2021/22 セリエA第12節フィオレンティーナ戦は後半アディショナルタイムのクアドラード選手のゴールでユベントスが 1-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-4-2] |
ACF Fiorentina [4-3-3] |
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GK | 36: ペリン | 1: テラッチアーノ |
DF | 6: ダニーロ 24: ルガーニ 4: デ・リフト 12: A・サンドロ |
29: オドリオソラ 4: ミレンコビッチ 2: クアルタ 3: ビラーギ (C) |
MF | 22: キエーザ 14: マッケニー 27: ロカテッリ 25: ラビオ |
5: ボナベントゥーラ 18: L・トレイラ 10: カストロビッリ |
FW | 10: ディバラ (C) 9: モラタ |
7: カジェホン 9: ヴラホビッチ 8: サポナーラ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。GK にはペリン選手が入り、キエッリーニ選手がアップ中に負傷したため、ルガー二選手が急遽先発。その他はゼニト戦での先発メンバーが中心となる布陣で試合に臨みます。
対するフィオレンティーナのイタリアーノ監督は 4-3-3 を選択。ヴラホビッチ選手を CF に起用し、L・トレイラ選手の両脇をカストロビッリ選手とボナベントゥーラ選手が固める予想された陣容で試合を迎えます。
試合は先にフィオレンティーナがチャンスを掴む。6分にサポナーラがクロスを入れるとボナベントゥーラが頭で合わせる。だが、シュートはペリンがキャッチ。
対するユベントスは10分にモラタがオドリオソラとの競り合いでボール奪取に成功すると中央に折り返す。これに走り込んだディバラが合わせたがクロスがややマイナス気味となったことでボールは枠の上に飛ぶ。
中盤での睨み合いで膠着していた状況で次に決定機を作ったのはフィオレンティーナ。33分にオドリオソラが右サイドを突破してクロスを入れるとサポナーラがボレーで合わせる。だがシュートは枠を捕らえない。
その後はピッチの横幅を最大限活用するフィオレンティーナがサイド攻撃からシュートシーンを作るもスコアは動かず。前半は 0-0 で折り返す。
後半で先にチャンスを掴んだのはユベントス。50分にデ・リフトが鋭い出足でボール奪取に成功して縦パスを送るとモラタがトラップから反転シュート。しかし、ボールは枠のわずかに左を通過する。
高い位置からのプレッシングでユベントスを押し込み続けていたフィオレンティーナだったが、73分にミレンコビッチが2枚目のイエローで退場。残り15分ほどを1人少ない状態で戦うことを強いられる。
その直後の76分にユベントスはロカテッリとのワンツーでキエーザが右サイドから強烈なシュート。しかし、クロスバーを直撃してゴールとはならず。
86分にはクアドラードからのクロスにキエーザが合わせたが、これは GK テラッチアーノが好セーブでストップ。引き分け濃厚の雰囲気が漂う。
だが、91分に右サイドでロカテッリからボールを受けたクアドラードが角度のない位置から強烈なシュートを突き刺して土壇場で先制に成功する。結局、この1点が決勝点となってユベントスが 1-0 の勝利。連敗を2でストップした。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.0
最終ラインが身体を張った守備を見せていたこともあり、難しいセーブを強いられる場面はほとんどなかった。
DF: ダニーロ 6.0
サポナーラとビラーギのコンビにサイドライン際を上手く活用されたが決定的な仕事は許さなかった。安定したパフォーマンスだった。
DF: ルガーニ 5.5
ヴラホビッチに入れ替わられかけた場面は不味い対応だったが、緊急出場だったことを踏まえると全体として上々の内容と言えるだろう。
DF: デ・リフト 6.5
ヴラホビッチのマークを基本的に担当して決定機な仕事を許さず。最終ラインのリーダーとして守備陣を統率。ビルドアップの方向性を上手く誘導できていればさらに良かった。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
歯を食いしばっているのだろうが、それに見合ったパフォーマンスではなかった。前半での交代は止むを得ない。
MF: キエーザ 7.0
両翼からの仕掛けで局面を打開し、決定機ではゴール前に顔を出すなど存在感を発揮。得点は記録できなかったが攻撃にアクセントを加えていた。
MF: マッケニー 7.0
中盤で相手マーカーとのデュエルを制し、優位な局面を度々作り出す。ピッチ上でのパフォーマンスでレギュラーの座を手中に収めつつある。
MF: ロカテッリ 6.5
相棒のマッケニーがデュエルで優位に立っていた関係でプレスの餌食にならずに安定したプレーを披露。カンピオナートで良い内容を見せることに成功した。
MF: ラビオ 5.5
フィジカルやテクニックで優勢になることが期待されたがボナベントゥーラなどとのマッチアップに苦戦。チームに推進力を与えることはできずに沈黙した。
FW: ディバラ 6.5
厳しいフィジカルチェックを受けながらもボールを配球するために身体を張り続ける。この献身性を継続することがエースとしての責務となるだろう。
FW: モラタ 6.0
ミレンコビッチとのバトルから決定機を作るなど良いプレーもあった。だが、枠内シュートを打てず、フィオレンティーナが引いた後に存在感が消えてしまったことはマイナス。
【交代選手など】
DF: ペッレグリーニ 6.0
46分からA・サンドロに代わって出場。オドリオソラの縦への突破の脅威にはさらされたが踏み止まって良いパフォーマンスを示した。
MF: クアドラード 7.0
78分にラビオとの交代で出場し、右サイドのアタッキングハーフを担当。質の高いクロスを供給し、最後は自らの個人技で決勝点を奪取してチームに勝利をもたらした。
FW: カイオ・ジョルジ ー
モラタに代わり、88分から出場する。
MF: ベンタンクール ー
92分にディバラとの交代で出場機会を得る。
アッレグリ監督 6.5
前半は互角の展開で後半はフィオレンティーナの前線からのプレスに苦しんだが、ミレンコビッチの退場と交代カードを活かして辛くも勝利を捥ぎ取った。精度の高いフィニッシュから逆算したアプローチを準備することが今後は求められるだろう。
ソッツァ主審 6.5
的確なジャッジだった。前半アディショナルタイムのダニーロのハンドは身体の前にある左手に当たったものでファールは取れないし、ミレンコビッチの2枚のイエローはどちらもカードに値したので退場の判定は妥当だった。