2022/23 UEFA チャンピオンズリーグ第3節マッカビ・ハイファ戦はラビオ選手のドッピエッタとヴラホヴィッチ選手のゴールでユベントスが 3-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは下表のとおりです。
| Juventus FC [4-3-3] |
Maccabi Haifa FC [3-4-1-2] |
|
|---|---|---|
| GK | 1: シュチェスニー | 44: コーヘン |
| DF | 11: クアドラード (C) 3: ブレメル 6: ダニーロ 2: デ・シリオ |
30: セック 19: バドゥビンシカ 3: ゴールドバーグ |
| MF | 8: マッケニー 32: パレデス 25: ラビオ |
2: スンドグレン 4: アリ・モハメド 16: アブ・ファニ 27: コルニュ |
| FW | 22: ディ・マリア 9: ヴラホヴィッチ 17: コスティッチ |
10: シェリー (C) 9: ピエロ 11: チボタ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。ボヌッチ選手が休養となり、CB はブレメル選手とダニーロ選手が先発。前線は CF のヴラホヴィッチ選手をディ・マリア選手とコスティッチ選手でサポートする布陣で試合に臨みます。
対するマッカビ・ハイファのバハール監督は 3-4-1-2 を選択。ピエロ選手とチボタ選手が2トップを組み、シェリー選手がトップ下でサポート。中央の CB が1列上がることで4バックにシフトする可変システムで試合を迎えます。
試合はユベントスが主導権を握って攻め続ける。まずは3分にデ・シリオのクロスにヴラホヴィッチが頭で合わせるもシュートはクロスバーの上。
11分にはクアドラードの折り返しにヴラホヴィッチが合わせたが、GK コーヘンが CK に逃れる好守で応戦する。直後の12分にはコスティッチとヴラホヴィッチのセルビア代表コンビでカウンターを完結させるもゴールとはならず。
対するマッカビ・ハイファは35分にチボタが個人技で左サイドから仕掛けてシュートを狙うもパレデスがヘディングで勢いを削いだことで最後はシュチェスニーがボールを抑える。
スコアが動いたのは直後の36分。ユベントスはラビオがディ・マリアとのワンツーで抜け出すと、その勢いのまま左足で豪快なシュートを決めてユベントスが先制する。
ユベントスは前半終了間際にデ・シリオのクロスから2度ほど決定機を作ったが、どちらもヴラホヴィッチに届く前に相手 DF がクリアしてシュートは打てず。それでもユベントスは1点リードで前半を折り返す。
後半で先にスコアを動かしたのもユベントス。50分にディ・マリアのスルーパスに抜け出したヴラホヴィッチが GK コーヘンとの 1対1 を制してリードを2点に広げる。
対するマッカビ・ハイファは途中出場のオメル・アツィリが躍動。61分には左サイドから仕掛け、直後の62分には右サイドからミドルで狙うも GK シュチェスニーのセーブと右ポストに嫌われてゴールとはならず。
ユベントスは返す刀で63分にディ・マリアのスルーパスからヴラホヴィッチがゴールネットを揺らしたが、オフサイドでゴールは認められない。
すると75分にマッカビ・ハイファはシェリーのロングフィードに反応したデヴィッドが飛び出して来たシュチェスニーを交わし、無人のゴールにシュートを流し込んで1点差に詰め寄る。
嫌な雰囲気が漂い始めた中でユベントスは83分にディ・マリアの右サイドからの CK をラビオがニアでフリックシュートを決め、リードを2点差に戻すことに成功する。
諦めないマッカビ・ハイファは後半アディショナルタイムにオメル・アツィリが立て続けに決定的なシュートを放つが、ここは Gk シュチェスニーが名誉挽回の好セーブを披露。試合は 3-1 で終了し、ユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 5.5
飛び出しの判断が不味く、1点差に詰め寄られる失点を喫する。試合終盤に名誉挽回の好セーブ連発で面目は保っていた。
DF: クアドラード 6.0
右サイドでのディ・マリアのサポートやスペースへの侵入でアクセントを付ける。攻守両面で堅実なプレーに終始した。
DF: ブレメル 6.0
フィジカル勝負で相手 CF のピエロのプレーを制限。ロングフィードに反応したデヴィッドとの競争で少し遅れを取ったことは反省点だろう。
DF: ダニーロ 6.0
最終ラインで安定したプレーを披露。ボヌッチ投入後は右 SB としてクアドラードの役割を引き継ぎ、タイミングの良い攻撃参加で存在感を発揮していた。
DF: デ・シリオ 6.5
ラビオやコスティッチとの息の合ったプレーで左サイドから度々チャンスメイクを行う。前半のみで下がった理由が負傷でないことを祈るばかりだ。
MF: マッケニー 6.0
右サイドのスペースをケアしつつ、クロスにはゴール前に飛び込むボックス・トゥ・ボックスの役割を堅実に遂行していた。
MF: パレデス 6.0
DF ラインの前で陣取ってレジスタとしてプレー。配球による貢献度は目立たなかったものの、自陣のペナルティーエリア内で身体を張った守備ブロックで闘志を見せていた。
MF: ラビオ 7.5
攻守両面において大きな存在感を発揮。ディ・マリアやコスティッチとの連携で決定機に顔を出し、ドッピエッタでチームに勝利を呼び込んだ。
FW: ディ・マリア 7.5
アッレグリが『戦術ディ・マリア』とインタビューで軽口を叩いていたが、チームの全得点をすべてアシストして個の能力が図抜けていることを示した。週末のミラン戦を欠場することが悔やまれる。
FW: ヴラホヴィッチ 7.0
高い位置に設定されたマッカビ・ハイファの DF ラインを何度も突破し、貴重な追加点を奪取。ドッピエッタが期待できるだけの決定機を手にしていたので1週間後の再戦をポジティブな状態で迎えられるだろう。
FW: コスティッチ 6.5
ラビオやデ・シリオとのコンビネーションで左サイドからチャンスメイク。前半終了間際に同じ攻撃の形を再現できていたことが良かった。
【交代選手など】
DF: アレックス・サンドロ 6.0
46分にデ・シリオとの交代で出場。役割をそのまま引き継ぎ、前線への積極的な姿勢を維持した。
DF: ボヌッチ 6.0
66分にクアドラードに代わって出場。左 CB としてブレメルとのコンビを組む。重鎮選手が投入された後に守備が緩くなったことは反省点だろう。
MF: ロカテッリ 6.0
コスティッチとの交代で66分から出場する。レジスタとして中央での役割を引き継ぎ、ケーンへのスルーパスやロングシュートでゴールを狙う姿勢を示していた。
FW: ケーン 6.0
ヴラホヴィッチとの交代で72分から出場機会を得る。シュートまで個人で完結することを要求されたが期待には応えていた。同様のチャンスを決め切れるかが今後のポイントになるだろう。
MF: ミレッティ ー
85分にパレデスとの交代で出場する。
アッレグリ監督 6.5
ボローニャ戦で見せたチームの状態を維持したことが評価のポイント。その一方で途中出場のオメル・アツィリを抑える策を講じることができず、ロングフィードからデヴィッドに決められた失点の場面が反省点。勝って兜の緒を締めることが期待される。
シェーラー主審 6.0
オフサイドの判定など少し微妙な場面があったことは事実だが、全体として上手く試合をコントロールしていたと言えるだろう。黒子役に徹していた。
