアドラードに代わり、後半開始直後の46分から出場。役割をそのまま引き継いだが攻撃力は少し落ちる結果になっていた。
MF: パレデス 5.0
56分にロカテッリとの交代で出場。中盤の組み合わせを変更してゴールによる追撃を期待されたが、投入の効果は示されたとは言い難いパフォーマンスだった。
MF: ミレッティ 5.5
コスティッチに代わり56分から出場。ボールを受けるもその後の展開に苦労していた。
FW: ケーン 6.0
78分にヴラホヴィッチに代わって出場機会を得る。左サイドを主戦場に持ち前のフィジカルを活かして枠内シュートを2本放ち、思い切りの良さを示していた。
FW: スーレ ー
ラビオとの交代で80分から出場する。
アッレグリ監督 5.5
ミラン戦に向けて準備したチーム戦術は間違いではなかった。批判されるのは結果のみだろう。だが、その結果は攻守の軸として期待される選手のお粗末なプレーが原因だっただけに競争原理を正常に作用させるべきだ。
オルサート主審 6.0
物議を醸すのはレオンのクロスがヴラホヴィッチの右肘付近に当たった29分のプレーだろう。意図的に右肘は動いていたが脇は開き切っていなかった。PK を取らなかったのは理解できる。判定全体は妥当だった。