2019/20 セリエＡ第2節ナポリ戦は3点をリードしたユベントスが追いつかれるも、後半アディショナルタイムにクリバリ選手のオウンゴールで 4-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
| Juventus [4-3-3] |
SSC Napoli [4-2-3-1] |
|
|---|---|---|
| GK | 1: シュチェスニー | 1: メレト |
| DF | 2: デ・シリオ 19: ボヌッチ  4: デ・リフト 12: アレックス・サンドロ |
22: ディ・ロレンツォ 44: マノラス 26: クリバリ 31: グラム |
| MF | 6: ケディラ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
5: アラン 20: ジエリンスキ 7: カジェホン 8: ファビアン・ルイス 24: インシーニェ |
| FW | 11: ドウグラス・コスタ 21: イグアイン 7: ロナウド |
14: メルテンス |
ユベントスのマルトゥシエッロ副監督は 4-3-3 を選択。負傷離脱のキエッリーニ選手に代わってデ・リフト選手が起用された他は前節パルマ戦と同じ先発メンバーで試合に臨みます。
対するナポリのアンチェロッティ監督は 4-2-3-1 を選択。サッリ監督時代に機能したカジェホン、メルテンス、インシーニェの3選手を活かせる形である 4-3-3 へのシフトを念頭に置いた陣容で試合を迎えます。
試合は4分にマテュイディの落としから抜け出したロナウドの強烈な左足シュートが枠を捉えるも、GK メレトがセーブ。
対するナポリは14分に左サイドから崩して最後はアランがシュート。しかし、これはシュチェスニーが横っ飛びで防ぐ。だが、ユベントスはこのプレー中にデ・シリオが筋肉を痛め、ダニーロとの交代を強いられる。
すると、試合が動く。プレー再開直後の CK からユベントスはロングカウンターを発動させると、Ｄ・コスタからの折り返しをダニーロが押し込み、ユベントスが先制する。
1点を先行したユベントスは19分にマテュイディからの折り返しをエリア内でのターンでクリバリをかわしたイグアインが右足アウトサイドで決め、ユベントスはリードを2点に広げる。
ユベントスは30分と32分にケディラが決定機を得たが、前者はメレトの素早い飛び出しに後者はクロスバーに防がれて3点目とはならず。前半はユベントスが 2-0 のリードで折り返す。
後半開始と同時にアンチェロッティ監督はマリオ・ルイと新加入のロザーノを投入。左サイドの攻撃をテコ入れし、追撃体制を整える。
メルテンスが得点を感じさせるシュートを放つ中、先にゴールを手にしたのはまたもユベントス。62分にＤ・コスタが左サイドの深い位置から折り返したクロスをロナウドが左足で決め、ユベントスのリードは3点に広がる。
このまま手堅い試合運びをしたいユベントスだったが、66分に FK からマノラスに移籍後初ゴールとなるヘディングシュートを決められ、3-1 と詰め寄られてしまう。
直後の68分にはユベントスの右サイドを突破したジエリンスキが入れたクロスにロザーノが合わせ、スコアは 3-2 となる。完全に足が止まり、ナポリの波状攻撃を受けることになったユベントスは81分に FK からディ・ロレンツォに決められ、3点のリードを吐き出してしまう。
同点のままで終了と思われた91分にユベントスは途中出場のディバラがドリブルを仕掛け、FK を獲得。ピアニッチが入れた FK をクリバリがオウンゴールをしてしまい、土壇場でユベントスが勝ち越しに成功する。
結局、このゴールが決勝点となり、ユベントスが 4-3 で勝利した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
セーブの可能性があったシュートはアランのシュートを含め、ストップすることができていた。3失点を喫したとは言え、GK として責任は少ない。
DF: デ・シリオ ー
10分ほどで筋肉を負傷し、途中交代を強いられる。
DF: ボヌッチ 5.5
ドリブルで突破を図るインシーニェからボール奪取に成功したことがハイライト。その一方でマノラスとジエリンスキに手痛い平手打ちを受ける結果となった。
DF: デ・リフト 5.0
ロザーノを離して2点目を許し、80分過ぎには足を攣って戦力にならなくなるなど散々な内容だった。試合終盤は薄氷を踏むことを強いられることになるだろう。
DF: アレックス・サンドロ 6.0
左サイドでバランスを取ることを優先。目立つプレーはなかったが、堅実なプレーに終始し、デ・リフトのカバーを務めるなど貢献度は高かった。
MF: ケディラ 6.5
前半に訪れた2度の決定機を活かし切れなかったが、それ以外は素晴らしい内容だった。中盤に落ち着きを与え、チームの内容が良かったことが何よりの証拠だ。
MF: ピアニッチ 6.5
CB とのパス交換で相手選手を引き出して生まれたスペースに効果的なパスを通していた。期待される仕事をしており、前節よりも内容が改善されていた。
MF: マテュイディ 7.0
重宝されたアッレグリ時代の輝きを見せた。守備から構築するなら欠かせない選手だが、ポゼッションでボールを動かす役割としては合格ギリギリの出来だった。
FW: ドウグラス・コスタ 7.0
サイドで対面する相手選手を剥がすなど持ち前の突破力を示す。次はゴールという形で結果を残すことが期待される。
FW: イグアイン 6.5
ゴールで結果を残す。幅を取る仕事をせずには済んだが、縦パスを受ける際にプレッシャーを受けてボールロストをするなど危ない場面も。
FW: ロナウド 6.5
得点に対する渇望を見せ、ゴールを奪取。左サイドでボールを受けた時はタッチライン際のドリブルで持ち上がるなどポジションごとにプレーを使い分けていたことも高評価。
【交代選手など】
DF: ダニーロ 6.5
デ・シリオとの交代で15分から出場し、ユベントス・デビューを果たす。直後のプレーで初ゴールを決めるなど上々のデビュー戦となった。
MF: エムレ・ジャン 5.5
ケディラに代わり61分からプレー機会を得る。1失点目の際にファーサイドで残っていたことでオフサイドラインを下げてしまうなど内容は今一つだった。
FW: ディバラ ー
76分にイグアインとの交代で出場。チームがポゼッションを放棄しつつある状況下で攻撃をテコ入れすることはできず。それでも自らのドリブル突破で決勝点につながる FK を獲得した。
マルトゥシエッロ副監督 6.0
3-0 までは良かったが、失点を喫してからは守備が瓦解した。クリバリの不運なオウンゴールで勝てたから良かったものの、守備面の課題は山積みと言わざるを得ないだろう。まずは足が止まる時間帯を遅らせるための取り組みが必要だ。
オルサート主審 7.0
荒れる展開が予想された中で試合を上手くコントロールした。ダイブを敢行したメルテンスが審判に文句を言っていたのだから、カードを出した方が良かったかもしれない。それ以外は疑問を抱くような判定はなかった。
