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【採点】 2022/23 セリエA第35節 ユベントス対クレモネーゼ

 2022/23 セリエA第35節が行われ、ホームにクレモネーゼを迎えたユベントスはファジョーリ選手とブレメル選手のゴールで 2-0 の勝利を手にしました。

 先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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表1:先発メンバー(2022/23 セリエA第35節 クレモネーゼ戦)
  Juventus FC
[3-5-1-1]
US Cremonese
[4-2-3-1]
GK 36: ペリン 12: カルネセッキ
DF 15: ガッティ
3: ブレメル
6: ダニーロ (C)
24: フェラーリ (C)
5: バスケス
21: キリケシュ
44: ロホシヴィリ
MF 11: クアドラード
44: ファジョーリ
32: パレデス
25: ラビオ
7: キエーザ
26: ベナッシ
28: メイテ
77: オケレケ
27: ガルダメス
33: クアッリャータ
FW 10: ポグバ
9: ヴラホヴィッチ
20: アフェナ=ギャン

 ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-1-1 を選択。ライバル勢が第35節で勝点を取りこぼしていることもあり、ターンオーバーは最小限に留め、両 WB にはクアドラード選手とキエーザ選手を配置。ポグバ選手が約1年ぶりに先発出場をして試合に臨みます。

 対するクレモネーゼのバッラルディーニ監督は 4-2-3-1 を選択。こちらは DF が本職のクアッリャータ選手を MF に配置。5バックで守れる状態を確保しつつ、アフェナ=ギャン選手のスピードに賭ける形で試合を迎えます。

 

 主導権を握ったのは地力で勝るユベントス。13分にラビオのスルーパスを受けたポグバがエリア内で相手 DF を背負ったまま左足での反転シュートに持ち込み、ゴール前を固めて守る相手にとっての脅威となる。

 だが、ポグバは22分にシュートを放った際に左太ももを痛め、ミリクとの途中交代を余儀なくされてしまう。

 攻めるユベントスは33分にキエーザの左 CK にブレメルが飛び込むも GK カルネセッキの牙城は崩れず。

 前半アディショナルタイムの47分にはパレデスの浮き球フィードに合わせてペネルティーエリア内に侵入したミリクが胸トラップからのシュートに持ち込もうとしたが、シュート寸前で GK カルネセッキに阻まれて打ち切ることはできず。

 ユベントスはクレモネーゼにチャンスを与えなかったものの得点は奪えずに 0-0 で折り返すこととなる。

 後半も53分にラビオの強烈なミドルシュートが枠を捉えるなどユベントスがペースを握る。

 試合が動いたのはこの直後の55分。ユベントスは左サイドから仕掛けたキエーザが相手 DF を引きつけてラストパス。このチャンスにファジョーリが豪快なミドルシュートで応えて先制に成功する。

 対するクレモネーゼは60分に FK からヴァレリが強烈なロングシュートを放つも、シュートは枠の右へと逸れてゴールとはならず。ペナルティーエリア内での決定機を作ることに苦労する。

 ユベントスは75分にディ・マリアからのパスを受けたミリクが GK カルネセッキとの 1対1 を制するもオフサイドで認められず。77分にはディ・マリアのスルーパスに抜け出したラビオが狙うもシュートはサイドネット。

 それでも79分にパレデスが入れた右 CK をニアでミリクが競ると、後方に流れたことで跳ね上がったボールに真っ先に反応したブレメルが高い打点でのヘディングシュートで押し込んでチーム2点目を奪取。ユベントスのリードは2点に広がる。

 この後の残り時間で両チームともにスコアを動かすことはできずに試合終了のホイッスル。2-0 で勝利したユベントスが勝点3を積み重ねた。

 

 なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。

GK: ペリン 6.0
  シュートストップなどの仕事を求められる場面がほとんどない平穏な夜だった。

DF: ガッティ 6.0
  セビージャ戦でチームの窮地を救った活躍に浮かれることなく堅実なプレーに終始していた。

DF: ブレメル 7.0
  筋肉の張りで欠場していたが、コンディションに不安がないことをプレーで体現。ゴールでセットプレーでの脅威になることも見せ付けていた。

DF: ダニーロ 6.5
  中2日での先発フル出場で主将として最終ラインを統率。その代償として次節エンポリ戦が累積警告で出場停止となっただけにセビージャ戦で真価が問われることになるだろう。

WB: クアドラード 6.0
  ダニーロと同様に中2日での先発出場でチームに貢献し、次節エンポリ戦は累積警告による出場停止となってしまった。

MF: ファジョーリ 7.0
  昨季に所属していた古巣を相手に成長した姿を見せる。ピッチ上での落ち着きがあり、均衡を破る先制ゴールなど存在感を大いに発揮していた。

MF: パレデス 6.5
  勝負所での縦方向のパスや CK などのセットプレーでチームに貢献。加入当初に期待されていたパフォーマンスをシーズン最終盤で発揮していることが大きい。

MF: ラビオ 6.5
  セビージャ戦の終盤で負傷したこともあり温存も考えられたが先発フル出場でタフネスさを発揮。複数の決定的なシュートを放っており、ゴールだけが遠かった。

WB: キエーザ 7.0
  スペースのある左サイドで突破力を活かして躍動。自らの仕掛けからファジョーリの先制点をアシストし、チームの勝利に大きく貢献した。

FW: ポグバ 6.0
  アッレグリ監督が言うように相手陣内で厄介な存在となっていただけに予想外の負傷交代が悔やまれる。一足先にシーズン終了の可能性が現実味を帯びている。

FW: ヴラホヴィッチ 5.5
  1人だけパーティーに参加できていない状態だった。CF として献身的な動きをしていたが、それだけでは物足りないことも事実だ。

 

【交代選手など】

FW: ミリク 6.0
  ポグバとの交代で24分から急遽出場する。ポストプレーや裏抜けなどポグバが担う予定だったタスクを遂行し、献身的に汗をかき続けた。

WB: イリング 6.0
  66分にキエーザとの交代で出場。左 WB として堅実なプレーで計算が立つ戦力であるとアピールしていた。

FW: ディ・マリア 6.5
  ヴラホヴィッチに代わって66分から出場する。再びポグバ不在となったチーム状況で前線へのチャンスメイクで存在感を発揮。セビージャ戦に向けて弾みを付けるパフォーマンスとなった。

WB: バルビエリ ー
  83分にクアドラードとの交代で出場機会を得る。

FW: ケーン ー
  83分にミリクとの交代で実戦に復帰。

 

アッレグリ監督 6.5
  勝点3を積み重ねたい試合で勝利を手にしたことが大きい。ただ、クアドラードとダニーロが次節エンポリ戦が累積警告で出場停止となるなどの代償を支払うことになった。ポグバの状態が最も気がかりだ。

キッフィ主審 6.0
  イエローカードの提示が2枚で警告を受けた2選手が次節出場停止となったことの結末が興味深い。次節はエンポリ戦だが、その次がミラン戦だからだ。審判団としての判定基準は妥当だったと評されるだろう。