2021/22 セリエA第36節ジェノア戦はディバラ選手のゴールで先制するも試合終盤に2失点を喫し、試合は 2-1 でジェノアに軍配が上がりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Genoa CFC [4-2-3-1] |
Juventus FC [4-3-3] |
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GK | 57: シリグ | 1: シュチェスニー |
DF | 36: ヘフティ 13: バーニ 55: エスティゴーア 4: クリシート (C) |
11: クアドラード 24: ルガーニ 19: ボヌッチ 2: デ・シリオ |
MF | 99: ガルダメス 47: バデリ 10: メレゴーニ 8: アミリ 90: ポルタノーバ |
47: ミレッティ 5: アルトゥール 25: ラビオ |
FW | 23: デストロ | 10: ディバラ (C) 7: ヴラホビッチ 18: ケーン |
ジェノアのブレシン監督は 4-2-3-1 を選択。デストロ選手を1トップに2列目からメレゴーニ、アミリ、ポルタノーバの3選手が厚みを加える陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。アルトゥール選手がレジスタを担当し、ミレッティ選手はインサイドハーフ。前線はヴラホビッチ選手を CF に両翼からディバラ選手とケーン選手がサポートする布陣で試合に臨みます。
試合は5分にディバラのクロスにケーンが飛び込むもヘディングシュートは枠の上。一方のジェノアは14分にポルタノーバの仕掛けからチャンスを作るも、最後はシュチェスニーが抑える。
両チームが相手 GK を脅かせない状況で次にチャンスを作ったのはユベントス34分にミレッティの落としをヴラホビッチがダイレクトに展開するとケーンが左足で狙う。だが、これは GK シリグが触れてノーゴール。
ジェノアは38分にクリシートのクロスをポルタノーバがスルーし、背後に潜んでいたメレゴーニがシュート。だが、ボヌッチが頭でクリアする。45分にはポルタノーバのロングシュートが枠に飛ぶもシュチェスニーがブロック。
前半は互いに譲らず、0-0 で折り返すことになる。
試合が動いたのは後半開始直後の48分。ケーンが左サイドから仕掛けて横パスを入れるとディバラが右足でゴール右下に決め、ユベントスが先制する。
ユベントスは69分にミレッティとのワンツーで抜け出したラビオの折り返しにケーンが合わせたが、GK シリグが好守で応戦。シリグは72分に個人技で決定機を作り出したヴラホビッチのシュートも阻み、チームを鼓舞する。
だが、82分にA・サンドロの持ち上がりからザカリアがスルーしたこぼれ球を競ったアケがグズムンドソンに倒されて PK の判定。しかし、VAR でグズムンドソンの方が先に触れていたことが確認されて PK は取り消される。
命拾いをしたジェノアは87分にフレンドルフが右サイドから仕掛けると中央のアミリが DF の背後にラストパス。これに反応したグズムンドソンがゴール右下にシュートを決め、1-1 の同点に追い付く。
ジェノアは直後の88分にユベントスのゴールキックでラビオとボヌッチの連携が乱れた隙を突き、アミリが決定的なシュートを放つもシュチェスニーが好セーブで窮地を逸する。
引き分け濃厚となった試合は94分にモラタが競り合いを制してロングドリブルで持ち上がり、折り返しのラストパスを送るが右足を痛めてスプリントのできないケーンのシュートは枠の左。
すると直後のプレーでゴール前までボールを持ち込んだジェノアはイェボアがデ・シリオに倒されて土壇場で PK を獲得。これをクリシートがゴール右下に決めて逆転に成功。終盤の2得点でジェノアが 2-1 の勝利を手にした。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
2失点は GK の責任ではなく、決定的な場面を防ぐ好セーブでチームに貢献していた。
DF: クアドラード 5.5
ポルタノーバの仕掛けに対して劣勢となり、守備で押し込まれる要因となっていた。負傷明け直後であるがコンディションに不安が残った。
DF: ルガーニ 5.5
個人として奮闘していたが、最終ラインのパフォーマンスが優れなかった。
DF: ボヌッチ 5.5
デストロとのバトルでは存在感を発揮するもジェノアの勢いを弱めることはできず。ラビオとも不味い連携で逆転の可能性を現実にするなどリーダーとしての貢献度は低かった。
DF: デ・シリオ 4.5
低調なパフォーマンスが続き、チームに活力を与えるまでには至らず。最後は背後からイェボアを倒して勝敗に大きな影響を及ぼしてしまった。
MF: ミレッティ 6.5
スペースを見つける能力が図抜けており、そこにボールを送る身体の向きや侵入する動きは素晴らしいものがあった。期待ではなく実力でポジションを掴めるプレー内容だった。
MF: アルトゥール 5.0
スペースを素早く発見して味方にプレーを要求していたミレッティと比較すると “遅さ” は否めない。思わぬライバルの出現と言わざるを得ないだろう。
MF: ラビオ 5.5
オフ・ザ・ボールの動きは秀逸でカウンター時のカバーリングは広範囲に及んだ。それだけに88分の安易な落としは猛省しなければならないだろう。
FW: ディバラ 7.0
クオリティーの高さを示し、ペナルティーエリア付近でチャンスメイクや先制点を決めるなどの結果を残した。素晴らしい仕事ぶりだった。
FW: ヴラホビッチ 5.5
バーニを背負いつつ、潰れ役として献身的なプレーを続けた。それだけに交代後にチームが逆転敗けを喫したことはフラストレーションが溜まる試合となった。
FW: ケーン 5.0
先制点をアシストしたことは評価されるべきだが、決定機を3度逸したことは大きなマイナス。後半アディショナルタイムの決定機は痛めた足を引きずる状態でゴール前に詰めたのだから同情の余地はある。その前に2度は批判の対象となるだろう。
【交代選手など】
DF: アレックス・サンドロ 5.5
60分にクアドラードとの交代で出場。左 SB を担当する。
MF: ザカリア 6.0
60分にアルトゥールとの交代で出場し、インサイドハーフやダブルボランチを担当する。デュエルで遅れを取ることはなかったがジェノアの猛攻へのフィルターとはならなかった。
MF: ベルナルデスキ 5.5
ミレッティに代わって68分から出場する。4-4-2 の左アタッキングハーフを担当したが、大きなインパクトを残すことはできなかった。
FW: モラタ 6.0
68分からヴラホビッチとの交代で出場。CF としてプレーし、94分に左足のスパイクが脱げた状態でゴール前にまでドリブルで持ち込んでラストパスを送ったが勝ち越しゴールとはならなかった。
FW: アケ ー
79分にディバラとの交代で出場機会を得る。
アッレグリ監督 5.5
選手交代をしてからポゼッション能力が喪失し、70分以降はカウンター以外ではチャンスを作ることができずに押し込まれ続けた。ジェノア戦を活用することができたとは言えないだろう。
ソッツァ主審 6.0
イエローカードが乱発された試合だったが、手を使って妨害したプレーがカードの対象となっており判定の基準は一定だった。PK は VAR での取り消しもデ・シリオのファールも適切な判定だった。