『トゥット・スポルト』によりますと、ユベントスが正 GK シュチェスニー選手も売却候補に入れているとのことです。売却益で収益を得られる数少ない選手ではあるものの、移籍先となるチームが現れるか次第と言えるでしょう。
シュチェスニー選手は1990年8月生まれの31歳。2017年夏にユベントスに加入し、昨年の2月に契約を2024年夏まで延長した正 GK です。
なぜ、ユベントスがシュチェスニー選手の放出を画策するかと言いますと「(ディバラ選手と同じで)クラブ収益に貢献する売却額が高い選手だから」です。
シュチェスニー選手は2017年夏に移籍金1400万ユーロの4年契約でユベントスに加入しました。契約を延長する直前の2020年1月の段階で「875万ユーロ分の減価償却費は完了」しており、残りは525万ユーロです。
2021年夏に売却した場合の減価償却費の残額は350万ユーロですから、『市場価格と同程度(≒3000万ユーロ台)』のオファーを受けることがあれば、ユベントスの現フロント陣はクラブとして売却に同意すると考えられます。
ただ、問題は「ユベントスと同格のビッグクラブは正 GK が補強ポジションではない」という点です。
チーム名 | 正 GK | 第2 GK |
---|---|---|
バルセロナ | テア・シュテーゲン 【29, 〜2025】 |
ネト(31) |
レアル・マドリード | クルトワ 【28, 〜2024】 |
ルニン(22) |
バイエルン | ノイアー 【35, 〜2023】 |
ニューベル(24) |
マンチェスター・U | デ・ヘア 【30, 〜2023】 |
ヘンダーソン(24) |
リバプール | アリソン 【28, 〜2024】 |
アドリアン(34) |
マンチェスター・C | エデルソン 【27, 〜2025】 |
ステフェン(26) |
パリ・サンジェルマン | ナバス 【34, 〜2024】 |
リコ(27) |
チェルシー | メンディ 【29, 〜2025】 |
ケパ(26) |
トッテナム | ロリス 【34, 〜2022】 |
ハート(34) |
アーセナル | レノ 【29, 〜2023】 |
ライアン(29) |
チャンピオンズリーグ出場権を持っているクラブで「GK 問題」が起きているクラブはありません。デ・ヘア選手に『スペイン復帰の希望』などの “噂” は流れていますが、この場合はヘンダーソン選手が正 GK に昇格となるでしょう。
そのため、ユベントス側が希望する『適正な市場価格』を払ってまで今夏に GK の獲得が必要な状況に見舞われているビッグクラブが見たらないことが現状です。
したがって、(ユベントスの現フロント陣やライオラ代理人が)ドンナルンマ選手のユベントス行きを猛プッシュしたとしても経営的な事情で断念せざるを得ないのが実情と考えられます。
また、ドンナルンマ選手もチャンピオンズリーグでプレーしたいなら、ミランで出場権を獲得すべきです。現行の給与水準を出せる資金力のあるチャンピオンズリーグ出場組の正 GK は長期契約を持っているため、ドンナルンマ選手に大金を費やす魅力がない状況だからです。
クラブと代理人が主導しているであろう『ユベントスの正 GK』に関する去就がどのような決着を見ることになるのかに注目です。