スクデット獲得を賭けて行われたセリエA第36節ローマ戦はレミナ選手のゴールでユベントスが先制するも逆転され、3-1 で敗れました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
AS Roma [4-2-3-1] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: ブッフォン |
DF | 2: リュディガー 44: マノラス 20: ファシオ 33: エメルソン |
26: リヒトシュタイナー 19: ボヌッチ 4: ベナティア 22: アサモア |
MF | 5: パレデス 16: デ・ロッシ 11: サラー 4: ナインゴラン 92: エル・シャーラウィ |
18: レミナ 5: ピアニッチ 27: ストゥラーロ |
FW | 8: ペロッティ | 7: クアドラード 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
ローマは 4-2-3-1 を選択。パレデス選手がダブルボランチの一角を務め、ペロッティ選手が CF を務める布陣で試合を迎えます。
対するユベントスも 4-3-3 を選択。ディバラ選手をベンチに置き、中盤はレミナ、ピアニッチ、ストゥラーロの3選手が担当する形で試合に臨みます。
まずは6分、CK からのこぼれ球にエリア外にいたアサモアが反応。左足から離れた強烈なシュートがポストを直撃し、ユベントスが相手ゴールを脅かす。
良い試合の入り方をしたユベントスは21分にストゥラーロが入れた浮き球のクロスをファーに流れたイグアインが右足で落とす。そこに走り込んだレミナが合わせ、アウェイのユベントスが先制する。
しかし、ローマはすぐに同点に追いつく。25分にユベントス DF 陣からボールを奪って獲得した CK からマノラスが中央でヘディング。このシュートはブッフォンにセーブされたものの、デ・ロッシがこぼれ球を押し込み、スコアをイーブンに戻す。
追いつかれたユベントスは35分にイグアインが距離のある場所から左足で狙うも、これはシュチェスニーがセーブ。前半は互いに譲らず 1-1 で折り返す。
突き放すことに成功したのはローマ。55分にエル・シャーラウィが左サイドから切れ込んでシュートを放つと、ボールはボヌッチに当たってスピンが増し、ファーサイドに吸い込まれる。
65分にはサラーとのワンツーで右サイドを抜け出したナインゴランがニアサイドを居抜き、リードを2点に広げる。
スクデットを決めるために2点が必要となったユベントスは85分にボヌッチが攻め上がりからヘディングシュートを放つも、シュートは枠を捉えない。アディショナルタイムにはディバラがエリア内で倒されたが、笛は鳴らず。
結局、試合はこのまま 3-1 で終了。ローマがオリンピコで意地を見せ、ユベントスのスクデット獲得は次節以降に持ち越しとなった。
出場したユベントスの選手、監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 5.5
同点ゴールを許したシーンでは奮闘したが、その後は集中力が途切れていた。出場機会を求めるネトにチャンスを与えた方がチームのためになったと思われる。
DF: リヒトシュタイナー 5.5
デ・ロッシへの対応が遅れたことが同点ゴールへとつながってしまった。エル・シャーラウィのゴールは SB としてコースを限定しているのだから、失点を理由に責められるのは酷である。
DF: ボヌッチ 6.0
ペロッティを消し、最後尾で守備陣を統率していたが、ベナティアに縦パスの供給を一任し続けた状態で良かったのだろうか。サイドチェンジを奪われ、CK を取られるなど不安定な部分も露呈していた。
DF: ベナティア 5.5
サラーが切れ込んだ際の対応に苦労し、セットプレー時の守備では消えていた。空中戦の守備という点で課題が残った試合だった。
DF: アサモア 6.0
強烈なシュートでチームを勢いに乗せ、サラーの突破を制限するなど見せ場を作った。クロスの質が高ければ、チームとして良い結果を手にできていたかもしれない。
MF: レミナ 6.5
スクデットを手繰り寄せる先制ゴールを決めたはずだった。シンプルなプレーと走力で良いパフォーマンスを見せていただけに悔やまれる試合結果となってしまった。
MF: ピアニッチ 5.5
ボールの供給源ということもあり、高い位置でボールを触る機会が少なかった。長所があまり発揮できない位置でのプレーを強いられ、持ち味を出すことができなかった。
MF: ストゥラーロ 6.5
スペースでボールを引き出し、前線に運ぶなどのテクニックを見せ、先制ゴールの起点となった。最前線に入れるパスのタイミングを掴めば、さらに評価は高まるだろう。
FW: クアドラード 5.0
スペースへのスプリントでは存在感が放たれていたが、ボールを持った際の崩しという点では物足りなかった。スランプに近い状態であり、テコ入れが必要と言えるだろう。
FW: イグアイン 6.0
レミナの先制ゴールをアシストし、コース取りの良いドリブルで前進。シュートコースを見つけては強烈な枠内シュートを放つなど CF としての仕事は存分に果たした。
FW: マンジュキッチ 5.5
左サイドで献身的なアシストを続けたが、後半は試合から消え、腰を痛めて不安を残すなど消化不良の試合になってしまった。
【交代選手など】
DF: ダニ・アウベス 6.0
64分にリヒトシュタイナーとの交代で出場するも、直後にナインゴランの得点でプランそのものが崩れ、持ち味が活かされる試合内容とはならなかった。
FW: ディバラ 6.0
ストゥラーロに代わり、69分から出場する。強引なドリブル突破やサイドへの展開、エリア内への侵入など奮闘したが、PK を取られないなどリズムに乗り切れない試合だった。
MF: マルキージオ ー
クアドラードとの交代で78分からプレーする。ローマ戦での起用は不可能と見られていたことを考えると、プレーできる状態にまで回復していたことが最大の朗報と言えるはずだ。
アッレグリ監督 5.5
前半の戦いぶりは悪くなかっただけに、先制点を得たことでスクデットを獲得したと先走った選手たちが緩めた気持ちを引き締めることができなかった。これはチームとして大いに反省しなければならない。レミナやストゥラーロという雑さの目立った選手が良いプレーを見せていただけに悔やまれる試合となってしまった。
バンティ主審 6.0
PK を見逃したシーンはあまり褒められるものではないが、2点差だったこと(と誤審の対象)を考えると批判は起きないだろう。試合全体としては適度にフィジカルコンタクトを認め、選手たちに戦うことを促していた。