トリノで行われた 2018/19 セリエA第27節ウディネーゼ戦はケーン選手の2得点などで 4-1 で勝利しました。
両チームの先発選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
Udinese Calcio [3-5-2] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: ムッソ |
DF | 4: カセレス 15: バルザーリ 24: ルガーニ |
87: ドゥ・メオ 5: エコング 17: ナイティンク |
MF | 37: スピナッツォーラ 23: エムレ・ジャン 30: ベンタンクール 14: マテュイディ 12: アレックス・サンドロ |
18: テア・アフェスト 19: ラーセン 24: ウィルモット 6: フォファナ 90: ゼーヘラール |
FW | 33: ベルナルデスキ 18: ケーン |
23: プッセート 10: デ・パウル |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。大幅なターンオーバーを敢行し、スピナッツォーラ選手が右 WB を務め、2トップはベルナルデスキ選手とケーン選手が入る布陣で試合に臨みます。
対するウディネーゼのニコラ監督は 3-5-2 も選択。プッセート選手とデ・パウル選手が2トップを組み、エコング選手を中心にした3バックで中央を固める陣容で試合を迎えます。
試合はインテンシティーの低い入りを見せたウディネーゼに対し、ユベントスが鋭い攻めから先行する。
ユベントスは11分にパスをインターセプトしたA・サンドロが左サイドをドリブルで持ち上がり、GK と DF の間にグラウンダーのクロスを入れる。すると、走り込んだケーンが右足で合わせてユベントスが1点を先制する。
ところが、両チームにアクシデント。ユベントスがバルザーリが、ウディネーゼはナイティンクが負傷で交代を余儀なくされ、交代枠を1つ消費してしまう。
しかし、攻め続けたユベントスは39分にマテュイディのプレスから発生したこぼれ球をケーンが回収してドリブルで持ち上がり、エリア内から右足アウトサイドでシュート。これが相手 DF の足に当たってコースが微妙に変わってゴールに吸い込まれ、リードを2点に広げる。
後半に入っても前半と同じような内容が続くが、右サイドのスピナッツォーラがポイントになった攻めはシュートの正確性を欠き、試合を決めることができない。
それでもユベントスは65分に中盤でボール奪取したベンタンクールが前線にフィードを送ると反応したケーンがエリア内でオポクに倒されて PK を獲得。これをエムレ・ジャンが中央に蹴り込み、ユベントスのリードは3点に広がる。
ユベントスは71分にスピナッツォーラのクロスにフリーで合わせたマテュイディが決めて4点目。80分にはケーンを下げ、プリマベーラやBチームでプレーするニコルッシをトップチームデビューさせるなど余裕の采配を見せる。
対するウディネーゼは84分に後方からのフィードに反応したラザーニャが胸トラップから無駄のない動きで左足シュートを突き刺して1点を返すことが精一杯で反撃はここまで。
試合は 4-1 で終了し、ユベントスが勝点3を積み重ねた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの対戦は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
シュートストップを求められる場面が皆無に近く、仕事はほほなかった。
DF: カセレス 6.0
3バックの右を基本にプレーをし、空中戦でのバトルを続けるなど奮闘した。失点は無駄のない攻めを見せた相手を褒めるべきだろう。
DF: バルザーリ 6.0
中央で守備陣を統率していたが、負傷で途中交代を余儀なくされる。久しぶりのプレーだっただけに残念な結果となった。
DF: ルガーニ 6.0
シュチェスニーとの連携で危ない場面はあったものの、ウディネーゼの攻めに迫力がなかったこともあり、安定した守備を示した。
WB: スピナッツォーラ 6.5
右サイドで起点となり、攻撃の推進役として機能する。エムレ・ジャンとの連携も時間の経過とともに向上しており、良い印象を残した。
MF: エムレ・ジャン 6.0
中盤でバランスを取り、フィジカルや機動力で持ち味を発揮した。PK を冷静に決めたが、ケーンのハットトリックがかかっていたのだから譲っても良かっただろう。
MF: ベンタンクール 6.5
レジスタとしてボールを動かし、チームの攻撃にリズムをもたらす。良い内容だったが、ウディネーゼのプレスが弱すぎたことは差し引く必要があるだろう。
MF: マテュイディ 7.0
タイミング良く最前線に顔を出し、決定的な4点目を決めた。中盤で攻守に機能しており、良い印象を持ってアトレティコとの大一番を迎えることが期待される。
WB: アレックス・サンドロ 6.5
左サイドから良質のクロスを供給し、先制点の場面を始めとする得点機を数多く作り出した。良い状態にあるようだ。
FW: ベルナルデスキ 7.0
セカンドトップとしてピッチの様々な場所に顔を出し、ボールを引き出す仕事をする。攻撃の枚数が限られている状況を感じさないプレーぶりだった。
FW: ケーン 7.5
前半でドッピエッタを達成し、後半は PK を獲得した。決定力を示したことで、イタリア代表に向けても良いアピールになったと言えるだろう。サイドのスペースを埋めるためにスプリントで戻る献身性も良かった。
【交代選手など】
DF: ボヌッチ 6.0
25分にバルザーリとの交代で急遽出場し、3バックの中央としてプレーする。ウディネーゼのプレッシャーが少ないこともあり、トラブルに見舞われる場面は皆無と言って良い状況だった。
FW: ディバラ 6.0
マテュイディに代わり72分から出場。試合の行方がほぼ決していたこともあり、攻撃でベルナルデスキほどの印象を残すことはできなかった。
MF: ニコルッシ ー
ケーンとの交代で80分から出場し、ユベントス・デビューを果たす。緊張で硬くなると思われたが、点差があったためか落ち着いたボールタッチを見せた。今後のさらなる成長が期待される。
アッレグリ監督 6.0
ケーンが躍動し、ニコルッシにトップチームで10分以上のプレー時間を与えることができたのだから、ターンオーバーは成功だったと言えるだろう。ただ、相手のプレスが緩すぎたため、この部分への対応がアトレティコ戦に向けた課題となるはずだ。
キッフィ主審 6.0
審判協会の重役であるニコラ・リッツォーリ氏が現地観戦する中、落ち着いた判定を行った。一方的な試合展開だったので荒れる場面もなかった。ケーンの PK もエリア内で足を蹴られていたのだから、判定は妥当なものだった。