今季のカップ戦初戦となった 2019/20 コッパ・イタリア5回戦ウディネーゼ戦はイグアイン選手のゴールを皮切りに大量4得点を奪ったユベントスが 4-0 で準々決勝に進出しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-3] |
Udinese Calcio [3-5-2] |
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GK | 77: ブッフォン | 88: ニコラス |
DF | 13: ダニーロ 4: デ・リフト 24: ルガーニ 12: アレックス・サンドロ |
4: オポク 87: ドゥ・メオ 17: ナイティンク |
MF | 33: ベルナルデスキ 30: ベンタンクール 25: ラビオ |
18: テア・アフェスト 72: バラク 11: ワラセ 8: ヤヤロ 12: セマ |
FW | 10: ディバラ 21: イグアイン 11: ドウグラス・コスタ |
30: ネストロフスキ 91: テオドルチュク |
ユベントスのサッリ監督は 4-3-3 を選択。ロナウド選手とボヌッチ選手は温存となり、ベルナルデスキ選手が中盤 MF の一角として先発する布陣で試合に臨みます。
対するウディネーゼのゴッティ監督は 3-5-2 を選択。控え組を中心に先発メンバーを選考し、2トップにはネストロフスキ選手とテオドルチュク選手が入る陣容で試合を迎えます。
試合は5分にディバラからのパスを受けたイグアインが左足で反転シュートを放つも、力が伝わらなかったシュートは GK ニコラスがキャッチ。ユベントスが良い入りを見せる。
すると、ユベントスは16分にディバラとイグアインが短い距離でのワンツーを繰り返して中央突破に成功。最後はイグアインが胸トラップから右足シュートを決めてユベントスが1点を先制する。
対するウディネーゼは25分にテオドルチュクのポストプレーからタイミング良くオーバーラップしてきたテア・アフェストがシュート。しかし、シュートは枠を大きく外してしまう。
この直後にユベントスはイグアインのパスに反応したベルナルデスキが GK ニコラスに倒されて PK を獲得。これをディバラがゴール右下に蹴り込み、ユベントスはリードを2点に広げて前半を終える。
後半もユベントスが押し込む展開は変わらない。54分に左サイドで得た FK からクロスを入れるとディバラがスルー。背後にいたベルナルデスキのシュートはデ・リフトへのパスとなったが、デ・リフトのシュートのこぼれ球をイグアインが押し込む。しかし、デ・リフトの位置がオフサイドでゴールは認められない。
それでも、58分にはクリアボールを回収したベルナルデスキがイグアインに預け、右サイドのディバラに展開。これをディバラがループシュートで GK ニコラスを破り、ユベントスのリードは3点に広がる。
60分には右 CK の流れからルガーニの放ったシュートがナイティンクの右手に当たり、ユベントスは再び PK を獲得。今度はD・コスタがゴール右下に決め、スコアは 4-0 となる。
一矢報いたいウディネーゼは66分にネストロフスキのシュートが枠を捉えるが、ブッフォンが落ち着いてキャッチ。結局、この後はユベントスがペースを落としたこともあり、スコアは動かず。試合は 4-0 で終了し、ユベントスが準々決勝に駒を進めた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン ー
冷や汗をかくような場面もなく、最後尾から声援を送るだけの試合だった。
DF: ダニーロ 6.0
守備での対処を強いられる場面は少なく、ビルドアップにも落ち着いて参加。実戦形式での良い練習ができた試合と言えるだろう。
DF: デ・リフト 6.5
プレーの選択に時間が与えられた試合だったため、安定感のある内容を披露した。相手が本気モードになるリーグ戦でも今日のような内容を示せるかが注目点である。
DF: ルガーニ 6.5
要求されたゾーンディフェンスのタスクを忠実に敢行。カウンターへの対処も、周囲を見ながらポジションを修正しており、判断は的確だった。78分のヘディングシュートがポストに嫌われなければ、素晴らしい夜だった。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
左サイドでバランスを取り、ラビオやD・コスタと連携して攻撃に推進力をもたらす。コンビを組む選手が入れ替わる中で安定した内容を示したことはプラス材料。
MF: ベルナルデスキ 6.5
インサイドハーフから前線の3トップをサポート。持ち前の走力で2点目となる PK を獲得するなど攻撃面では存在感を発揮した。守勢に回る時間が多くなる試合などで守備力がどのぐらい示せるかが今後の課題となるだろう。
MF: ベンタンクール 7.0
レジスタとしてボールを散らし、相手のカウンターの芽を摘み取るなど守備でも高い能力を見せる。久しぶりの試合だったが、良い印象を残すとともにレジスタの位置でも計算が立つ見込みを示していた。
MF: ラビオ 6.0
PSG 時代が得意とする左インサイドハーフで先発。ボールを引き出したり、ベンタンクールと役割を一時的に交換したりと試したいことはすべて試した上で結果を残すことができていた。状態が上がって来たと言えるだろう。
FW: ディバラ 7.5
3トップの一角に入り、2ゴール1アシストの活躍。D・コスタとのポジションチェンジをするなど左右から攻撃陣を牽引した。好調であるだけに、状態を維持することが期待される。
FW: イグアイン 7.0
先制点に加え、2点目に繋がる PK 獲得のお膳立てをするなど存在感を発揮。後半もディバラへのアシストなどで献身性の高さを示した試合となった。
FW: ドウグラス・コスタ 6.0
スタートはトップ下だったが、実際は3トップのウイングとしてプレー。攻撃時に横幅を取るなど期待された役割は遂行したが、アルゼンチン人の FW コンビが輝きすぎたために働きが霞む結果になってしまった。
【交代選手など】
FW: クアドラード 6.0
63分にD・コスタとの交代で出場。右ウィングに入り、守備時には 4-4-2 の MF としてブロックを構築する役割を担当。持ち味のロングスプリントで DF の背後に侵入するなど、持ち味を発揮し、アピールに成功していた。
MF: ラムジー 6.0
ラビオに代わり71分からプレー。左インサイドハーフから攻撃的な役割を担い、ゴール前にも積極的に顔を出す。起用方法に幅があることを示せたことが収穫。
FW: ピアツァ 6.0
ディバラとの交代で75分から出場機会を得る。左ウィングとして攻撃時に幅を取り、A・サンドロと重ならないように上手く連携して左サイドからの崩しを行う。ボトルネックにならなかったことが思わぬ収穫だった。
サッリ監督 7.0
ロナウドを完全休養とし、4-3-3 でディバラを上手く活かすことができたことは大きい。ベルナルデスキやピアツァが 4-3-3 では予想以上に機能したことが収穫と言えるだろう。一方で 4-4-2 の守備ブロックは微妙なままだった。
アウレリアーノ主審 6.0
PK は微妙な判定だったが、許容範囲内と言えるものだった。一方的な試合展開だっただけに荒れる要素も少なく、審判団の能力に疑問符が付くこともないと思われる。