『カルチョ・エ・フィナンツァ』によりますと、2024/25 シーズン以降のセリエA・イタリア国内向け放映権の交渉は並行線のままであるとのことです。
2023年9月に放映権の取得に名乗りを上げている各社との再交渉が実施される予定となっていますが、リーグ側が希望する金額が提示される可能性は低いままです。「時間切れ」も起こり得るでしょう。
セリエAは「イタリア国内向け放映権」が主要収益源となっており、年間10億ユーロの現行契約は今季(2023/24 シーズン)で満了します。
セリエA | プレミアリーグ | |||
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国内 | 国外 | 国内 | 国外 | |
21/22 | 30億ユーロ | 6.7億ユーロ | ー | |
22/23 | 60億ユーロ | 60億ユーロ | ||
23/24 | ||||
24/25 | 新契約 |
プレミアリーグに追従したいレガ・セリエAは「現行水準を上回る放映権料」を希望するも、放送・配信事業者は過去記事で言及した “煮え湯を飲まされた経緯” があることから態度を硬化。
『セリエAのイタリア国内向け放映権』の獲得には名乗りを上げるものの、リーグ側の希望を大きく下回る放映権料を提示するに留まっています。
2023年8月初旬に開催されたリーグ総会で「放送・配信を希望する事業者から提示されたオファー」は受諾されず。9月以降に「リーグ側と放送・配信を希望する事業者間での再交渉が行われる予定」となっています。
ただ、その際の交渉で提示される放映権料が改善される可能性は望み薄です。
(リーグ側の交渉担当者の1人である)ラツィオのロティート会長が「ビッグネームはスポーツ面での成績を保証しない」と発言。これは放映権料交渉の場でマイナスに働くでしょう。
ロティート会長の発言は “事実” を指摘したものですが、ビッグネームの選手が「好条件の放映権料を引き出すための交渉材料」であることも事実なのです。
“キラーコンテンツが乏しくなる一方のセリエA” が良い条件の放映権料を引き出すのは難しいと思われます。
交渉が『時間切れ』になって困るのは “現行の放映権料が割に合っていない放送・配信事業者” ではなく、“放映権料の収入が途絶えてしまうリーグ側” でしょう。交渉がどのような結末を迎えるのかに注目です。