1月の移籍市場は『修復用のマーケット』とも呼ばれ、夏の移籍市場で抱えた問題にパッチを当てる役割が一般的と見られています。
ユベントスはアッレグリ監督のためにトップ下の選手を欲していたことは事実であり、その希望は現時点でも変わっていないでしょう。ですが、冬のマーケットで希望するクオリティを持った選手を獲得できる見込みは低いため、出場機会の少ない選手を放出することがメインになると予想されます。
退団の見込みが高いと予想されているのは次の2選手です。
■ マルティン・カセレス
2016年夏までの契約であり、交通事故を起こしたり、怪我でフル稼働ができていなかったりとユベントスとの契約が延長される可能性は少ないでしょう。したがって、1月に現金化する理由は十分にあります。
移籍先としてフェネルバフチェ(トルコ)やミラノの2チームが盛んに取り上げられています。
イタリアではミラノ行きの可能性を検討する報道が出ていますが、両チームとも DF 陣が飽和状態であるため、少なくとも DF の2選手を放出したチームがカセレス選手を迎え入れる気があると見ることができるでしょう。
ミランではメクセス/サパタ/ロドリゴ・エリー、インテルではドドー/モントーヤ/ビディッチといった選手たちが放出されるかがバロメーターとなると思われます。
■ シモーネ・ザザ
ザザ選手の場合はヨーロッパのビッグクラブに対する格好のアピールの舞台である EURO 2016 のメンバーに選ばれるために出場機会を欲していることから移籍を希望していると報じられています。
『カルチョメルカート.com』は「ザザがチームに移籍希望を伝えた」と報じていますが、情報の出所に対する信憑性が問われると言えるでしょう。
移籍先としてプレミアリーグ・ワトフォードの名前が取沙汰されています。ウディネーゼのポッツォ氏がオーナーを務めており、セリエAからの選手引き抜きも現実にあり得る話でしょう。ですが、チームはイガロ選手(18試合13得点)とディーニー選手(18試合6得点)の FW 2選手が牽引しており、ザザ選手が入り込む余地があるかの疑問が残ります。
ワトフォード行きが決まるのはイガロ選手がプレミアの他チーム(例えば、チェルシーやユナイテッド)に1月の移籍市場において高額で引き抜かれた場合の穴埋めとなる場合が現実的だと思われます。
出場機会という観点であれば、フランスのモナコが有力でしょう。チーム内得点王が MF のベルナルド・シルバ選手の3得点であり、攻撃陣のテコ入れが急務だからです。レンタル中のエル・シャーラウィ選手をミランに返却するという話も浮上していることから、ユベントスが求める半年間のレンタルにモナコが応じる可能性も極めて高いことも魅力だと言えるでしょう。
ユベントスのフロント陣がこの冬の1ヶ月間でどういった微調整をチームに加えるかに注目です。