3月の代表戦明け初戦となった 2017/18 セリエA第30節ミラン戦はクアドラード選手の勝ち越しゴールが生まれたユベントスが 3-1 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [3-5-2] |
AC Milan [4-3-3] |
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GK | 1: ブッフォン | 99: ドンナルンマ |
DF | 15: バルザーリ 4: ベナティア 3: キエッリーニ |
2: カラブリア 19: ボヌッチ 13: ロマニョーリ 68: リカルド・ロドリゲス |
MF | 26: リヒトシュタイナー 6: ケディラ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ 22: アサモア |
79: ケシエ 21: ビリア 5: ボナベントゥーラ |
FW | 10: ディバラ 9: イグアイン |
8: スソ 9: アンドレ・シウバ 10: チャルハノール |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。バルザーリ選手が右 CB に入り、中盤はケディラ、ピアニッチ、マテュイディの3選手が担当する布陣で試合に臨みます。
対するミランのガットゥーゾ監督は 4-3-3 を選択。こちらは予想された選手がスタメンに名を連ね、CF にはA・シウバ選手を起用して試合を迎えます。
試合はユベントスが先手をとる。7分にイグアインが素早いターンから枠内シュートを放ち、ドンナルンマを脅かす。すると、直後の8分にピアニッチの縦パスを受けたディバラが同じような距離から放ったシュートが突き刺さり、ユベントスが先制する。
対するミランはチャルハノールのクロスからA・シウバが頭で合わせたが、シュートは枠を捉えない。それでも28分に獲得した左 CK からボヌッチがヘディングシュートを決め、ミランが同点に追いつく。
相手を押し込むことができず、ミランに流れが傾いていたことを受け、アッレグリ監督は後半開始と同時にD・コスタを投入して展開の打開を図る。
しかし、決定機を手にしたのはミラン。55分にはチャルハノールのロングシュートがクロスバーを直撃。この跳ね返りをスソが回収してシュートを放ったが、ブッフォンがセーブし、ユベントスは難を逃れる。
勝点3が欲しいユベントスはクアドラードとベタンクールを投入し、システムを 4-2-3-1 に変更してミランゴールに迫る。
すると、79分にその姿勢が結果となって現れる。左サイドに回ったD・コスタが裏のスペースに走り出したケディラにパスを通す。ケディラが左足で入れたクロスに逆サイドから走り込んだクアドラードがダイビングヘッドで押し込み、ユベントスが勝ち越しに成功する。
87分には再び左サイドのD・コスタがミラン DF を引きつけ、ディバラにパス。ディバラもシュートスペースを作る動きをして、ケディラのシュートをお膳立て。これをケディラがゴール左下に決め、ユベントスはリードを2点に広げる。
結局、試合はこのまま 3-1 で終了。残り15分を切ってから2点を奪ったユベントスが競り勝ち、セリエA首位の座をキープした。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.5
至近距離から放たれたボヌッチのシュートにできることは何もなかった。それ以外には良い反応を見せ、ゴールを守った。
DF: バルザーリ 5.5
チャルハノールを抑え切れず、攻撃のアクセントを付けることを許した。世代交代の波は確実に押し寄せている。
DF: ベナティア 6.0
A・シウバに張り付き、決定的な仕事をさせなかった。ただ、3バックでスタートしたことを考慮すると、ビルドアップでの貢献をもう少し期待したかった。
DF: キエッリーニ 6.0
ポジションを柔軟に変え、対面したスソなどを抑え込んだ。レアルとの大一番を前に復帰できたことが大きい。
WB: リヒトシュタイナー 5.5
献身的に右サイドで働いたが、チームの調子が悪く、守備に追われ続ける結果となった。攻撃での貢献ができず、戦術的な理由で交代となったことは止むを得ない。
MF: ケディラ 7.0
中盤3枚でのプレー時はバランスを取ることに専念していたが、ダブルボランチになってからはエリア内に侵入する積極性を見せる。決定的な3点目を奪い、大きなインパクトを残した。
MF: ピアニッチ 6.0
レジスタとしてボールを配給するとともに、中盤で守備のフィルターとしても機能した。
MF: マテュイディ 5.5
広範囲に顔を出す走力が持ち味だったが、この試合では存在感をほとんど発揮できず。デュエルでも見せ場を作れず、不完全燃焼だった。
WB: アサモア 6.0
細かいミスはあったものの、フィジカルを活かして左サイドで主導権を得る。守備でも献身的は働きを見せ、チームに貢献した。
FW: ディバラ 6.5
先制ゴールでチームに勢いを与え、ケディラの3点目をアシスト。結果でチームの勝利を呼び寄せた。
FW: イグアイン 5.5
オープニングシュートを放ち、良い形で試合に入ったが、その後は消えてしまった。ポストプレーでの存在感もなかっただけに不安の残る内容となった。
【交代選手など】
MF: ドウグラス・コスタ 6.5
リヒトシュタイナーに代わり、46分から出場する。ドリブルでミランの守備網を突破し、左サイドに回ってからチャンスメイクでチームの勝ち越しに大きく関与した。
MF: クアドラード 7.0
61分にマテュイディとの交代で出場。右サイドを疾走し、勝ち越しゴールで復帰を印象づけた。フル出場できるコンディションをいつ取り戻すかが注目点だ。
MF: ベタンクール 6.0
ピアニッチとの交代で76分から出場機会を得る。中盤でパス交換に良いリズムをもたらし、チームに安定感を与えた。期待が寄せられる理由を示したプレーだった。
アッレグリ監督 6.5
用意した3バックはデュエルが互角だったため機能しなかったが、後半からシステムを変更。試合中の采配が的中し、勝点3を獲得することに成功した。
マッツォレーニ主審 6.0
VAR の適用には少し疑問が残ったが、同じ基準によるジャッジだった。批判を受けるような判定はなかったと言えるだろう。