ポルト戦から中2日で行われたセリエA第26節エンポリ戦は後半に2得点をあげたユベントスが 2-0 で勝利し、ホーム連勝記録を30に伸ばしました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
Empoli FC [4-3-1-2] |
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GK | 25: ネト | 28: スコルプスキ |
DF | 23: ダニ・アウベス 19: ボヌッチ 24: ルガーニ 12: アレックス・サンドロ |
2: ローリニ 6: ベッルーシ 15: コスタ 21: パスクアル |
MF | 5: ピアニッチ 8: マルキージオ 7: クアドラード 17: マンジュキッチ 27: ストゥラーロ |
33: クルニッチ 8: ディウセ 5: マウリ 10: エル・カドリ |
FW | 9: イグアイン | 20: プッチャレッリ 89: マリルンゴ |
ユベントスは 4-2-3-1 を継続するも、ポルト戦から6選手を入れ替えます。ルガーニ選手とボヌッチ選手がCBでコンビを組み、マンジュキッチ選手がトップ下に入る形で試合に臨みます。
対するエンポリは 4-3-1-2 を選択。プッチャレッリ選手とマリルンゴ選手の2トップをエル・カドリ選手がサポートする狙いを持ち、試合を迎えます。
試合はユベントスが支配するも、過密日程の影響から動きが悪く、エンポリ守備陣を翻弄するまでには至らない。
ユベントスはエンポリが採用した 4-3-1-2 でサイドが薄くなる点を利用し、SBの前からマンジュキッチを狙ったクロスで打開しようと試みるも、シュートは枠を取らず。31分にイグアインのスルーパスでマンジュキッチが抜け出すも、シュートを打つ寸前でディウセがタックルで防ぐ。
前半終了間際にはゴール正面左で得たFKをピアニッチが直接狙うも、壁に当ててしまい、先制の機会を逃してしまう。結局、ユベントスは上手く攻め切ることができず、前半は 0-0 で折り返すこととなった。
後半に入っても、ユベントスはこの戦術を継続。すると、52分にそれが報われる。
クアドラードが右サイドから入れたクロスをマンジュキッチが頭で合わせる。スコルプスキが弾き、クロスバーに逃れるも、真下に跳ね返る。これで生まれた混戦からマンジュキッチがネットを揺らし、ユベントスが先制に成功する。
オウンゴールで先手を奪ったユベントスは65分に追加点をあげる。右サイドのダニ・アウベスから入ったグラウンダーのクロスをアレックス・サンドロが受け、反転からの左足シュートでファーサイドのネットを揺らす。
リードを2点差に広げたユベントスは交代枠を使い時間を進める。試合はこのまま終了し、ユベントスがリーグ戦ホーム30連勝を達成した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ネト 6.0
つなぎの部分では不安定さを見せる場面もあったが、GKとして求められるシュートストップなど肝心な点において安定感を示した。
DF: ダニ・アウベス 6.5
厳しい日程の中、攻守において実力の片鱗を見せつけた試合だった。多様なクロスを供給し、右サイドでアクセントを付けていた。良い形でバランスが取れていると言えるだろう。
DF: ボヌッチ 6.0
処分明けの一戦となった試合で力強いパフォーマンスを見せた。ただ、空回りになりかけたシーンもあり、改善すべき部分もあった。
DF: ルガーニ 6.5
対人マークとともに裏のスペースへのケアも怠らず、中央の守備を引き締めた。レギュラーとして君臨するだけの能力は存分に示していたと言える。
DF: アレックス・サンドロ 7.0
連戦での出場となったが質の高いプレーに終始した。ゴールシーンではエリア内に顔を出し、見事なターンからシュートを決めるなど得点力の高さを見せつけた。
MF: ピアニッチ 6.5
前半はリズムを掴むことに苦労したが、チーム全体の運動量が上がった後半は持ち味を発揮することができていた。中盤でのフィジカル勝負にも積極性を見せており、好パフォーマンスだった。
MF: マルキージオ 6.0
ピアニッチとのコンビはまだ成熟し切っておらず、少し苦労する場面もあった。時間とともにプレー精度が上昇しており、トップコンディションまであと少しだろう。
MF: クアドラード 6.5
右サイドからマンジュキッチにピンポイントのクロスを届けたキックの精度は称賛されるべきものである。また、突破力も見せつけ、攻撃にアクセントを加えていた。
MF: マンジュキッチ 7.5
前半はファーで合わせ切れず、ストレスを溜め込むばかりだったが、先制点を奪うことでそれを帳消しにした。記録上はオウンゴールとなったが、マンジュキッチの得点として認められるべきである。
MF: ストゥラーロ 6.5
シュートの正確性は欠いたが、チームへの献身性を示し続けた。サンドロやマンジュキッチとも連携し、左サイドで攻撃の形を示したことは大きい。
FW: イグアイン 6.0
この試合での決定機はオープニングシュートの1本だけで、彼の日ではなかった。ただ、前線からのチェーシングなど消された中でも役割は全うしていたと評されるべきである。
【交代選手など】
MF: ディバラ 6.5
74分にストゥラーロとの交代でピッチに入る。DFとMFの間でボールを受け、エンポリ守備陣を撹乱し、3点目のチャンスを演出する力をまざまざと見せつけた。
MF: リンコン ー
マルキージオと交代で79分から出場する。相手のカウンターを防ぎ、ボール奪取からショートカウンターの起点になるなど持ち味を発揮した。
MF: ピアツァ ー
クアドラードに代わる形で85分から出場。ディバラやダニ・アウベスとの理解を深める目的だったと考えられるが、チームが攻撃に比重を置いていなかったこともあり、インパクトを残すまでには至らなかった。
アッレグリ監督 6.5
中2日の非常に厳しい日程で、求められた勝利という結果を確実に手にすることに成功した。4-3-1-2 のシステムが抱える “穴” を突くことに成功したが、マンジュキッチ一辺倒になっていたことは読まれており、イグアインもゴールを狙えるGKとDFの間を狙うなどの「次善の策」が欲しかった。
マリアーニ主審 5.5
誕生日だから浮かれていたのだろうか。試合序盤は雑な判定が続き、ホームチームのサポーターから大ブーイングを受けるほどだった。後半は無難にジャッジしていたが、落ち着きがなかったことは否めない。