中立地での一発勝負に開催形式が変更された 2019/20 コッパ・セリエC決勝はテルナーナが1点を先行するも、前半の内に逆転に成功したユベントス・Bチーム(= U-23)がそのまま 1-2 で逃げ切り、初のタイトルを手にしました。
試合に出場したユベントスの選手は下表のとおりです。
選手名 | |
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GK | 1: ノッキ |
DF | 18: ディ・パルド(→ 35' st. 20: ベルアット) 35: アルチビアーデ (C) 3: コッコロ 24: フラボッタ |
MF | 15: I・トゥレ 26: ファジョーリ(→ 35' st. 6: ペーテルス) 27: デル・ソーレ(→ 2' st. 32: ウェズレイ) 19: ラフィア(→ 20' st. 17: ザニマッキア) 7: マルキ |
FW | 9: ブルノーリ(→ 13' st. 8: ポルタノーバ) |
ペッキア監督は 4-2-3-1 を選択。コロナ禍による中断前に主力として起用されていた選手のほとんどが先発メンバーとして名を連ね、テルナーナとの一発勝負に臨みます。
一発勝負の決勝で先手を取ったのはテルナーナ。6分にゴールほぼ正面で得た FK をマンマレッラが左足でゴール右上に決め、1点を先行する。
対するユベントスは即座に反撃。11分にロングフィードをペナルティーエリア内で処理したブルノーリがマルキとのワンツーでシュートまで持ち込もうとしたところで倒されて PK を獲得。これをブルノーリがゴール左下に決め、ユベントスが 1-1 の同点に追い付く。
ユベントスは31分にカウンターからフラボッタのクロスをデル・ソーレが頭で合わせるも、シュートは相手 DF とクロスバーによって防がれてしまう。対するテルナーナは左サイドからのクロスが流れたところをパルティピロが左足で合わせたが、こちらは枠を捉えず。
すると44分にユベントスは右サイドで作ってマルキがペナルティーエリア内に侵入してブルノーリに折り返す。ブルノーリのシュートは相手 DF の右腕に当たって防がれたが、こぼれ球をラフィアが押し込んでユベントスが前半の内に逆転に成功する。
1点リードで前半を折り返したユベントスは48分に追加点の機会を得る。ブルノーリがマルキからの横パスの処理を失敗したが、これがウェズレイへの最高のラストパスとなる。しかし、ウェズレイのシュートは枠を捉えず、リードを広げることはできない。
追いつきたいテルナーナは59分にマンマレッラが先制点の再現かと思わせる FK を放ったが、今度は GK ノッキが CK に逃れる好セーブを見せ、ゴールを死守する。
その後も攻め立てるテルナーナだったが、80分過ぎにカウンターを発動させたペーテルスを背後から倒したデフェンディが一発退場。劣勢に立たされてしまう。それでも枠内ミドルシュートで攻め続けたが、最後までノッキの牙城を崩すことはできず。
結局、試合は 1-2 のままで終了。ユベントス・Bチームが発足2年目で初のタイトルを手にすることになった。
なお、試合後にペッキア監督は中継を行った RAI に以下のコメントを残しています。
ファビオ・ペッキア監督:
「選手たちは偉大な仕事をしました。この試合は簡単ではありませんしたし、私達は苦しみました。ですが、最後には勝利の功績を手にしました。
多くのチャンスを作り出しましたが、多くを無駄にしました。重要なのは勝利です。私達は輝かしいクラブの歴史に小さな物語を書くことができました。
選手たちがお祝いをするのは当然です。これらの試合は必要とされていましたし、彼らはその中にいました。私は彼らに素晴らしいキャリアが待っていることを望んでいますが、この試合は心の中に留まり続けるでしょう」
試合はオーバーエイジ枠のベテラン選手が要所要所で輝く結果となりました。GK ノッキ選手は横っ飛びの好セーブを連発し、FW マルキ選手はペナルティーエリア付近でのポストプレーなどで攻撃に変化を与えており、素晴らしい仕事をしていたことは疑いようのないことです。
チームとしても状態の良さを示すことができましたから、セリエBへの昇格プレーオフに対して自信を持って臨んでくれることが期待できるでしょう。
また、ペッキア監督の “一発勝負の強さ” も評価されるべきでしょう。リーグ戦での成績は(発足1年目のチームを率いた)ジロネッリ監督の時と大きな違いはなかったのですが、カップ戦を制する勝負強さを見せたからです。
昇格プレーオフもカップ戦と似た形式ですから、Bチーム以上の戦力を持つ相手との対戦に向けてどのような準備がされるのかに注目です。