11月の代表戦ウィーク直前に行われた 2019/20 セリエA第12節ミラン戦はディバラ選手の決勝ゴールでユベントスが 1-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-1-2] |
AC Milan [4-3-3] |
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GK | 1: シュチェスニー | 99: ドンナルンマ |
DF | 16: クアドラード 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 12: アレックス・サンドロ |
12: コンティ 43: ドゥアルチ 13: ロマニョーリ 19: テオ・エルナンデス |
MF | 30: ベンタンクール 5: ピアニッチ 14: マテュイディ 33: ベルナルデスキ |
39: パケタ 4: ベナセル 33: クルニッチ |
FW | 21: イグアイン 7: ロナウド |
8: スソ 9: ピョンテク 10: チャルハノール |
ユベントスのサッリ監督は 4-3-1-2 を選択。デ・リフト選手が先発に復帰し、トップ下にはベルナルデスキ選手。イグアイン選手とロナウド選手が2トップを組む布陣で試合に臨みます。
対するミランをのピオーリ監督は 4-3-3 を選択。普段どおりのシステムを採用し、前線の3トップはスソ、ピョンテク、チャルハノールの3選手が担当する陣容で試合を迎えます。
試合は両チームの守備陣が高い集中力を見せ、相手にシュートまで持ち込ませない展開で幕が上がる。
最初に枠内シュートを放ったのはユベントス。14分にロナウドのパスに反応したイグアインがドゥアルチを引き連れて右45度からシュートを放つも、これはドンナルンマが右足に当てて CK に逃れる。
対するミランは25分にコンティの折り返しにパケタが頭で合わせたシュートがループ軌道を描いて枠に飛ぶも、これはシュチェスニーが CK に逃れる。
ユベントスは42分にロナウドのシュートが枠を捉えたが、これはドンナルンマの正面。一方のミランは前半終了間際にテオとピョンテクの枠内シュートが生まれたものの、どちらもシュチェスニーがブロック。前半は 0-0 のゴールレスで折り返すこととなる。
後半で先にチャンスを手にしたのはホームのユベントス。53分にベルナルデスキの縦パスをイグアインが落とし、最後はマテュイディが右足で狙うも、シュートは枠のわずかに右。
ミランは58分にパケタの縦パスに反応したピョンテクが抜け出してシュートを放つが、これはシュチェスニーがストップ。
試合が動いたのは77分。ユベントスはベンタンクールが縦パスを入れるとイグアインが落とす。これをディバラがドリブルで相手 DF を1人かわしてから右足でゴール左下にシュートを決め、ユベントスが先制する。
ビハインドを背負ったミランは79分と84分にチャルハノールのミドルシュートが枠を捉えるが、どちらもシュチェスニーが防ぎ、同点とはならない。
ユベントスも90分にイグアイン、94分にディバラに追加点のチャンスがあったが決め切れず。それでも試合はこのまま 1-0 で終了。ディバラのゴールが決勝点となり、ユベントスが勝点3を積み重ねることに成功した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.0
ドンナルンマより忙しい試合だったが、枠内シュートを落ち着いて危なげなく処理。最後尾で安定感のある守備を見せた。
DF: クアドラード 6.0
右サイドで攻守に奮闘。期待される仕事を十分に果たし、チームの勝利に貢献した。
DF: ボヌッチ 6.5
サイドを使ったミランの攻撃を中央で跳ね返し、危険な場面をほとんど作らせなかった。相手をフリーにしたのは17分のピョンテクのヘディングシュートぐらいで安定した内容だった。
DF: デ・リフト 6.0
エリア内でハンドを繰り返す負のスパイラルから抜け出すことに成功。ミランの3トップにも落ち着いた対応を続けた。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
クアドラードと同様にサイドライン際で手堅いプレーを見せる。攻撃に変化を加える起点になることはなかったが、スソの脅威を減らす仕事を最後まで継続した。
MF: ベンタンクール 6.0
右サイドでボールを引き出し、周囲に展開する中継点として機能する。対面したクルニッチを消し、上々の仕事を行った。
MF: ピアニッチ 6.0
ボールを動かす役割を担っていたが、ミランがチャルハノールに監視をさせるようになってからは苦戦。やや消化不良の形でプレーを続けることになった。
MF: マテュイディ 5.5
惜しいシュートを放ったものの、ピッチに足を滑らせるなど出来は良くなかった。パケタを抑えることにも苦労しており、負傷でなくとも戦術的な理由での交代は時間の問題だった。
MF: ベルナルデスキ 5.5
持ち味の走力を活かして攻守に顔を出したものの、攻撃面での貢献は少なかった。パワーシュートは状況を冷静に踏まえた上で放つ必要があると言えるだろう。
FW: イグアイン 6.0
得意とする DF ラインの背後への動き出しからのシュートでチャンスを掴む。しかし、ゴールとはならず。90分に思わぬ形で手にした絶好機では枠に飛ばしたいところだった。ただ、アシストを記録できたため、批判は免れるだろう。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 5.0
普段よりも動きが鈍く、ミスも連発とらしくないプレーが続く。早々の途中交代となったが、内容から判断すると妥当な采配だった。
【交代選手など】
FW: ディバラ 7.5
55分にロナウドとの交代で出場。少し下ってボールを引き出し、ドリブルで突破してチャンスを拡大。77分には先制ゴールを決め、後半アディショナルタイムには追加点になり得るシュートを放つなど好調さを示した。
FW: ドウグラス・コスタ 6.0
ベルナルデスキに代わり、61分から出場する。トップ下や左ウィングの位置を主戦場に縦へのスピードで局面の打開を図るプレーをし、チームに推進力をもたらした。
MF: ラビオ 5.5
マテュイディとの交代で70分からプレー機会を得る。試合に入ることに苦労し、マテュイディと同様に上手くかみ合わず、相手に振り回される場面が目立ってしまった。
サッリ監督 6.5
低調な前半だったが、ロナウドを下げてディバラを投入したことが勝敗の分かれ目になった。ファイナルサードでの攻撃は選手の自主性に任せたままと思われるが、戦術的な約束事を指示することも検討すべきだろう。
マレスカ主審 6.5
フィジカルコンタクトをプレミアリーグ並みに容認していたが、基準が試合開始時から終了時まで両チームに対して公平だった。基準は驚きだったが、判定はフェアであり、審判団として求められる仕事は十分に果たしていた。