2023/24 セリエA第11節が行われ、アウェイでフィオレンティーナと対戦したユベントスはミレッティ選手のゴールで 0-1 の勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
ACF Fiorentina [4-2-3-1] |
Juventus FC [3-5-2] |
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GK | 1: テラッチアーノ | 1: シュチェスニー |
DF | 65: パリージ 28: クアルタ 16: ラニエリ 3: ビラーギ (C) |
4: ガッティ 3: ブレメル 24: ルガーニ |
MF | 6: アルトゥール 38: マンドラゴラ 10: N・ゴンザレス 72: バラク 99: クアメ |
16: マッケニー 20: ミレッティ 5: ロカテッリ 25: ラビオ (C) 11: コスティッチ |
FW | 9: ベルトラン | 18: ケーン 7: キエーザ |
フィオレンティーナのイタリアーノ監督は 4-2-3-1 を選択。CF にベルトラン選手を起用し、両翼はN・ゴンサレス選手とクアメ選手が担当。トップ下にフィジカルのあるバラク選手を置く布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。マッケニー選手を右 WB で起用し、中盤 MF にはミレッティ選手を選択。前線はケーン選手とキエーザ選手の2トップで試合に臨みます。
先手を取ったのはユベントス。ケーンの落としを回収したラビオが左サイドに展開するとコスティッチが持ち上がって低い弾道のクロス。これをニアに走り込んだミレッティが右足で合わせてユベントスが先制する。
ビハインドとなったフィオレンティーナはN・ゴンザレスを中心に反撃。23分にN・ゴンザレスが右サイドからカットインをして枠内シュートを放ったが、これは GK シュチェスニーの正面を突いてしまう。
29分にはベルトランとブレメルの競り合いから生じたこぼれ球を回収したN・ゴンザレスが左足シュートを放つも今度は GK シュチェスニーが横っ飛びセーブでゴール前に立ちはだかる。
前半終了間際の45分にゴール正面やや左で FK を獲得したフィオレンティーナはビラーギが直接狙ったが、ゴール左上に飛んだシュートを GK シュチェスニーがまたも好セーブでゴールを死守。
前半は1点ビハインドとなったホームのフィオレンティーナが強烈な追い上げを見せたものの、0-1 でユベントスがリードを持って終了する。
後半で先に決定機を得たのもユベントス。50分にパリージからの横パスを引っ掛けたケーンがキエーザにラストパスを供給するも、キエーザのシュートは GK テラッチアーノの正面。ユベントスは絶好機を逸してしまう。
対するフィオレンティーナは前線の攻撃陣がユベントス CB 陣とのデュエルで優位性を確立する組み合わせが見当たらず、相手のペナルティーエリアに近づけないまま時間だけが経過してしまう。
それでもフィオレンティーナは両サイドからのピンポイントクロスに賭けるが、78分のチャンスはイコネの目前でルガーニがクリア。87分のエンゾラのヘディングシュートは枠を捉えない。
逆にユベントスは91分に右サイドを持ち上がったマッケニーのクロスに途中出場のカンビアーゾが頭で合わせたが、GK テラッチアーノが横っ飛びセーブで CK に逃れて2点目は許さず。
結局、後半にスコアが動くことなく試合終了のホイッスル。ミレッティが決めた虎の子の1点を守り切ったユベントスが勝利した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.0
前半に訪れたピンチを的確なセービングで防ぎ続け、1点のリードを持って折り返すことに成功。後半は CB 陣が奮起したことでクリーンシート継続となった。
DF: ガッティ 6.5
ソッティルのスピードで振り切られてクロスを供給される場面はあったが、それ以外は3バックの一角として堅牢な守備を披露。次節ではカードを貰わないことも課題となる。
DF: ブレメル 7.0
相手 CF のベルトランやエンゾラを封殺。ゴール正面でフィオレンティーナに攻撃の起点を作らせず、安定した守備陣を支える屋台骨として存在感を発揮していた。
DF: ルガーニ 7.0
この試合でも堅実で安定した守備を披露。78分の場面ではイコネよりも先に落下点に入り、クロスを難なくクリアするなど冷静さも光った。左利きの選手であったら、このままレギュラーになっているだろう。
WB: マッケニー 6.5
ガス欠が心配される選手であったが杞憂だった。対面したビラーギやクアメを上手く封じつつ、機を見た攻撃参加による貢献度は大きい。このプレー水準を継続できるかが鍵だ。
MF: ミレッティ 6.5
ようやく待望の初ゴールを奪取。これで昨季のファジョーリのように落ち着きを得られるだろう。あとは大きな負傷をすることなく選手キャリアの成長曲線を描くだけだ。
MF: ロカテッリ 6.5
レジスタではなく DF ライン前での盾として機能することの方を優先。早い時間帯に先行し、CB 陣が強固さを発揮していたのだから掃除役と割り切る戦術的判断は間違っていない。
MF: ラビオ 6.0
ケーンのポストプレーを先制点に繋げるリンクマンとして結果を残す。後半に守備ブロックを優先したことに対する批判はあるだろうが、これは気にするまでもない。次節出場停止によるチームへの影響の方が懸念事項だからだ。
WB: コスティッチ 6.0
背後に陣取るN・ゴンザレスを気にしながらも、一瞬の隙を突いてミレッティの先制点をお膳立て。攻撃時に突きたい相手の急所を確実に突いたことがプラス。守備面での献身性も高かった。
FW: ケーン 6.0
ワンタッチでの落としなどポストプレーヤーとしてチームの攻撃を下支えする。キエーザが後半最初の決定機を決めていればケーンのプレーに対する評価も上がっただろう。我慢の時が訪れている。
FW: キエーザ 5.5
チームの重心が下がった状況で単騎でのロングカウンターを強いられたことによるプレーの結果は仕方ない。だが、その前の50分に訪れた絶好機で GK 正面にシュートを飛ばしたのはマイナス。交代は必然だろう。
【交代選手など】
MF: カンビアーゾ 6.0
61分にミレッティとの交代で出場。カットインを仕掛けるN・ゴンザレスに対処する目的で偽 SB としてのタスクを担って守備に奔走していた。
FW: ヴラホヴィッチ ー
ケーンとの交代で68分から出場する。前線からのプレッシングに精を出し、献身的なプレーでチームに貢献していた。
FW: ミリク ー
68分にキエーザとの交代で出場機会を得る。ケーンが担っていたポストプレーヤーの役割を引き継ぎ、守備ブロックを敷くチームに落ち着きを与えるために尽力していた。
アッレグリ監督 6.5
相手守備陣の穴から突破口を作って期待のミレッティが先制点を決め、後半は DF 陣がフィオレンティーナの攻撃を跳ね返し続けた現実的な試合運びをした上での勝利だった。起用できる選手が限られている状況での強かさを示されていた。
キッフィ主審 6.0
判定基準は少しの疑問符が付くだろうが、公平だったことに変わりはない。審判の判定によるエピソードもなったし、特段にクローズアップされることはないだろう。黒子役に徹していた。