Bチーム(= U-23)を発足して4年が経過したことにより、ユベントスが保有権を持つ若手・中堅選手の数が増加しています。プリマベーラから若手有望株が U-23 に供給され続けることを考えると「処遇」が課題になるでしょう。
■ 26歳以上の中堅選手
まず、ユベントスが保有権を持つものの 2021/22 シーズンは期限付き移籍をしていた選手は下表のとおりです。
選手名 | ||
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26+ | GK | ゴーリ(コモ) |
DF | デル・ファブロ(チッタデッラ) | |
MF | ラムジー(レンジャーズ) | |
FW | ブルノーリ(パレルモ)、D・コスタ(LA)、ピアツァ(トリノ) |
26歳以上の中堅選手で「2部以下のカテゴリーに属するクラブ」に期限付き移籍をしている選手がいることは好ましくありません。
ブルノーリ選手は「Bチームのオーバーエイジ枠」として獲得した選手ですが、今季はパレルモ(セリエC)に貸し出されています。
“セリエAなど1部でのプレー経験のない中堅選手” の保有権だけを持つ必要性は薄いため、「放出」を考えなければならないでしょう。
■ 25歳以下の選手
25歳以下でユベントスが保有権を持ち、2021/22 シーズンは期限付き移籍だった選手は以下のとおりです。
選手名 | ||
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U-25 | GK | |
DF | コッコロ(アレッサンドリア)、デミラル(アタランタ) | |
MF | カスタノス(サレルニターナ)、マンドラゴラ(トリノ) | |
FW | クレメンツァ(ペスカーラ)、デル・ソーレ(アンコナ) |
Bチーム(= U-23)を “卒業” しているため、期限付き移籍先が「Bチームの所属カテゴリーよりも上」なら問題にはなりません。今季で言うと、セリエBなど主要国の2部リーグ以上です。
セリエCだと「セリエBへの昇格本命チームで主力選手」でしょう。
25歳以下の選手は若ければ若いほど「売却益」を期待できます。そのため、“ユベントスのトップチーム入りは難しいがセリエAのプレー水準にある若手選手” の売り時を逃さずに売却できるかが鍵になるはずです。
■ 2021/22 シーズン中に23歳の誕生日を迎える選手
『新たな課題』と指摘した理由は「来季から年齢的にBチームを卒業した25歳以下の選手が増加(して高止まり)するから」です。
選手名 | ||
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23歳 | GK | デル・ファベロ |
DF | ベルアット(ピサ)、デッリ・カッリ(サレルニターナ)、フラボッタ(ベローナ)、ムレ(チェゼーナ) | |
MF | ペーテルス(リエージュ)、ラフィア(クレモネーゼ) | |
FW | オリビエリ(ペルージャ)、ヴリオーニ(チロル)、ザニマッキア(クレモネーゼ) |
4年前に発足したBチームの1期生と呼ぶべき選手たちが24歳になるため、今後は2期生・3期生と選手が順次供給されることになります。そのため、『該当の選手たちの処遇』に焦点が当たることは必然でしょう。
Bチームは「早熟の選手以外を育成する目的」で発足しましたが “線引き” は必要です。
「トップチームの戦力になり得る選手の育成」が主目的なのですから、中堅の域に達する段階での選別が行われるチーム運営が要求されることになるはずです。
若手有望株をBチームで育成した成果を経営面でも示すための良い仕組みを確立することができるのかにも注目です。