2021/22 コッパ・イタリアのラウンド16・サンプドリア戦はクアドラード選手のゴールを皮切りに4得点を奪ったユベントスが 4-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-4-2] |
UC Sampdoria [4-4-2] |
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GK | 36: ペリン | 33: ファルコーネ |
DF | 2: デ・シリオ 6: ダニーロ 24: ルガーニ 12: A・サンドロ |
24: ベレジンスキ (C) 26: マニャーニ 29: ムッル 3: アウジェッロ |
MF | 11: クアドラード (C) 27: ロカテッリ 5: アルトゥール 25: ラビオ |
13: コンティ 2: トルスビー 88: リンコン 16: アスキルセン |
FW | 44: クルゼフスキ 9: モラタ |
9: トッレグロッサ 10: カプート |
ユベントスのランドゥッチ監督代行は 4-4-2 を選択。復帰したダニーロ選手が CB に入り、アルトゥール選手とロカテッリ選手がダブルボランチを形成し、前線はモラタ選手とクルゼフスキ選手の2トップで試合に臨みます。
対するサンプドリアはトゥファノ暫定監督も 4-4-2 を選択。こちらはトッレグロッサ選手とカプート選手が2トップを組む予想された陣容で試合を迎えます。
試合はユベントスが主導権を握る。まずは13分にクアドラードの左 CK が直接ゴールに向かうも GK ファルコーネがブロック。2度目の左 CK からクアドラードのミドルシュートが枠を捕らえたが、これもファルコーネが防ぐ。
スコアが動いたのは25分。モラタが得たペナルティーエリア手前での FK をクアドラードが低い弾道で壁の間を居抜き、ユベントスが先制に成功する。
この直後の26分にラビオがリンコンからボール奪取してカウンターを発動させると、モラタがラビオとのワンツーでネットを揺らす。だが、ラビオのボール奪取が VAR でファールと判定され、ゴールは取り消されてしまう。
2点目を狙うユベントスは37分にクアドラードのクロスにルガーニが右足を伸ばしたが、ファルコーネが右足でストップ。47分に訪れたモラタの決定機もファルコーネに阻まれてユベントスは追加点を奪えず。
それでもユベントスの守備陣はサンプドリアに決定機を作らせず、前半を1点のリードで折り返す。
後半で先にスコアを動かしたのもユベントス。52分に右 CK からクアドラードがアルトゥールに預けると、クロスにルガーニが高い打点で合わせてリードを2点に広げる。
対するサンプドリアは63分に反撃。アウジェッロが左サイドからクロスを入れるとトッレグロッソがスルー。ボールが流れた先にいたフリーのコンティがミドルシュートを突き刺して1点差に詰め寄る。
直後の64分にはアウジェッロのクロスにアスキルセンが頭で合わせるもシュートは枠のわずかに右。サンプドリアは同点の機会を逸してしまう。
するとユベントスは67分に GK ファルコーネがマニャーニに出した縦パスをロカテッリがカットに成功。こぼれ球を走り込んだディバラが蹴り込み、ユベントスのリードは再び2点に拡大する。
76分には途中出場のアケが右サイドをスピードで仕掛けるとアウジェッロに倒されて PK を獲得。これをモラタがゴール左下に決め、勝敗の行方を大きく引き寄せる。
ユベントスはその後も攻め続けたがスコアは動かず。それでも試合はこのまま 4-1 で終了し、ユベントスが準々決勝に駒を進めた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.0
シュートセーブが必要となる場面が少なく、基本的に傍観者だった。コンティのシュートは止めようがなかった。
DF: デ・シリオ 6.0
右サイドで前線のサポート。持ち前の技術を活かした手堅いプレーで安定感を示した。
DF: ダニーロ 6.0
センターバックとして無難にプレー。中盤よりも前の選手が積極的に守備をしたこともあり、カプートなどに悩ませられることもなかった。
DF: ルガーニ 6.5
年明け以降の全試合で先発フル出場がチームに2点目となるゴールで報われた。小さなミスはあったが、改善可能で他のプレーによって帳消しとなる内容のものだった。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
横パスを引っ掛けてしまったプレーは頂けないが、まずまずのプレー内容だった。課題となっている前後の揺さぶりへの対処が改善されるかが今後の注目点。
MF: クアドラード 7.0
セットプレーでのキックの精度で大きな存在感を発揮。持ち味を見せ、チームの勝利を引き寄せた。
MF: ロカテッリ 7.0
中盤でアルトゥールとコンビを組みつつ、インサイドハーフとしてファイナルサードでも積極的に関与する。出足の良いプレッシングも秀逸だった。
MF: アルトゥール 7.0
サンプドリアのプレッシングを全く苦にすることなく配球を担う。周囲の状況を見た上での飛び出しも織り交ぜており、攻守において効果的な存在となっていた。
MF: ラビオ 6.5
フィジカルを活かした守備やスペースでのドリブル突破など良い面が発揮された試合だった。マッケニーを休ませた際でも機能する形が確立されたことは大きい。
FW: クルゼフスキ 6.0
右サイドを主戦場に縦への突破からチャンスメイクを担う。ペナルティーエリア内で手にした自らの決定機はワンタッチでシュートを狙うべきであり、その選択肢を選ぶ自信を持てるかが課題となるだろう。
FW: モラタ 6.0
CF として周囲を活かすために汗をかく。前半アディショナルタイムの決定機は GK の好守に阻まれてしまったが、PK を決めたことで献身性が報われた試合になった。
【交代選手など】
DF: キエッリーニ 6.0
62分にダニーロとの交代で出場。CB の役割を引き継ぎ、プレー可能なコンディションにあることを示した。
FW: ディバラ 6.5
クルゼフスキとの交代で62分から出場する。直後にサンプドリアに詰め寄られたが、自らのゴールで点差を元に戻す。時間の経過とともにボールが動き、存在が効果的になっていた。
MF: ベンタンクール 6.0
74分にアルトゥールとの交代で出場。ボランチとして守備に重きを置いたタスクを遂行した。
MF: アケ 6.5
クアドラードとの交代で74分から出場機会を得る。スピードを活かした仕掛けで PK を獲得するなどクアドラードの役割をそのまま引き継いだ好パフォーマンスを披露した。
FW: カイオ・ジョルジ ー
モラタとの交代で79分から出場する。
ランドゥッチ監督代行 6.5
積極的な姿勢で試合に入り、リードを持って前半を折り返したことはプラス。サンプドリアに1点を返された後は少し慌てたものの落ち着きを取り戻した後はディバラのゴールでリードを広げ、終わってみれば3点差の勝利だった。ルガーニが酷使状態であることを除けば、選手の起用時間を上手く分散できていると言えるだろう。
フルノー主審 6.0
ラビオの足がボールに届いておらず、リンコンの足を刈る形になっていたのだから26分のモラタのゴールを幻にした判定は正しい。他のジャッジも安定したレフリングだった。