2022/23 セリエA第18節が行われ、アウェイでナポリと対戦したユベントスはオシムヘン選手にドッピエッタを許すなど 5-1 の大敗を喫しました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
SSC Napoli [4-3-3] |
Juventus FC [3-5-2] |
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GK | 1: メレト | 1: シュチェスニー |
DF | 22: ディ・ロレンツォ (C) 13: ラフマニ 3: キム・ミンジェ 6: マリオ・ルイ |
6: ダニーロ (C) 3: ブレメル 12: A・サンドロ |
MF | 99: アンギサ 68: ロボツカ 20: ジエリンスキ |
7: キエーザ 8: マッケニー 5: ロカテッリ 25: ラビオ 17: コスティッチ |
FW | 21: ポリターノ 9: オシムヘン 77: クヴァラツヘリア |
22: ディ・マリア 14: ミリク |
ナポリのスパレッティ監督は 4-3-3 を選択。CF のオシムヘン選手を筆頭に予想された選手が予想されたポジションに入る布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-1-1 を選択。こちらは右 WB にキエーザ選手を配置し、前線にはミリク選手とディ・マリア選手を起用する攻撃的な人選で試合に臨みます。
先手を取ったのはナポリ。14分にディ・ロレンツォの縦パスに反応したポリターノが右足で折り返すとクヴァラツヘリアがジャンピングボレー。これはシュチェスニーがストップしたが、こぼれ球をオシムヘンが頭で押し込んでナポリが先行する。
一方のユベントスは21分にサイドチェンジに失敗したラフマニからディ・マリアにボールが渡るとドリブルで持ち上がってミドルシュート。だが、シュートは右上の角を叩いてしまう。
落ち着きを取り戻したナポリは39分に右サイドからのポリターノからのクロスをオシムヘンが収めると逆サイドに展開。フリーで浮いていたクヴァラツヘリアが難なく合わせ、ナポリのリードは2点に拡大する。
ユベントスは42分にディ・マリアの仕掛けからナポリのゴール前で混戦を生み出すと、最後はミリクの落としからディ・マリアがゴール左下に決めて 2-1 と1点差に詰め寄って前半を折り返す。
しかし、後半で先にスコアを動かしたのもナポリ。55分にクヴァラツヘリアが入れた右 CK からラフマニが右足で強烈なミドルシュートを突き刺し、3-1 とリードを2点差に戻す。
65分にはブレメルがクリアを試みたボールがマリオ・ルイに当たってクヴァラツヘリアに渡ってしまうと、クヴァラツヘリアのクロスにオシムヘンがヘディングで合わせて4点目。試合の行方が決してしまう。
なおも攻撃の手を緩めないナポリは72分にディ・ロレンツォが右サイドに展開すると、途中出場のエルマスが中央に侵入して左足シュートを冷静に流し込んで5点目の奪取に成功する。
対するユベントスは後半にチャンスらしいチャンスを作れずに試合終了のホイッスル。首位攻防戦は 5-1 でナポリが大勝した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は以下のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
5失点を喫したが GK としてセーブが可能なシュートには最大限の抵抗をしていた。
DF: ダニーロ 5.5
相手攻撃陣のクオリティーが明らかに上回っていたことで守備陣として耐え切ることができず。厳しい現実が突き付けられる結果となってしまった。
DF: ブレメル 4.0
オシムヘンに完敗。1失点目で出鼻を挫かれ、2失点目では致命的なトラップミス。4失点目はクリアミスで相手にボールをプレゼントするなど精神的な切り替えができなかった。
DF: アレックス・サンドロ 4.5
判断力の遅さをナポリに狙われて攻撃の起点を作られてしまう。相手の抑えるには荷が重すぎたことは否めない。
WB: キエーザ 5.0
攻撃の時間を増やすことでクヴァラツヘリアの脅威を減らす狙いだったが機能せず。3-4-2-1 の左シャドーに回ってからは奮闘していた。
MF: マッケニー 5.0
手を替え品を替えて持ち味を発揮しようとしたが、強度の高いナポリのサッカーの前では存在感を発揮できず試合から消えていた状態だった。
MF: ロカテッリ 5.5
パスコースがナポリのハイプレスで消された状態でポゼッションを要求するのは酷。レジスタだけの責任ではない。
MF: ラビオ 5.5
ナポリの中盤と対等に渡り合っていたが優勢とまでは行かなかった。欧州のトップレベルにいる選手はユベントスの中盤ではラビオだけという意味でもある。
WB: コスティッチ 4.5
マッチアップしたディ・ロレンツォに翻弄され、流れの中から3失点の起点を作られてしまう。評価が低調なのは必然。
FW: ディ・マリア 6.0
攻撃へのアクセントが期待されたが、チームの試合内容はそれ以前の問題だった。ゴールを決めた決定力は流石ではあるものの4失点目の発端はディ・マリアのボールロストだったことは反省しなければならない。
FW: ミリク 5.0
守備に追われ続けたので攻撃での貢献は限定的。ディ・マリアのゴールをお膳立てするなど貢献はしたが、持ち味を示せる試合ではなかった。
【交代選手など】
MF: パレデス 5.0
55分にロカテッリとの交代で出場。緩い守備で強度の高いナポリの攻撃との相性が芳しくないことを示すパフォーマンスだった。
FW: ケーン 5.5
ミリクに代わって55分から出場する。接触プレーを流す判定基準の中でメンタルの強さを見せて奮起していた。
MF: ミレッティ ー
ディ・マリアとの交代で73分から出場する。
WB: イリング ー
キエーザとの交代で(ナポリに5失点目を許した後の)73分から出場機会を得る。
FW: スーレ ー
83分にラビオとの交代で出場。
アッレグリ監督 5.0
ナポリとの力関係を見誤ったことが完敗に直結した。3-5-1-1 でキエーザを右 WB に配置するのであれば守備時は「マンツーマンで優勢であること」が大前提だが、ブレメルがオシムヘンに歯が立たずプランは瓦解。誰かにチームの現状を示すような戦い方だった。
ドヴェリ主審 6.0
プレーに対する判定は妥当だったが、ラフプレーを容認する基準だったことには疑問が残る。ラフプレーの容認が少なからず影響した接触プレーによる負傷交代が起きるのはマイナスだ。