雨のスタディオ・サン・パオロで行われたセリエA第30節ナポリ戦はケディラ選手のゴールで先制するも、ハムシク選手のゴールで追いつかれ、1-1 の引き分けに終わりました。
試合に先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
SSC Napoli [4-3-3] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: ラファエウ | 1: ブッフォン |
DF | 2: ヒサイ 33: アルビオル 26: クリバリ 3: ストリニッチ |
26: リヒトシュタイナー 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 22: アサモア |
MF | 5: アラン 8: ジョルジーニョ 17: ハムシク |
8: マルキージオ 6: ケディラ 18: レミナ 5: ピアニッチ 17: マンジュキッチ |
FW | 7: カジェホン 14: メルテンス 24: インシーニェ |
9: イグアイン |
ナポリは 4-3-3 を選択。状態が万全でないレイナ選手に代わり、GK にはラファエウ選手が先発。ストリニッチ選手が左SBに入り、フィールドプレーヤーはベストメンバーが名を連ねました。
対するユベントスは 4-2-3-1 を選択。ピアニッチ選手がトップ下を務め、レミナ選手が右。コンディションが懸念されたマンジュキッチ選手は先発で試合に臨みます。
先制したのは完全アウェイのユベントス。7分にマルキージオのロングフィードがはじき返されたところをケディラが回収。ドリブルで持ち上がり、ピアニッチとのワンツーでエリア内からダイレクトシュートを放ち、スタジアムを沈黙させる。
リードを得たユベントスだったが、ボールを持ったナポリがリズムを掴み、防戦一方となる。
ファールをもらって試合の流れを切る狙いは主審オルサートがフィジカルバトルを容認したことで変更を余儀なくされる。31分にはグラムのクロスから最後はハムシクが狙うも、枠の外。34分に中央を突破したメルテンスのシュートはブッフォンが抑え、前半は苦しみ続けるも1点のリードで折り返す。
押される展開を脱したいユベントスだったが、後半に入ってもナポリの勢いは衰えない。
56分にメルテンスのシュートのこぼれ球をカジェホンが詰めてネットを揺らすも、これはオフサイド。しかし、60分にナポリの攻勢が身を結ぶ。
レミナのパスがずれたところをナポリが回収し、ボールはハムシクへ。メルテンスに預け、DF の背後に走り込んでリターンパスを受けたハムシクがゴール右上にダイレクトに決め、同点に追いつくことに成功する。
69分にはアサモアのバックパスが弱くなったところをメルテンスが突進するも、これはブッフォンの飛び出しとボヌッチの懸命の戻りで事なきを得る。
勝ち切ることが難しいと見たアッレグリは最後にリンコンを投入し、勝点1を持ち帰ることを優先し、試合はこのまま 1-1 で終了。ユベントスがナポリのファンクラブ会員とカンパニア州の住民のみで埋め尽くされたスタディオ・サン・パオロから勝点1を持ち帰ることとなった。
出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.5
ハムシクのゴールは止めようがなかったが、メルテンスのシュートはいずれも良い反応でセーブした。劣勢の中でも失点を最小限に抑えたことは大きい。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
攻め上がる機会はなかったが、ナポリ自慢の左サイドからの攻撃を限定する役割を全うした。粘り強さを見せたパフォーマンスだった。
DF: ボヌッチ 6.5
メルテンスへのくさびに釣り出され、ハムシクに走りこむスペースを与えたことが唯一のマイナス。ロングフィードの精度は高く、要所でインターセプトを見せるなど好調さを見せつけた。
DF: キエッリーニ 6.5
ゴール前で強さを発揮し、ナポリが狙った裏のスペースへの浮き球パスを徹底的に遮断し続けた。
DF: アサモア 5.5
裏を狙うカジェホンの動きに対するケアを怠らず、自由を与えなかった。ただ、メルテンスにバックパスを奪われかけるなど危なかったシーンもあり、自慢の馬力を見せるまでには至らなかった。
MF: マルキージオ 6.0
ナポリのプレッシャーに耐え、中盤の盾として機能した。ハイプレスの餌食になることはなく、厳しい試合状況の中で存在感を発揮したことはプラスである。
MF: ケディラ 7.0
こぼれ球を回収し、ピアニッチとのワンツーで先制点をチームにもたらした。中盤での存在感は突出しており、まさに攻守に大活躍したと言える内容だった。
MF: レミナ 5.0
序盤は際立っていたが、ストリニッチにパターンを見切られてからは試合から消え、パスミス等でボールを奪われる原因になるという残念なパフォーマンスだった。
MF: ピアニッチ 6.0
先制ゴールをアシストするなど、展開という点での貢献度は高かった。ただ、フィジカルバトルの色合いが強くなるにつれ、ボールタッチが荒くなり、狙い所となってしまうなど工夫が求められる状況に陥っていた。
MF: マンジュキッチ 5.5
普段のような上下動が少なく、状態が懸念されていたことが如実に分かる内容だった。ボールの追い回しやスライディングタックルをお見舞いするシーンがほぼ皆無だったことが根拠と言えるだろう。
FW: イグアイン 6.0
大ブーイングを受ける中、最前線で1人奮闘した。強引な突破でボールを運び、シュートまで持ち込もうとしたり、サイドから突破を試みるなど厳しいマークを受けながら働き続けていた。
【交代選手など】
MF: クアドラード 6.0
61分にレミナとの交代で出場。右サイドに安定感を与えたが、ナポリの守備網を突破するまでには至らず。それでも、抑止力として機能した。
MF: ディバラ ー
マルキージオに代わり、80分から出場する。ボールを受けたのは数えるほどで、ゴールからも遠く、攻撃のタクトを振るうという訳にはいかなかった。
MF: リンコン ー
87分にピアニッチと交代で出場機会を得る。DF の前でボールを引き出し、ナポリの中盤にプレスをかけるなど持ち味を見せ、勝ち越し点を狙うナポリの攻撃を抑えることに貢献した。
アッレグリ監督 6.0
勝点を持ち帰るというミッションを完遂したことは評価されるべきだ。レミナを交代する直前での失点は悔やまれるが、これは采配の問題ではない。相手にボールを当ててスローインとし、選手交代を行うという試合運びの部分である。
オルサート主審 6.5
熱い試合となる前提でフィジカルバトルを容認し、公平な笛を吹いた。裏への飛び出しに対するオフサイドの判定もしっかりと見ており、良い審判団が試合を担当したと言えるだろう。