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【採点】 2019/20 UEFA CL R.16-2 ユベントス対リヨン

 2019/20 UEFA チャンピオンズリーグ・ラウンド16のリヨン戦セカンドレグは先制を許すもロナウド選手の2ゴールで 2-1 と逆転して2戦合計 2-2 とするも、アウェイゴールの差で敗退となりました。

画像:孤軍奮闘したロナウド

 先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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画像:2019/20 UEFA CL R.16-2 ユベントス対リヨン
表1:先発メンバー(19/20 UEFA CL R.16-2 リヨン戦)
  Juventus
[4-3-3]
Lyonnais
[3-5-2]
GK 1: シュチェスニー 1: ロペス
DF 16: クアドラード
4: デ・リフト
19: ボヌッチ 画像:キャプテン
12: アレックス・サンドロ
5: デナイヤー
6: マルセロ
20: マルサウ
MF 30: ベンタンクール
5: ピアニッチ
25: ラビオ
14: デュボワ
25: カケレ
39: B・ギマランイス
8: アワール
27: コルネ
FW 33: ベルナルデスキ
21: イグアイン
7: ロナウド
11: デパイ 画像:キャプテン
21: エカンビ

 ユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。クアドラード選手は右 SB で先発。前線はベルナルデスキ、イグアイン、ロナウドの3トップで試合に臨みます。

 対するリヨンのガルシア監督は 3-5-2 を選択。ファーストレグで決勝ゴールを決めたトゥザール選手が抜けた中盤にはカケレ選手が先発。前線はトコ・エカンビ選手とデパイ選手の2トップで試合を迎えます。

 

 試合は堅守速攻を狙うリヨンに対し、ユベントスがボールを持つという展開で幕が上がる。

 リヨンは8分にアワールのシュートでシュチェスニーを脅かすと、10分にはイグアインからボール奪取して左サイドのコルネに展開。このクロスに飛び込んだアワールをベンタンクールが倒したと判定されて PK を獲得。これをデパイがチップキックで決め、先制に成功する。

 アウェイゴールの関係で3点が必要になったユベントスは19分にベルナルデスキがゴールライン際を突破して決定機を迎えるが、ゴール寸前でマルセロにクリアされてしまう。

 20分にはロナウド、37分にはイグアインがクロスからヘディングシュートを放つがゴールとはならず。38分にはロナウドが FK を直接狙ったが、これは GK ロペスが右手1本で好セーブを見せ、ゴールを死守する。

 押し切れなかったユベントスだったが、41分にロナウドが狙った FK がデパイのハンドを誘発して PK を獲得。これをロナウドがゴール右下に決め、この試合を 1-1 の同点に戻して前半を終える。

 後半は両チームともに相手チームの狙いが分かっているため、シュートを打たせる手前で防ぎ切り、膠着状態が続く。

 この状況を崩したのはロナウド。60分にベルナルデスキの横パスを受けると少し中に持ち出し、左足を一蹴。強烈なミドルシュートがゴール右上に決まり、2戦合計で 2-2 の同点に追い付く。

 逆転での突破を狙うユベントスは63分にボヌッチ、76分にロナウドが CK からヘディングで狙うがシュートは枠を捉えず。故障明け直後のディバラを投入したものの84分に再負傷で離脱と押し切ることができない。

 最後はデ・リフトを最前線に上げてパワープレーに出たユベントスだったが、突破に必要な3点目を奪うことはできず。試合は 2-1 で終了。2戦合計は 2-2 となったが、アウェイゴールの差でリヨンの突破が決定した。

 

 試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。

GK: シュチェスニー 6.0
 失点はデパイの PK だけであり、それ以外の場面では冷静に対処。期待された役割は十分に果たせていた。

DF: クアドラード 5.5
 対面したコルネとの空中戦は制していたが、仕掛けについてはやや劣勢。アーリークロスの供給精度は高かったが、サイドを深くえぐることはできなかった。

DF: デ・リフト 6.0
 デパイとのデュエルで渡り合い、決定的な仕事をさせなかった。リヨンのカウンターが中央突破になりがちだったことにも救われた。

DF: ボヌッチ 6.0
 デ・リフトとのコンビでリヨンに流れの中から決定機を作らせなかった。ただ、相手が堅守速攻に比重を置き、攻撃が中央偏重だったことに助けられたことは否定できない。

DF: アレックス・サンドロ 5.5
 手堅いプレーに終始したものの逆転突破に必要な爆発力を見せることはできず。消化不良の試合だった。

MF: ベンタンクール 5.5
 アワールのテクニックに苦しみ、攻撃の起点を作られてしまう。PK の場面では先にボールに触れていただけに厳しい判定だった。

MF: ピアニッチ 5.5
 レジスタとして中央でボールを散らすが、FW 陣が相手選手に張り付かれていたために縦パスでの局面打開まではできず。持ち味が消えてしまっていた。

MF: ラビオ 6.0
 中盤でフィジカルを活かしたドリブルでカケレのブロックを突破し、チャンスの拡大を幾度と繰り返す。効いている存在だっただけに得点機に顔を出せなかったことが悔やまれる。

FW: ベルナルデスキ 5.0
 19分にリヨン守備陣を逆手に取って決定機を手にしたが、そのプレーを最後に消えてしまった。黒子役を超える仕事を期待するのは難しいようだ。

FW: イグアイン 5.0
 ポストプレーをした際にマルセロにボールを奪われ、これが PK へと繋がってしまう。ジャッジに文句を言っていたが、プレーで語れない時点で負け犬の遠吠えに過ぎない。

FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
 ディバラ不在の中でドッピエッタと孤軍奮闘。シュチェスニーが期待したミラクルは起こしたものの1人では限度があることを示す試合になってしまった。

 

【交代選手など】

MF: ラムジー 5.5
 60分にピアニッチとの交代で出場。ベンタンクールの役割を引き継いだものの、スペースを消して守るリヨン守備陣の前に沈黙。投入による効果を見せることはできなかった。

DF: ダニーロ 5.5
 クアドラードに代わり70分から出場する。右サイドを多少は活性化させたが、力関係に大きな変化を生み出すことはできず。静かに試合を終えた。

FW: ディバラ ー
 ベルナルデスキとの交代で70分から出場機会を得る。ぶっつけ本番で枠を大きく外したシュートを放った際に左太ももを再負傷。強行投入が仇となり、負傷交代で退くことになってしまった。

FW: オリビエリ ー
 84分に負傷したディバラに代わってチャンピオンズリーグ・デビューを果たす。分厚い身体と闘争心でリヨン守備陣に挑むも状況を変えることはできず。終戦をピッチ上で体験することになった。

 

サッリ監督 5.0
 力不足。アッレグリを切ってサッリを推したフロント陣はティフォージに判断理由を説明すべきだ。もちろん、それができるのであればの話だが。

ツバイヤー主審 5.0
 どちらのチームも PK の判定に不満だろう。両チームともに PK は決めたが、その得点はユベントスにとって致命的だった。時間稼ぎを始めたリヨンにイエローカードを大奮発するなど試合のコントロールで未熟さを示したレフリングだった。