ユベントスのライバルとなりそうなセリエAのチームをチェックしていくシリーズですが、第3回目は昨シーズンを10位で終えた A.C. ミランです。
13勝13分12敗の勝ち点52で、同じスタジアムを本拠地とするインテルとも勝ち点や得失点など同じような成績でした。そのため、どちらのチームがトップに返り咲くことができるかが注目です。
ミランの強み
ストロングポイントとなり得る部分は「ユース出身の有望株が出続けていること」でしょう。
10代後半で有望な選手と見なされ、トップチームデビューを果す選手を絶え間なく排出できていることは活用次第でチームに大きなプラスをもたらします。
ミランの課題
「チームとしての特徴が失われていること」がミランが抱える最大の課題です。
財政難から主力選手を放出し、移籍金ゼロで獲得できる選手を優先的に集めざるを得なかったことで負のスパイラルに突入することになりました。様々な『負債』を解消する土台作りが今シーズンでできなければ、さらなる深みに陥る怖れがあります。
2015/16シーズンの予想フォーメーション
ミランのフォーメーションは比較的予想しやすいものがあります。DF は4バックが絶対視されていることに加え、ベルルスコーニは2トップがお気に入りです。
そのため、中盤4枚の並びがどうなるかを考えることで予想が成り立ちます。プレシーズンの戦いぶりを見ると、ミハイロビッチは 4-3-1-2 で新シーズンに挑むことでしょう。
GK: ディエゴ・ロペス
DF: デ・シリオ、メクセス(アレックス)、ロマニョーリ、アントネッリ
MF: ポーリ(モントリーボ)、デ・ヨンク、ベルトラッチ(マウリ)
OMF: 本田(ボナベントゥーラ、スソ)
FW: ルイス・アドリアーノ(チェルチ)、バッカ(メネズ、ニアン)
ミランもローマと同じで前線の攻撃陣が飽和状態に陥っています。2トップ+トップ下を採用するにしても、それらのポジション以外で活躍が難しいと思われる選手が9名いることは明らかに多すぎです。
前線の何選手かを売却し、レジスタの働きができる中盤の選手か SB の即戦力の補強をすることでチームのバランスを取り戻すことが必要だと思われます。
ユベントスのような現実主義であったり、走力で上回るような試合展開を好む DNA が根付いていないだけにミハイロビッチがどのような舵取りするかが注目ポイントだと言えるでしょう。