2020/21 セリエA第8節カリアリ戦はロナウド選手のドッピエッタでユベントスが 2-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-4-2] |
Cagliari Calcio [4-2-3-1] |
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GK | 77: ブッフォン | 28: クラーニョ |
DF | 16: クアドラード 28: デミラル 4: デ・リフト 13: ダニーロ |
25: ザッパ 40: バルキエビツ 15: クラバン 19: ピサカーネ |
MF | 44: クルゼフスキ 5: アルトゥール 25: ラビオ 33: ベルナルデスキ |
8: マリン 6: ログ 37: ウナス 10: J・ペドロ 3: トリパルデッリ |
FW | 9: モラタ 7: ロナウド |
9: シメオネ |
ユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。代表戦で結果を残したベルナルデスキ選手を先発に抜擢し、前線の2トップはモラタ選手とロナウド選手のコンビで試合に臨みます。
対するカリアリのディ・フランチェスコ監督は 4-2-3-1 を選択。左アタッキングハーフにトリパルデッリ選手を起用し、ユベントスの出方によっては3バックに変更できる柔軟性を持った陣容で試合を迎えます。
試合はトリパルデッリがクアドラードに激しいチェックを仕掛けてボールロストを誘発し、縦への突破の勢いを最大限に活用して序盤からゴール前に迫る展開が多い幕開けとなる。
落ち着きを取り戻したユベントスは11分にラビオのパスをモラタが落としてベルナルデスキが強烈な左足ミドルを突き刺す。しかし、ラビオのパスが出た瞬間にモラタがオフサイドでゴールは認められず。
その後も攻め続けたユベントスの姿勢が実ったのは前半終了も近い38分。モラタからのパスを受けたロナウドが左サイドからカットインを仕掛けて右足での弾丸シュートを突き刺してユベントスが1点を先制する。
ロナウドは5分後の42分にクアドラードが入れた右 CK をデミラルが中央で触れたところを右足ボレーで合わせて前半だけでドッピエッタを達成。ユベントスは2点のリードを持って前半を折り返すことに成功する。
後半で先に決定機を手にしたのはユベントス。53分にクアドラードの仕掛けで CK を獲得すると、これを中央で待っていたデミラルが高い打点で合わせる。しかし、シュートはクロスバーに嫌われてゴールとはならず。
55分にはクルゼフスキの持ち上がりからロナウドがクロスをスルーし、最後はベルナルデスキが左足シュート。だが、枠を捕らえたシュートは GK クラーニョの好セーブで防がれてしまう。
対するカリアリは67分にマリンがウナスとのコンビネーションで右サイドを突破してクロスを供給。これをロナウドが試みたヒールクリアがクラバンへのパスとなり、ヘディングシュートで押し込む。しかし、VAR でマリンのオフサイドが確認されてノーゴール。
難を逃れたユベントスは交代選手を活用しての逃げ切り体制に入り、試合はこのまま 2-0 のスコアで終了。ロナウドの2得点が決めてとなり、ユベントスが勝点3を獲得して国際Aマッチデー明けの初戦を制することに成功した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
素早い攻撃を展開するカリアリがゴールに迫ったが、シュートセーブに奔走する状況には至らず。67分の場面もオフサイドで難を逃れることに成功した。
DF: クアドラード 6.0
立ち上がりにトリパルデッリの仕掛けで面を食らうことになったものの、攻撃面で盛り返して格の違いを見せて挽回。主将の腕章を着用した試合を勝利で祝った。
DF: デミラル 7.0
中央で強さを見せるとともに、セットプレーでは中央で圧倒的な高さを発揮。ロナウドの2点目のアシストやクロスバーを叩いたシュートなど惜しい場面を作り出せていた。
DF: デ・リフト 6.5
復帰直後で試合感の欠如など懸念点があったが、相手 FW のシメオネに仕事をさせず。フル出場できる状態であることは年末までの連戦で心強いことだ。
DF: ダニーロ 6.0
チーム状態が顕著に反映された1日だった。前半は素晴らしいパフォーマンスだったが、チームのペースが下がった後半は対応が後手となる場面が散見された。疲労がピークに達しつつある起用方法であり、上手く休ませられるかが鍵だろう。
MF: クルゼフスキ 6.5
右サイドから中央への侵入やゴール前での積極性など持ち味を良い形で発揮することができていた。GK にセーブを強いるシュートを放てていれば、より素晴らしいパフォーマンスだったと言えるだろう。
MF: アルトゥール 7.0
中盤の司令塔として素晴らしい内容だった。ユーヴェでのベストパフォーマンスと言っても過言ではない。ビッグマッチでこのような働きを期待したい。
MF: ラビオ 6.5
調子の良さを継続中。広範囲をカバーしつつ、(ゴールは取り消されたが)モラタにパスを預けた11分のシーンなど攻撃面でもサポートを怠らない献身性を示した。
MF: ベルナルデスキ 6.5
ユーヴェでの立場が危うくなっているが、左サイドのスペースを活かして自らの持ち味を最大限に発揮した。オフサイドと GK の好セーブでゴールという結果を手にできなかったことが悔やまれる。
FW: モラタ 6.5
持ち前の動き出しやポストプレーで得点に関与。先制点のアシストをしており働きは上々。シュート精度が少し欠いていたことが残念だった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
前半だけでドッピエッタを達成。決定力の高さを見せつけ、エースが誰であるかを結果で示した。それだけに10連戦でどう起用するかが鍵になるのは言うまでもないことだろう。
【交代選手など】
FW: ディバラ 6.0
69分にモラタとの交代で出場。2トップの一角としてプレー機会を得たが、チームが守備に比重を置き始めていたために決定的な場面は訪れず。消化不良に近い状態となってしまった。
MF: マッケニー 6.0
69分にラビオに代わって出場機会を得る。中盤で相手に積極的なプレスを仕掛け、スライディング・タックルを見せるなど期待された仕事を遂行。クリーンシート達成のために最後まで汗をかき続けた。
MF: ベンタンクール ー
アルトゥールとの交代で85分から出場。渦中のウルグアイ代表の一員だが、幸いにも現時点では検査が陰性だったことが朗報と言えるだろう。強制離脱は避けたい選手であることに変わりはない。
DF: アレックス・サンドロ ー
ダニーロとの交代で85分から出場。負傷明けで復帰したことが大きい。12月のアタランタ戦までに出場時間を徐々に伸ばしてダニーロを休ませることが喫緊の課題と言えるだろう。
MF: キエーザ ー
クルゼフスキに代わり、85分から出場機会を得る。プレーできる状態であることが示されたことが何よりも朗報。A・サンドロやデ・リフトと同様に連戦での貢献が期待される。
ピルロ監督 7.0
立ち上がりは相手の勢いに飲み込まれかけたが、落ち着きを取り戻してからの波状攻撃で主導権を握る。前半で2点のリードを手にして危なげなく試合を進めることができたのは大きい。手堅い試合運びを継続してできるかが年末までの10連戦では求められることになるはずだ。
マレスカ主審 6.0
両チームともに VAR でゴールを取り消されており、その点に対するストレスが存在したのは否定しようのない事実。ただ、判定基準は公平なものであったし、審判団によって試合が盗まれたなどの騒動は起きないだろう。