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インテルの新監督がコンテに決まったことでメディアが「ディバラとイカルディのトレード話」を再び煽り出す

 沈静化した「ディバラ選手とイカルディ選手のトレード」ですが、コンテ監督の就任が決定したことを受け、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が再び煽っています。ただ、インテルに “忖度” した願望記事と言わざるを得ないでしょう。

画像:トレードの噂が再燃したイカルディとディバラ
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■ インテルにはトレードを成立させたい複数の理由がある

 まず、コンテ監督が就任したインテルはイカルディ選手が不要の存在になりつつあります。

  • FFP の関係で、6月30日までに4000万ユーロの売上高が必要
  • チーム内で不協和音を生むイカルディ選手は “腫れもの” の状態
  • コンテ監督は CF にターゲットマンを好む指揮官

 要するに、イカルディ選手は「コンテ監督が要求するタイプの CF ではない」のです。選手にハードワークを求めるため、CF であっても走力や献身性が必須です。

 しかし、コンテ監督が求める能力をイカルディ選手が持っているとは言えません。また、チーム内で煙たがれる行為をしたこともあり、“お払い箱” にしたいという思惑がインテル内にはあるでしょう。

 だから、「ユベントスに売却」という話が出ているのです。

 

■ ガゼッタが描く「(インテルにとって理想的な)シナリオ」とは

 トレードを成立させたいのはインテルのマロッタ CEO ですが、インテル側が思い描いているシナリオは以下のものでしょう。

  1. 6月30日までにユベントスがイカルディ選手を獲得
    • インテルは FFP の制約を回避
    • ユーヴェは(待望の?) CF を獲得
  2. 7月1日以降にインテルがディバラ選手を獲得
    • インテルはディバラ選手を獲得し、選手は出場機会を得られる
    • ユベントスは「ディバラ選手の売却益とイカルディ選手の獲得費用の差額」による補強資金を得る

 かなり無理のあるシナリオですが、トレードが成立するなら上記の項目に両クラブが “旨味” を感じている場合に限定されるでしょう。

 インテルにとっては魅力的なトレードです。しかし、ユベントスにとっては魅力のないトレードです。なぜなら、ディバラ選手を放出するなら、より売却益が見込めるクラブに移籍させた方が得だからです。

 したがって、願望記事に過ぎないと言えるでしょう。

 

■ 「センターフォワードを本職とする選手を5人も抱えてどうするのか?」という話

 もし、ユベントスのフロント陣がイカルディ選手の獲得に乗り出すなら、「補強戦略プランを持っていない」と言わざるを得ないでしょう。なぜなら、明らかに CF が人員過剰となるからです。

表1:ユベントスの選手(2019/20 シーズン・暫定)
  選手名
FW CF ロナウド、マンジュキッチ、ケーン
WG ディバラ、D・コスタ、クアドラード、ベルナルデスキ、(A・サンドロ、カンセロ)
イグアイン、オルソリーニ、ピアツァ

 2019/20 シーズンに有効なユベントスとの契約を持つ CF は “現時点で” 4選手います。ロナウド、マンジュキッチ、ケーン、そしてイグアインの4選手です。

 ガゼッタ紙はイグアイン選手の存在を完全に忘れていますが、イグアイン選手の売却目処は立っていません。ここにイカルディ選手が加われば、CF を本職とする選手は5選手になります。

 ロナウド選手は “アンタッチャブル” で、ケーン選手には今季後半戦と同様の出場機会を与える必要があります。高給取りのベンチ要員を複数抱えることはできませんので、選手の放出が進まない状況でイカルディ選手の獲得に乗り出すことは論外と言えるでしょう。

 

 トレードの打診があったなら、門前払いにすべきです。インテルの負債をユベントスが肩代わりする必要はないからです。まずはユベントスのフロント陣が任命した新監督のスタイルに合致する選手を確保できるのかに注目です。